
先進安全支援システム(その行き着く先として「自動運転」が提示される昨今)は、クルマ側がコントロールを担う領域が増えるということで、バイワイヤな操作系が必須(ステアリングは電動パワーステアリングで十分ですが)となっておりますが、さらに先読みした制御をすることで、走りのレベルアップを果たせるというサプライヤーの提案が、いまだ色々な意味で気になっているのであります。
東京モーターショー2015、日立グループのブースで見かけたセミアクティブサスペンションは、ダンパーに減衰力の連続可変ユニットを一体化したもので、コスト面でも、レスポンスでも有利な雰囲気ですが、すでにアフターパーツとして存在しているセミアクティブサスペンション(たとえばTEINのEDFCアクティブプロ)で、十分以上なレスポンスと効果を体感している身としては、こうしたサプライヤーの製品はレイアウトの自由度といったアドバンテージもあるのでしょうが、ハードウェア自体に新鮮さを感じるものではなく。
ただし、先進安全技術と一体化したセミアクティブサスペンションとしての活用という制御システムの考え方、そのアルゴリズムといったアプローチ面では気になる存在なのは間違いないところではあります。
自動運転では、機械が次に行なう動作を把握しているわけで、ブレーキングや操舵のタイミングに合わせた減衰力の最適化コントロールというセミアクティブサスペンションが可能。それは、すなわち乗り心地に寄与するわけ。これまでも追従クルーズコントロールなど運転負担が減るクルマに乗っていると、それまで気にならなかった微振動や風切音が気になり始めるという経験をしたことありましたが、自動運転になるほど乗り心地という要素が重視されるはずで、その対応としてのアクティブサスペンションというのは確かに有効であろう、とあらためて想像する展示なのでありました。

それはさておき、スーパーフォーミュラとインディカー(いずれもスポンサード)を並べた日立グループの東京モーターショーブース。いまさらながら面積比でいうと、もっともレーシーなブースだったかもしれません、エエ。
精進します。
Follow @Ysplanning

人気ブログランキングへ