ホンダレーシンサンクスデーでリッチー・ギンサーがホンダF1初勝利をあげたマシンを眺めた
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もう、先週のことになりますが、ツインリンクもてぎで開催された「ホンダレーシンサンクスデー」。そこにはホンダのモータースポーツ史には欠かせない数々のレジェンドマシンが飾られておりました。そのひとつが「RA272」。リッチー・ギンサーが1965年のメキシコGPにおいてホンダにF1初勝利をもたらした、まさにルーツといえるマシンであります。

そのエンジン型式も『RA272』で、水冷4ストロークDOHC4バルブのV型12気筒。排気量は1495ccで、バンク角は60度であります。最高出力230馬力以上ということは、リッター当たり出力は153馬力ということで、NAエンジンとしては現在の視点でも驚異的といえそう。

とはいえ、その姿を見ていてちょっと不思議に思うのはエキゾーストが2本出しとなっている点。それぞれ3気筒が集合しているカタチですから後ろ側のバンク(このV12は横置きであります)分のエキゾーストしか見えないのでありました。



では、横置きV12エンジンの前側バンクのエキゾースト系はどうなっているのかとのぞき込めば、3気筒ずつまとめられてエンジンの脇を通って、後方に導かれているのでした。画像では見えづらいですが、トランスミッションケースの下側あたりにエキゾーストパイプがちらりと顔を覗かせております。
なぜ後方バンクのエキゾーストは集合以降がこんなに長く真っ直ぐ伸びていて、前側バンクのそれはテール部分はスパッとカットされているのかの理由はわかりませんが、パイプ長を計ると同じくらいなのかもしれません……。

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そして、ボディは『サブフレーム付軽合金モノコックボディ』となっているのも驚きでしょうか。古いフォーミュラカーといえばパイプフレーム(スペースフレーム)という思い込みもあるかもしれませんが、いわゆるアルミモノコックのレーシングシャシーを採用しているのでした。考えてみれば、ロータスがアルミモノコックをF1の世界に持ち込んだのは1962年ですから1965年に勝利したマシンがモノコックボディとなっているのは当たり前の話ではあります。

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公表スペックによると最高出力の発生回転は1万2000rpm。そして、タコメーターは1万rpmがトップになるよう傾けて設置されているのも時代を感じさせるところ。それにしても、ステアリングホイールの中央に貼られたホンダエンブレムは、何周も回って新鮮。このレプリカが純正アクセサリーとして用意されていたらおもしろいのに、などと思ったりもするのですが、さて?

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精進します。
  




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