クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2023年09月

カワサキ初の電動バイクは125ccクラスのスポーツタイプ

欧州A1ライセンス対応のバッテリー交換型モーターサイクルを発表。日本での発売も予定か?

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カワサキモータースが、カワサキ初となる電動モーターサイクルとして欧州A1ライセンス(排気量125cc以下かつ最高出力が11kW(15 馬力)以下の車両に対応する免許制度)に対応した「Ninja e-1」と「Z e-1」を発表しました。

A1ライセンス対応ということで欧州での販売が先行するのでしょうが、将来的には日本国内での発売も視野に入っている模様。その時期や販売価格、諸元等の情報については、決定次第カワサキモータースジャパンより発表することがアナウンスされております。



メカニズム的な注目点は、「交換型バッテリーを2個積んでいる点」と「定格出力5kW・最高出力9kWの駆動モーター」、「チェーン駆動の採用」といったところでしょうか。

125ccクラス(原付二種クラス)の電動バイクではインホイールモーターを採用するのが主流となっている印象もありますが、あえてモーターと駆動輪をチェーンで結ぶことでスプロケットの変更によるセッティングとキャラ設定が容易にできるというのはメリットかもしれません。

ちなみに、「Ninja e-1」と「Z e-1」の欧州仕様スペックによると減速比は以下のような設定になっております。

Primary reduction ratio 3.211 (61/19)
Final reduction ratio 3.867 (58/15)

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新型センチュリーの真相をCARトップに書きました

3.5L V6プラグインハイブリッドのセンチュリーが見据える次の100年

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従来、式年遷宮のごとく同じようなスタイルで時代に合わせたモデルチェンジを続けてきたトヨタのフラッグシップ「センチュリー」がドラスティックに変身。流行りのSUVスタイルに生まれ変わったことが話題を集めています。

古典的なショーファーカーらしいセダンスタイルの従来型センチュリーも併売されるので、厳密には”生まれ変わった”のではなく、新しいショーファーカーの提案と理解すべきかもしれませんが…。

そのあたり、以前に拙ブログにてエントリをあげたほか、WEBメディアへ寄稿したコラムでも触れておりますが、簡潔にいえば「乗降所作にVIPらしさを感じさせるパッケージをゼロベースで探ったら、新型センチュリーのようなSUVフォルムが生まれた」と理解するのが正解といえそう。
正確にいえば、



そうした背景と、新型では本格的にグローバル展開するというセンチュリーについて、CARトップ2023年11月号(交通タイムス社)に寄稿させていただきました。編集サイドにつけていただいた記事タイトルは『シン・ニッポンのショーファーカー』というもの。100年後にも通用するパッケージということで、原稿内では『22世紀のショーファーカー』という表現も使っていたりもします。

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スーツケースに入りそうなホンダ・モトコンパクトは15万円

モトコンポにインスパイアされた電動モビリティ「モトコンパクト」誕生。北米では995ドルのバーゲンプライス

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2023年9月14日、ホンダがアメリカで「モトコンパクト」なる新型の電動スクーターを発表。名前の通り、コンパクトに折りたたむことのできるスクーターという点においては、1980年代の名車「モトコンポ」の現代版といえる新製品であります。

しかもコンセプトモデルではありません。11月より北米のホンダディーラーにて995ドルからのお値段で販売するという、新製品なのでありました。日本円にすると、およそ15万円という価格感で、これなら欲しい! というファンは少なくないのでは?

詳細はアメリカで発表されたプレスリリースをご覧いただければと思います。



小生がコーフン気味に書いたコラムでは、北米での表記を一部SI単位に換算しておりますので、こちらもお目通しいただければ幸いです。





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MX-30 Rotary-EV 8C型エンジンPHEVの割安感

同じ車体のBEV仕様は451万円~501.6万円の価格帯。プラグインハイブリッドになると423.5万円~491.7万円で、補助金も多い!

