創業者、豊田佐吉 翁の願いがもうすぐ実現する? 小型・安全・高性能な全固体リチウムイオン電池
自動車ビジネスの初期には内燃機関よりも電気自動車に可能性があると考えられていたのは、ある意味では世界共通。それは燃料供給インフラが整備されていなかったこともあるでしょう。たとえば、かのフェルディナント・ポルシェ博士が19世紀末にローナー・ポルシェと呼ばれる電動車両シリーズを開発したのは有名な話。日本でもトヨタの創業者である豊田佐吉氏が1925年に画期的な蓄電池の発明に100万円の懸賞を申し出たというのは有名な逸話で、その目指した電池は「佐吉電池」と呼ばれ、じつはトヨタの精神として脈々と受け継がれているのでありました(詳細はリンク先のPdfを参照)。
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 そして、人とくるまのテクノロジー展2019横浜のトヨタブースには、まさに佐吉電池といえる「全個体リチウムイオン電池」の試作品が展示されていたのでした。

電解液とセパレータを固体電解質に置き換えたのが全固体リチウムイオン電池(All-Solid State Li-ion Battery)でありますが、その特徴はとにかく安全性に優れる点。EVが炎を上げるといった衝撃的なニュースも海外から届いたりするわけですが、そうした心配がかなりのレベルで下げることができるのが全固体リチウムイオン電池のメリットであり、さらに高容量化も期待できるとなれば、電動車両の二次電池として期待大。トヨタに限らず、どこかが全固体リチウムイオン電池を量産化に成功してからが本格的にEVシフトとなるのかもしれません。
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それにしても「技術の手の内化」といえば、トヨタの強みにつながる基本姿勢ですが、全固体リチウムイオン電池を手の内化したならば、電動化時代においてもトップランナーであり続けることでありましょう。恐るべし。
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精進します。
  




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