ダイハツの軽自動車として初めて全車速対応ACCを用意するが、選べるのは最上級グレードのみ
ダイハツの屋台骨ともいえる量販モデルにして、元祖スーパーハイト軽自動車「タント」が4代目へとフルモデルチェンジ。そのメカニズムや設計思想については手短に書けないほど濃い中身なのですが、まず気になったのは全車速対応ACCを設定していること。これまでACC(先行車追従クルーズコントロール)を選べることのできる軽自動車はホンダN-BOXと日産デイズ、三菱eKワゴン/eKクロスだけで、停止までカバーする全車速対応ACCとなるとデイズとeKくらい。すでに7月18日にデビューするホンダN-WGNも同様の機能を備えることをティザーサイトで公表しておりますが、発売のタイミングとしてはダイハツが二番手で実現といったところでしょうか。

ただし、新型タントにおいてACCが選べるのは標準グレードのターボXとカスタム系のカスタムRSという、それぞれ最上級グレードのみ。レーンキープアシストなどとのセットオプションで、ターボXでは59,800円、カスタムRSでは54,000円のメーカーオプションとなっております。この価格が他グレードでも実現するのであれば幅広く設定してほしいところですが、商品企画的な狙いや製造上での効率などもろもろ事情はあるのでしょう。

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さて、新型タントの全車速対応ACCですが、なんでもEPB(電動パーキングブレーキ)ではなく足踏み式パーキングブレーキのまま実装しているのだとか(未確認情報なので間違っていたら、すみません)。たしかに他社の渋滞対応ACCであっても停止まではESCのブレーキ機能を使って止まりますし、それほど長い時間でなければパーキングブレーキは使わないのですが、フェールセーフ的な意味もあって停止までカバーするACCとEPBはセットというのが、これまでの定説。そこをダイハツ的にはEPBは不要と考えた模様。実際に、それで問題が起きるとは思えないわけですが、EPBの付随機能であるオートホールド(停車中にブレーキから足を離せる機能)も軽自動車に拡がりつつある中で、そこを割り切ったタント(ダイハツ)がどのように市場から評価されるのかが気になったりするのですが、さて?


【追記】
EPBを使わない全車速対応ACCとして50系プリウスが先行して存在しているというご指摘を各所からいただいております。ご指摘の通りで、お恥ずかしい限りです。

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精進します。
  




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