
三菱自動車が設計した最後の軽自動車用エンジンを積むデイズルークスとeKスペース
先日、日産のスーパーハイト軽自動車「デイズルークス」に久しぶりに乗る機会があったのですが、ターボエンジンを搭載しているにもかかわらず、最新の軽自動車と比べると加速感がイマイチに感じるほど、その設計年次の古さを感じるのでありました。
おそらく、その理由はまさしくエンジンにあり。デイズルークスの搭載する「3B20」型エンジンのルーツは2006年に誕生したミッドシップ車「i」でありますが、さすがに10年以上前のエンジンは、いくらトランスミッションをCVTを組み合わせても古さは隠しきれないのでしょうか。制御系なども見直しているはずなのですが…。もっとも、低回転域からのトルクの出方などはロングストロークが主流の軽自動車において、スクエアなボア・ストローク値であることが不利なのは否めないのかもしれません。

そんなこともあって、今年フルモデルチェンジしたデイズとeKワゴンではエンジンが世代交代。新たに日産が開発した3気筒エンジン「BR06」型を搭載、デイズルークスなども次のモデルチェンジでBR06型に変わってしまうのは既定路線でありましょうか。
もっとも前述のように、あまり良い印象のないエンジンなので、世代交代で消えてしまうのが惜しいという風には思えないのも事実であります。20年前の軽自動車であればスクエアなボア・ストロークでヒュンヒュンと軽快に回るエンジンというのはチャームポイントになり得たでしょうが、そのためにはMTの設定が必須だったのかもしれません。エンジン自体が悪いのではなく時代と合わなかっただけというべきなのかもと思ったりもするわけです。
そして、燃費の偽装が問題となったパワートレインでもありますが、少なくともメーター読みではそこそこの数字を見せてくれたのも事実。ただ、ターボエンジンとしてはかなり抑えられた加速感ではありますけれども。
正直、3B20型ターボエンジンにしてもミッドシップに搭載するiで初めて味わったときには現時点でのライバルと比べたときのようなネガな印象はなかったわけで、軽自動車に関するテクノロジーが日進月歩であることを、3B20型エンジンの評価が示していると考えるのが妥当かも。ホンダがひと世代でエンジンを作り替えてきたことにも驚きましたが、軽自動車の開発が高コスト体質になってしまったら、いろいろな意味で本末転倒になりかねないとも思ってみたりする今日この頃でありました。
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精進します。