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マツダのDNAであり、チャレンジングスピリットの象徴ともいえるロータリーエンジンが帰ってきた! ということで、MX-30 Rotary-EVが超話題になっています。

拙ブログの別エントリで紹介しているように、新開発「8C」型ロータリーエンジンを発電専用に使ったハイブリッドシステムの燃費はライバルに比較すると、さほど優秀とはいえない印象もあり。

ひとまず「ロータリーエンジン復活」を祝うクルマであり、またフロントベイが小さなコンパクトクラスでプラグインハイブリッドを実現するための有効なソリューションのひとつといったところでしょうか。



ところで、Rotary-EV(プラグインハイブリッド)が搭載されたMX-30には純粋なBEV仕様もあるのは、覚えていますでしょうか。

話を聞くところによるとBEV仕様とRotary-EVでは駆動モーターから違っているようで、フロントベイに収まるユニットはかなり異なっている模様。ただし、バッテリーについてはMX-30 BEV仕様のそれを半分にして使っているのがMX-30 Rotary-EVとなっている模様であります。

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MX-30 Rotary-EVのハイブリッド燃費は良いのか【ライバル比較】

新型のシングルローターエンジンを発電用に積んだMX-30 Rotary-EVのハイブリッド燃費は15.4km/Lだが……

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マツダのDNAであり、テクノロジーの象徴といえるロータリーエンジン(RE)が帰ってきた!

同社がプラグインハイブリッドカー「MX-30 Rotary-EV」を発表したことで、マツダファンが湧き上がっています。しかも、新世代のREとして生まれた「8C」型エンジンは量産REとしては初のガソリン直噴機構を持つもので、過去のREと比較すると熱効率に優れるというのがセールスポイント。

プラグインハイブリッドゆえに新開発されたREは発電専用になっているのはREファンからすると残念かもしれませんが、公道にマツダ・ロータリー車が戻ってくるというだけで十分なニュースといえましょう。

しかしながら、このMX-30 Rotary-EVのスペックをみると、けっしてシングルローターの8C型エンジンの熱効率が、ピストンの往復運動によるレシプロエンジンに対して優位だとは思えないのでした。



実際、現時点で発表されているMX-30 Rotary-EVのハイブリッド燃料消費率(WLTCモード)は15.4km/L。つまり、外部充電を使わずにハイブリッドカーとして走ったときの燃費は15.4km/Lになっていると理解できます。

他の国産プラグインハイブリッドカーと比べると、どのようなポジション感になるのでしょうか。


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新型センチュリーはSUVに非ず。どこを目指したフォルムなのか?

変わり過ぎた新型センチュリーが話題騒然。先入観を排さないと真意を理解するのは難しい

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世界初公開されたトヨタのフラッグシップにして、国産車では唯一といえる生粋のショーファーカー「センチュリー」。先日、世界初公開された姿が自動車ファンの間でおおいに話題となっているようです。

下半身をシルバーに塗り分けた姿は、たしかにセンチュリーの伝統を受け継いだものですが、ずんぐりむっくりとした塊感のあるフォルムは、クロスオーバーSUV的。前々からセンチュリーのSUVバージョンが登場するという噂があったこともあって、この新型センチュリーをSUVムーブメントに迎合したバリエーションと理解する向きも少なくないよう。

しかしながら、メディア向け発表会で取材した小生の印象はSUVを目指して生まれてきたフラッグシップではない、というのが第一印象。あくまでショーファーカーとしての乗降所作にこだわるといったアプローチから生まれたパッケージが、新型センチュリーを生み出したと感じたのでありました。

そのあたり詳しくは、以下のコラムをご覧いただきたいのですが、ポイントを抜き出せば”100年先まで通用するショーファーカーのパッケージを考え抜いた結果”が、新型センチュリーといえるのではないでしょうか。

パッケージという視点で新型センチュリーを見ることができてこそ、その真意と真価を理解できるのかもしれませんが、さて?



そのほか、新型センチュリーに関するコラムを書いていますので、お目通しいただけると幸いです。続きを読む
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