トヨタがヴィッツ(現地名:ヤリス)ベースの、ハイブリッドスポーツカーをIAAフランクフルトショーに出すというニュースは、なぜか気になり、その初期から反応しているのですが、ついに搭載されるというGRE(グローバル・レース・エンジン)の姿が公開されております。


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第一印象は、「ブロック高がけっこうありそう」 「後方排気?」 「ターボチャージャーがエンジンに近いなあ」といったところ。

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正面からの画像では、「オルターネーターがギア駆動?」 「エキマニに空いている穴は?」といった疑問も湧いてきますが、それによりもこのGREを開発した目的が気になるといのが正直なところ。

1.6リッター直噴ターボのGREは、FIAがWTCCやWRCの共通エンジンを狙った規格といえるものですが トヨタは、どちらへの参戦も宣言していませんので。TMGが研究として作ったエンジンを、そのまま御蔵入りにするのももったいないのでコンセプトカーに載せて、研究コストを少しでも回収しようという可能性もあるので、今回のショー出展が、すわ「トヨタWRC復帰か?!」とはならないかもしれませんが。とはいえ、フランクフルトショーでなんらかの発表があるのでは? と期待をしてしまうのも事実。

具体的には、ヤリスベースのWRCカーを想像してしまう次第。

 
もっとも、このエンジンを搭載するハイブリッドスポーツ・コンセプトのパワートレインを見ると、そうした既存のモータースポーツに参戦するのは、技術アピールとしては、あまり意味がないような気も。
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ようやくという感もありますが、フロントをエンジン駆動、リアは左右独立モーター(それぞれ60馬力級)によるトルク移動でヨーコントロールという、これまでのトヨタにはない、パラレル・ハイブリッドを提案しているのですから。 

イメージイラストを信じれば、インホイールではありませんが、タイヤの近くにモーターがレイアウトされているようなので、サスペンションも含めて、かなりリア周りの構造も変わっているようです。ちなみに、リアに置かれた蓄電装置は、バッテリーではなくスーパーキャパシタだそうでして、ともかく実車を見てみたいと思う一台でもあります。


ま、そのためにフランクフルトには行けませんけれど(汗)