三菱自動車が、三菱自動車としてパイクスピークに参戦。i-MiEVをイメージさせる電気バギーと、北米仕様iを走らせるとのこと。


プロジェクトの発表当初はi-MiEVのパワートレインを使ったマシンになるといった話だったような気もしますが、モンスター田嶋や引き続き参戦する塙・アドバンチームの動向を見つつ、フルパワー240kW(約326馬力)の3モーター仕様となったようです。

3モーターのi-MiEVといえば、2007年の東京モーターショーに登場した「i-MiEV Sports」が思い出されます。



これはi-MiEVのリアモーターにプラスして、フロントにインホイールモーターを抱えた3モーターのスポーティバージョン。3モーターを活用したオールホイールコントロールが技術的なポイント、だったわけです。

i-MiEV Evolutionについては、 フロントがシングルモーター、リアが左右独立モーターという構成ということですから、かなり違いますが、三菱自動車がランエボで培ってきたヨーコントロールのツボであるリアのトルクベクタリングにあることを思うと、リア左右独立モーターのほうが、AYCの延長的技術を期待してしまいますが、どうも報道を見ていると、パイクスピーク仕様はそこまで複雑な制御はしていないということ。


勝手に予想すれば、フロントのモーターは、減速回生と姿勢安定用に一定トルクをかけておくのが主たる役割で、駆動はリアの2モーターで行なうのではないかというのが直感的な印象。

コーナリング時に回生するとはいえ、今年からフル舗装になって、ほとんど踏みっぱなしになるパイクスピーク というステージを考えると、35kWhというi-MiEV Evolutionの総電力量は、240kWhを常に使おうとすると、けっこうギリギリなのではないかと感じるから。どれくらい回生できるのかによりますが、回生を無視すると、40kWhくらいのバッテリーは積みたいですよね?

一方、フロントは加速と姿勢安定のための駆動と考えて、モーター出力をピークの半分程度を目安にしていると考えると、35kWhという総電力量がなかなかイイ線いっているんじゃないの的(上から目線・笑)な印象に変わってきますが、さてどうなのでしょう?