新しい構造の高性能「リチウム-空気電池」を開発という発表が産総研ホームページに載っています。


 本研究においては、負極(金属リチウム)側に有機電解液を、正極(空気)側に水性電解液を用い、両者を固体電解質で仕切り、両電解液の混合を防いだ。固体電解質はリチウムイオンのみを通すため、電池反応は支障なく進み、正極における反応生成物は水溶性であり固体物質は生成しない。この電池の連続50000mAh/g(空気極の単位質量あたり)の放電も実験により確認した。  本技術は自動車用電池として極めて有望である。自動車用のスタンドで、正極の水性電解液を入れ替え、負極側の金属リチウムをカセットなどの方式で補給すれば、自動車は充電の待ち時間なく連続走行できる。使用済みの水性電解液からは電気的に容易に金属リチウムが再生され、リチウムは繰り返し使用される。金属リチウムを燃料とした新型燃料電池といえる。



とまぁ、リリースの冒頭から難解な文字が並んでいるわけですが、ポイントは『金属リチウムを燃料とした新型燃料電池』という部分。つまり、この「リチウム-空気電池」は充電するのにプラグインによるのではなく、電解液とマイナス極を交換することで充電することができるわけ。ガソリンスタンドで給油するという慣れ親しんだシステムをそのまま利用できるというのは、もろもろ周辺企業の理解が得られやすそうという意味でも注目の技術といえそうです。