PSAがHybrid Air という新システムをアピール中。動画も公開され、再生回数を増やしています。それだけ注目を集めているのでしょう、と。個人的にも、このシステムには興味津々。

もともとハイブリッドは単なる、2種類のパワーソースを持つという意味ではありますが、そのメリットは減速エネルギー回生システムにあり。というわけで、減速エネルギーを、電気で溜めるのが一般的ではありますが、フライホイール式のように運動エネルギーのまま溜めるという方法もあり。そして、このハイブリッド・エアは、空気を押し縮める圧力として回生エネルギーを溜めておこうというもの。

回生エネルギーの保存という意味では、どれが優れているというのは、どれだけ回生できるのかという点と、システム全体での重量・容積増がどれだけ少なく済むかという点で基本的には比較すべきだろうな、と思う次第。もちろん、市販車に搭載となれば、そこに安全性や低コストなども絡んでくるわけですが。

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そういう観点でいうと、このハイブリッド・エアを見ていくと、変速機に2つのエアポンプを追加、そして高圧・低圧のボンベを搭載するというもので、スペースは取りますし、また高圧ボンベやパイプの重量も嵩みそうで、それほど筋が良さそうという印象ナシ。

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まったく資料などを見ていないので、動画でわかる範囲でいうと、エンジンはガソリン3気筒。変速装置はそれほど段数の多くないDCTで、空気モーター(エアポンプ)はファイナルギアに噛み合って、駆動するという流れのよう。

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そして、エアを高圧にする機構は、エンジン走行時にミッションのメインシャフトにつながったエアポンプによる系統と、減速エネルギーの回生による系統と2つを持っているようです。

つまり、エネルギーの流れだけでいえば、エンジンと回生ブレーキで充電できる2モーターハイブリッドに相当するわけで、この圧縮空気ハイブリッドは、いわゆるフルハイブリッドに分類される仕組みといえそう。

そのエネルギー回生効率については不明ながら、圧縮空気を適切に利用するためにはバルブのオン/オフが必要なわけで、それなりに電気を食いそうだな、という印象もありで、やはり筋悪な感じは否めず。

ただ圧力次第ではタンクの重量もそれほど必要ないかもしれませんし、なによりバッテリーと異なって、廃棄物という意味では有利なので、これはこれでアリなのかもしれないとは思う部分ありで、全面的に否定するという感じでないのも事実。

ハイブリッドのバリエーションとして、発展していくのを期待したいと思いつつ、フライホイール型と同じような運命を辿るのでは、という一抹の不安も……まとめると、そんな第一印象の圧縮空気ハイブリッドでありました。