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国産自動車メーカーのトレンドとなっている、ハイブリッドやCVTを用いたパワートレインは、エンジンの重要度を下げているように見えるのか、国産自動車メーカーはエンジンの開発に遅れているという見方もあるよう。

とはいえ、ガソリンエンジンの最大熱効率でいえば、世界最高レベルを競っているのはトヨタとホンダの大きめセダンのハイブリッドカー(クラウンハイブリッド、アコードハイブリッド)で、39%あたりの競争になっております。

この数字を見ても、ハイブリッドだからエンジン開発が遅れているという指摘をするのは、理解しづらいのではありますが、そこに価値観の相違があるのかもしれないと思った次第。

これまでMT(ある程度の範囲をひとつのギア比でカバーするトランスミッションの意)との組み合わせを前提とした内燃機関では、パワーバンドの広さやフラットトルクが要求性能として重要でありました。

しかし、ハイブリッドにおいては、次のように考えられるのでは?

実際のエンジンがどのように仕上がっているかは別として、ハイブリッドやCVTであれば、ピンポイントで熱効率に優れたエンジンを作って、そのポイントをはずさないように走らせるという風に考えることも可能。


すなわち熱効率の追求において尖った特性を許容できるのが、ハイブリッドやCVTの特徴ともいえそう。過給エンジンで、EGRを最大限利用するといったことも、ハイブリッドであれば可能性が広がるようなイメージでしょうか。

それゆえに内燃機関の進化のベクトルが従来と変わってきている、と感じることもある今日このごろでありました。


もちろん机上の空論的な思考実験であって、実際には熱効率の優れたゾーンを広げることが重要ですし、それがトレンドになっているのは言うまでもありませんけれど(汗)


※イメージ画像は、ジヤトコのFWD用ハイブリッドユニット。金属ベルトではなく、チェーン式CVTとなっている大トルク対応タイプ。このチェーンの製造元も気になる昨今でもあります、ハイ。


【追記】
ピーキーなエンジン、という表現でイメージしている代表的なものは HCCI なのでした。