クラウン・アスリートのトピックといえば新開発の(というかレクサス用として開発されていた)3.5Lエンジンを載せたことにあります。ただ315馬力というスペックばかりが先行しているような気がするのは残念。



このエンジンのすごいところは、そうした単なるスペックじゃなくて直噴&ポート噴射というダブルインジェクターになっているところだと思うのです。
しかも、パッとイメージするところだとピークパワーを発生しているときに両方のインジェクターが全噴射になっていると思うじゃないですか。でも違うようなのです。

結論からいえば、ピークパワーを発生する領域では直噴側だけが噴いているとのこと。むしろ低回転域でダブルインジェクターが活躍しているようです。それって、どーいうこと? と思いますわな。

簡単にいえば、直噴だけの場合は低回転域(とくに始動直後やアイドリング)をしっかりと回すために、スワールなどシリンダー内に空気の流れを作ってやらなければいけません。そのためにピストントップに凹みを設けたり、インテークポートの角度を極端に立てたりします。ですが、こうした工夫は低回転域では生きてくるのですが、ピークトルク、ピークパワーを発生する中高回転域では効率を下げるというか、ようはジャマになってしまうわけです。だから直噴エンジンは上のパワー感が薄いなんていわれちゃうわけですよ。

そこで直噴エンジンでトルクやパワーを引き出せるようなポートの角度、ピストン形状を採用するにはどうしたらいいか? と考えたのが、この2GRエンジンというわけ。そして、その対策として行なわれたのがポート噴射インジェクターを採用するということだったわけです。これによりスワール流を起こさなくても混合気を均一にしやすくなりますから、アイドリング(とくに冷間時)を安定させることができるというわけなのです。

つまり負荷でいえば低中負荷域ではダブルインジェクター、高負荷域では直噴のみを使っているのです。これって、意外と知らない人が多いんじゃないでしょうかね。

ちなみにレブリミットは6700rpm。マイナー前のZ33が6500rpmからレッドゾーンでしたから、“回る”という点においてもスポーツカーの心臓部に使えそうです。

そう、回る直噴エンジン。これが2GRを評価すべきポイントだと思うのですよ。