"area_FT-86~FT-86を待ち望む声が世界から聞こえてくる~"というティザーというかクチコミというか、公式的には『当サイトはトヨタ自動車 小型FRスポーツのコンセプトモデル「FT-86 Concept」に関する一般の方々のコメントを掲載する』サイトがいつの間にやらオープンしておりました。

いまのところ、モーターショーやオートサロンで公開されたグランツーリスモ・ベースの映像や画像が貼られていて、その横にツイッターでの関連つぶやきやブログへのリンクが更新されているという、割合にシンプルな構成。

まだまだ詳細が発表できる段ではないけれど、そろそろ市販へ向けての暖機は始めないと、という段階ということでしょうか。


とはいえ、2009年の東京モーターショーの際にはわからなかったことも、あらためて今になって映像をみると、気になる箇所もあるもの。



とくに注目は映像がはじまってそうそうにある開いたボンネット越しにエンジンを見せているシーン。あくまでグランツーリスモ的な世界、コンセプトイメージとはいえ、いくつかのヒントを感じます。

そのシーンをキャプチャした画像がこちら。
boxer_d4s

スバルのSTIシリーズを思わせる赤いインテークマニホールドに浮かび上がる文字は「D-4S BOXER」。

D-4Sといえば2GR-FSEエンジンに採用した、ポート噴射と直噴のデュアルインジェクターによる燃料供給システム。アイドリングや低負荷の状態ではポート噴射を使うことで、ピストン形状などを含めて直噴のメリットを中高回転域に振ることができるというもの。たしかに高回転での伸びやかさを楽しむための意識が感じられます。

またインテークマニホールドをよく見れば、スロットルボディが前側に付いていることを確認。またストラットタワーの間にエンジンがあるようにも見えますから、フロントミッドシップ的ということなのでしょうか。

これまでのスバルのエンジンレイアウトでは、こうした配置は難しいので、プラットフォームやミッションレイアウトから見直したのでしょうか? 

仮に、この映像が、それなりに正確なレイアウトに基づいていればという妄想の話ですが、ボンネット先端からの角度で、ここまでエンジン全景が見えるということはバルクヘッドまでの距離はそれなりにあるとも予想できるわけで、エンジンなどの基本レイアウトはそのままに、ストラットタワーを前方に送っただけかも、と思ってみたり。

そして、あらためてインテークマニホールドに注目したいのは、「D-4S BOXER」とある集合部分にリブが確認できること、マニホールド間の隙間がないように見えること。いずれにも昨年発表されたスバルの新型ボクサーエンジンFB型にも共通する要素でありますし、また後者からは樹脂製インテークマニホールドが想像できます。

つまり、2009年の東京モーターショーの段階ではEJエンジン搭載という基本線でしか話ができませんでしたが、いまとなってみればFB型を積むというほうが自然なわけで、この映像からもそうした方向が見て取れるのでは?

ただし、個人的にはいまのFB型、排気量が2リッターだとすればFB20を搭載したのでは、映像にあるような、軽やかなふけ上がりや高回転でのツキのよさを期待するのは難しいと思う部分もあり。

とはいえ、期待できる手法も妄想していたりする今日この頃。そのあたりの内容については、あらためてエントリに整理してみたいものです。

精進します。