というわけで、元祖「ニッポンのミニバン」ともいえるオデッセイが5代目へ進化のティザー開始。

これまでオデッセイといえば、非スライドドアという乗用車的なスタイルながら3列シートというミニバンでしたが、見ての通りスライドドアへと変身。

見るからに全高が1550mmを越えてしまったことを嘆く声もあるでしょうが、初代オデッセイが全長4750・全幅1770・全高1675mmだったので、先祖返り的・正常進化的なスタイルといえるかも。

new_odyssey1309005
そんな大きくなったオデッセイ。個人的には、ホンダの『ネーミング的ダウンサイジング』 としてアコードに続くモデルという印象もあり。

アコードは全長4.9m超と、アコード史上最大サイズとなっていて、それだけを見るとダウンサイジングとは逆のトレンドに見えますが、ひとクラス上のモデルだったインスパイア後継モデルに、知名度のある「アコード」という名前を付けたという意味で、『ネーミング的ダウンサイジング』 という捉え方をしているのです。

つまり、オデッセイにしてもエリシオン後継モデルの『ネーミング的ダウンサイジング』 と考えられるのでは? おそらくエンジンも直4でしょうから、現行はV6が基本のエリシオン後継とすればパワートレインもダウンサイジングトレンドに則った進化といえそう。

逆の言い方をすれば、ダウンサイジングしたエリシオンに、かつてのビッグネームである「オデッセイ」という名前を与えた、ということ。そう思うと、このクルマを『オデッセイ』後継としてだけで評価することはナンセンスともいえましょう。
new_odyssey1309010


ところで、ダウンサイジングというのはエンジン排気量を小さくするというハードウェアのトレンドですが、似た言葉に「ダウンサイザー」というのがあって、こちらは買い替え時に車格をダウンさせるというマーケットトレンドを示すもの。ホンダの「アコード」、「オデッセイ」というネーミング的ダウンサイジングは、そうしたダウンサイザートレンドを多分に意識して、行き場を失いそうなビッグネームをうまく利用しているという印象ありなのです。

その点では、ホンダのマーケティングはブレていないともいえそう。


それはさておき、新型オデッセイ。ティザー段階なので装備については不明な点も多々ありますが、独立したセカンドシートがサードシート付近まで下がっている画像を見ると、オデッセイという名前ながら、アルファード/ヴェルファイアやエルグランドに対抗するモデルとしてリボーンしている雰囲気。ネームバリュー的にエリシオンでは厳しいという感じでしたから、その意味でも今回の『ネーミング的ダウンサイジング』はセールスのメリットもありそう。

new_odyssey1309012


ただ、そうしたプレミアム系ミニバンとして考えると、安全性能としての衝突被害軽減ブレーキがレーザーを使った「シティブレーキアクティブシステム」というのは若干残念な印象。もちろん、安全性能としてレーザーレーダーだから問題だというわけではありませんが、ミリ波を使っていればアダプティブクルーズコントロール(ACC)も可能なので。実際、アコードにはミリ波の衝突被害軽減ブレーキとACCを用意しているだけに、量産効果も期待できそうですし。いや、ミリ波な設定がないとはいえないので、現時点での感想ではありますが。
new_odyssey1309018


ティザーサイトではパワートレインへの言及はないようですが、勝手に2.4リッターの直噴エンジンとレシオレンジ6.54のCVTの組み合わせと想像。大雑把にいうと、北米アコードに積まれているモノが、ほぼそのままオデッセイに使われるという予想であります、ハイ(汗)

2014_Honda_Accord_Sport_Sedan_int_017

2014_Honda_Accord_EX_Sedan_int_009