VWの考える未来型宅配用電気自動車といえるのが、この「eT!」。

この映像を見る限り、単なる電気自動車というだけでなく、リモコン&自律によってドライバーなしでも移動できたりとパワートレインのシフトだけでない次世代への提案が見受けられます。
VW eT!_2012

また歩道側となる助手席のドアは二段階スライドになっていて配達員と荷物がアクセスしやすくなっているという左右非対称ボディで、こちらはパワートレインに関わらず採用が考えられる提案といえそう。
VW2012_eT!

最小回転直径は8.5m、日本風に最小回転半径でいえば4.25mですから、左右非対称ボディとあわせて、もはやVWの考える軽自動車といった風情さえあります。そう感じてしまうのは、シルエットがダイハツ・タントにそっくりだから? 映像の縦横比がズレてしまっているから、そう感じるのでしょうか……。

技術的にはリア・インホイールモーターによるフラットな荷台というのも、このクルマの見所ですがそんなことよりも半自動運転で、配達員についてくる様のほうが実際の現場には響くのでしょう、おそらく。

頻繁な乗降にあわせて助手席の簡易椅子に腰掛けた配達員が、運転席は無人のままクルマを走らせるというのは安全性には疑問ありでも、極低速に限ったモードでいえば合理的。日本では法改正をしないと(シートベルトの部分がグレー)このコンセプトを十分に活かせないでしょうが、考え方としてはアリでは?

乗り物というより完全に道具としての存在ですが、まずはこうしたところから電気自動車のコミューター技術というのは蓄積されていくのだろうな、と思う次第。日本でも、こうした新規格を生み出すような流れや道具の誕生に期待したいものです。