ホンダが電気式アクチュエーター採用を拡大中。ブーストコントローラー不要の時代?
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画像では見づらいのですが、こちらはホンダN-BOX(ターボ)のエンジンルーム。すでに登録車で幅広く搭載している1.5リッターVTECターボと同様に、ターボチャージャーのウエストゲートを制御するアクチュエーターが電気式になっております。多く使われている空気圧で作動するタイプのアクチュエーターとくらべて、制御の精度とリニアリティに有利というのが、電気式アクチュエーターの特徴。

大昔のターボエンジンではアクチュエーターには直接、ホースが刺さっていて一定以上の圧になるとウエストゲートバルブを開くことで過給圧の上限を決めていたわけで、そのホースになんらかの可変バルブ機構を加えることで過給圧をあげようというのが初期のブーストコントローラー。

そして、純正状態でもソレノイドバルブなどを介在させることで過給圧を制御しようという時代になり、そうなるとブーストコントローラーを使わずとも、ECUチューンやサブコンのようなアイテムで過給圧を上げることができるようになってきたのでありました。もちろん、ビッグタービンに交換することを考えると、高機能なブーストコントローラーが必要なのではありますが……。

そして、いまや軽自動車(N-BOX)においても電気式アクチュエーターが採用される時代。単純なブーストコントロールだけでなく、スロットルバルブと連携した制御によってポンピングロスを低減したり、ターゲットトルクに合わせて過給圧を調整したりとエンジンコントロールの幅が広がるのはメーカー的なメリットでありますが、チューニング視点でいえばECUチューンによる可能性も広がっていくといえそう。

もっとも、そのためにはブーストコントロールの領域も解析しないといけないので開発工数が増えてしまうという諸刃の剣であり、純正ソレノイドバルブに擬似信号を送って制御するほうがコストパフォーマンス的には有利だったという話になってしまうかもしれませんが(汗)


精進します。
  




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