最悪、コンロッドがシリンダーを突き破るという壮絶な不具合へのリコール
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その思想としてはスバル唯一のダウンサイジングターボエンジンであり、実質的にレヴォーグ専用となっているFB16ガソリン直噴ターボに、ECUが不適切というリコールです。

原動機において、エンジンコントロールユニットのプログラムが不適切なため、吸入空気温度が高い状態で点火時期や燃料噴射、過給圧が適正に制御ができず、異常燃焼を起こすことがある。そのため、シリンダー内の圧力が異常に上昇しコンロッドが折損、最悪の場合、シリンダーブロックが損傷してエンジンオイルが漏れ、火災に至るおそれがある。
というわけで、制御プログラムのバグにより、「足が出る(コンロッドがブロックを突き破る)」エンジンブローになってしまうというのがリコールの原因。実際、市場では2件の火災が発生しているといいますから、かなり深刻な内容なのであります。

それにしても、ハイパワー系ではない(FB16ターボの最高出力は125kW)、ダウンサイジング指向の直噴ターボで、「足が出る」ようなエンジンブローが起きるというのは、直感的には不自然にも思うわけですが、もともとレギュラーガソリンで圧縮比11.0という、いくら直噴ターボといえどもノッキングに厳しいプロフィールですので、ギリギリの線を狙っているエンジンであることは間違いなく。何らかのリミットを超えてしまったということでしょう…。

スバルFB16に限らず、最近のエンジン制御においてはノックセンサーなどを用いて管理しているので、こうしたトラブルは避けられるというイメージもありますが、いやいやどうして効率を追求するということは、ハイパワーを要求するのと同様のギリギリの世界なのでありました(汗)

精進します。
  




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