
あおり運転の9割は一般道で起きている!というレポートもあり
あおり運転の発生メカニズムとして「高速道路の追い越し車線を走り続けていて、後方から速いクルマが来ても譲らないことから、車間を詰めるなどのあおり行為が始まる」というのが典型のように認識されているキライもありますが、実際は高速道路が舞台になったあおり行為というのは少数派、というレポートがあります。それが、こちら。
日本におけるあおり運転の事例調査
-先行研究レビュー結果を踏まえて-
矢武陽子(警察庁交通局交通指導課)
https://www.iatss.or.jp/common/pdf/publication/iatss-review/43-3-09.pdf
このレポートによると、あおり運転の発生場所として高速道路は全体の1割程度で、残りは一般道で起きているとのこと。とくに複数車線の一般道で追い越しや割り込みといった行為をトリガーに悪質なあおり運転が起きているケースが多いということであります。高速道路での対策を考えることが無駄とはいいませんが、もっと優先順位をあげて対策・意識すべき場所があるのでした。
あおり運転というのが幅寄せや極端に車間距離を詰める行為として考えると、一般道での発生が多いというのは当然の話。100km/hを超える高速道路でそうした行為をするのには、ある程度のドライビングスキルが必要ですが、一般道では速度が低いので幅寄せなどもしやすいといえるからです。また、信号待ちなどで相手が止まったときにクルマを降りて暴力行為に及ぶこともやりやすいといえましょうから。
そうした傾向は、チューリッヒ保険会社による調査でも見えてきます。
こちらのアンケート調査によると、あおられるのはコンパクトカーや軽自動車が多いということで、単純に路上ヒエラルキーによる弱いものいじめの傾向も見受けられるといえそう。その意味では、相手をみてストレスを発散しようというドライバー心理があおり運転を生んでいるのかもしれませんが、さて?
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精進します。



