
いま一番あたらしい軽自動車、スズキ・セルボ。
デザインコンシャスなアピアランス、インテリアから
上質な軽自動車という位置づけで紹介されることの多い
新型セルボですが中々どーして走りもキレまくりですよ。
とくにタイトコーナーでの身のこなしはかなりのモノ。それなりにロールをするのですが、同時にリアからグッと巻き込むように向きを変えていきます。
この、リアからも曲がるような印象を受けた軽自動車は久しぶり。
思えばL502ミラ(旧規格時代のミラターボ)以来でしょうか。そのL502ではセミトレ形式のリアサスにトーコントロールアームが装備されていたのがニュースだったわけですが
セルボも、やはりリアサスに工夫がなされているようです。
なんでも聞いた話では、セルボのリアサスはトーインにセットされているというのです。といってもスズキの軽自動車に共通のI.T.L(リジッド)式リアサスなのは変わっていません。ですから常識的にはトーゼロの設定となるはずです。
つまりセルボでは、ハブの取り付け部分に角度をつけて、わずかながらトー(上から見たタイヤの向き)を前が内側になるようにセットしているわけ。こうしたセットは直進安定性を増すためのアライメントと思われがちですが、タイトコーナーでロールさせたとき(アウト側に荷重をのせた状態)にトーインの影響で回頭性にプラスの影響が出ているというわけです。
もともとスズキ軽自動車のプラットフォームの味つけは、キビキビ感したコーナリング感覚が特徴ですが、セルボはさらにその味わいを強くしているのであります。そして、こうした味付けがリアサスによるところが大きいのだとしたら、アルトワークスやKeiワークス、ラパンSSなど現在の規格で作られたスポーツ仕立ての軽自動車に、セルボのリアサス(アクスルだけでOK?)を移植すれば、同じようなキビキビ感を手に入れることができるのかも? 純正パーツの価格次第ですが試してみる価値はありそうな気がしませんか。