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先日、スバルWRXを発売前に事前試乗をする機会を得たのでした。おそらく、二度とないであろう、貴重な経験でありました。

せっかくの経験(取材)でありましたので、基本的には試乗感想文を書くことのない自分ですが、WRX S4、WRX STI それぞれを記事にさせていただいたのでした。正直、商売抜きの文章量になっております(汗)



それにしても、純正のメーターで確認した数字が正しいとすれば、S4のFA20ターボの最大ブーストは158kPaで、STIのEJ20Tは157kPa。このあたりの数字になると、個体差の範疇になりますから、どちらが高い低いという話ではなく、どちらのエンジンにしてもオーバーシュートで160kPaあたりまで過給圧は高まっているということなのだろうな、という話。

ちなみに、走行中に目視した感じでは、いわゆるブーストのかかった状態でFA20は120kPaあたり、EJ20は140kPaあたりを針が示していたような記憶ありますが、メーターを注視するような余裕はありませんので、正確な数字ではございません。あしからず(汗)

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で、書き忘れたというかボツにした一文を、こんなところでサラリと再利用というか、リンク先では有料エリアに書いてあるセンテンスをペタリ。もともとは紙媒体向けの下書き原稿なので、それ向けの文体になっておりますが……。



いまどき、300馬力オーバーで、レブ8000rpmといった古典的(このエンジンについては褒め言葉だ)を存分に楽しめるのは貴重。こうしたエクスペリエンスこそ、21世紀のスポーツカーに求められる価値のひとつであり、新生WRX STIはシャシーの不安が少なく、ボクサーターボのポテンシャルを思う存分引き出せる。絶対的なパフォーマンスのピークという意味では旧型でも新型をカモることは可能かもしれない。しかし、安定して、誰でもパフォーマンスを発揮しやすいという点で、大きく進化したのである。また、サーキット走行において、試した限りではヒールアンドトゥにおいて「ブレーキオーバーライド」が顔を出して邪魔することもなければ、ちょんブレでABSが誤作動するようなこともなかった。

もともとCVTというのは高回転まで回して楽しむためのものではなく、エンジンのおいしい領域をキープするという協調制御によりトータルで効率を追求するものだが、まさにS4の走りにおいては右足(アクセルペダル)はエンジンに意思を伝えるためのデバイスではなく、パワートレイン全体をコントロールするための入力装置といった印象。たしかにパドルシフトもあり、またSI-DriveをS#モードにするとレシオカバレッジを狭くした8速ステップモードにもなるが、このスポーツセダンで味わうべきは、まさしくシームレスな直噴ターボとリニアトロニックの生み出すスムースな走りだろう。ブーストのドロップがない息の長い加速感は300馬力級セダンとして期待以上ともいえるし、CVTというシームレスなトランスミッションを使っているからこそのメリットであり、テイストといえよう。
アイドリングをしているだけの短いものですが、動画もどうぞ。




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