クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースやコラムをお伝えします。

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2021年01月

バッテリー交換式電気自動車の抱える3つの課題。スタンダードになり得ない理由

中国でNIOが始めたバッテリー交換ステーション。対応する電気自動車が世界に広まらないと断言できるワケ



中国でNIO(ニーオ)がバッテリー交換式BEV(電気自動車)というソリューションをスタート。

バッテリーの充電時間に難があると思われているBEVでありますから、こうした発表があると「これが決定版」、「なんで誰もやらなかったんだ」という声があがるのもまた様式美といえるのですが、実際には何社もがチャレンジして、モノにならなかったという歴史があり。あのテスラでさえ一度はバッテリー交換式をプロトタイプまで持って行きながらなかったことにしたほど課題の多いシステムなのでありました。

その理由について、こちらの動画(上)やこちらのコラム記事(下)で触れているのですが、あらためて整理すると、以下の3点が大きな課題。
  1. バッテリー生産量が増えることでのコストおよび環境負荷の増大
  2. 規格化することで実質的にバッテリーの技術進化を止めてしまう
  3. バッテリーによりクルマのプラットフォームが固定されてしまう


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100万円以下で買える手頃な大型二輪「ホンダNC750X」がフルモデルチェンジで変わったポイントとは

多くの人が教習所で跨った経験あるNC750のクロスオーバーモデル。フルモデルチェンジでエンジン型式も変わり、軽量化も実現した

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ホンダのクロスオーバースタイルの大型二輪「NC750X」がフルモデルチェンジを発表。エンジンは並列2気筒(OHC・4バルブ)で、ダイヤモンドフレームに搭載。トランスミッションはマニュアルとDCTの2タイプを用意するという基本メカニズムは従来通りですが、今回のモデルチェンジではピークパワーを上げ、また軽量化も果たすなど、大きく進化をしている模様。

メーカー希望小売価格は6速MTが924,000円、DCTが990,000円(いずれも消費税10%込み)とナナハンクラスで100万円を切った価格帯も魅力。従来モデルでも特徴のラゲッジボックス(燃料タンクに見える部分が実はトランクになっている)のも受け継いでおりますし、その容量は23リッターと増やしているほどであります。

シート高も従来モデル同様の800mmと低めで、最小回転半径も3.0mというスペック。クロスオーバーらしいハンドル位置からしても街乗りしやすいナナハンという美点をさらに高めたフルモデルチェンジといえそう。MT車にアシストスリッパ―クラッチを採用したというのも扱いやすさにつながる進化でありましょう。

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5年前に借り物リーフで不安になりながら走ったルート。いまなら満充電でなくとも走り切れる

高速道路メインで往復130kmを走行。消費電力はバッテリー総電力量の半分程度

昨日、2021年になって初めて仕事での外出。といっても緊急事態宣言発出下でありますので、片道65km程度の移動でありました。この距離であれば総電力量30kWhの6年落ちリーフでも余裕で走ることができるとばかりに、前日の夜中に普通充電で100%の状態にして出発。

偶然ですが、5年前にメーカー広報車のリーフ(愛車と同じ30kWh仕様)で同じ目的地に向かっていたことをSNSによって教えられ、そのときには電気自動車の航続距離が肌感覚で身についていないこともあって心配で仕方がなく、3回も急速充電器につないだなあと思い出しながらの移動でしたが、リーフ・オーナーになって1万kmを走行した今となっては、そうした心配はまったくなしであります。

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そして、今回の電費は8.8km/kWhとまずまずの数値。見ての通り、消費電力は15.6kWhであります。バッテリー総電力量からすると余裕と感じたのもお分かりいただけますでしょうか。ちなみに、充電率でいうと100%で出発してゴール時には31%。それでいて15.6kWhという消費電力は計算が合わないように思えますが、経験的に判断するところでは、車両の充電率表示は電欠防止のためにちょっと辛めになっているようであります。
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トヨタGAZOO Racing、全日本ラリーJN1クラスに本気の2台体制で参戦発表

開発スピードを上げ、トラブルシューティングにもプラスになる2台体制での参戦は本気度MAX。まさしくワークス活動の全日本ラリー仕様GRヤリスの実力は?

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新型コロナウイルスの影響で、地域によっては緊急事態宣言が発出されていたりする今日この頃ですが、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)の全日本ラリー活動について注目すべき発表あり。



さて、あらためて整理しておくとTGRによる全日本ラリー活動というのは、トヨタ社内の凄腕技能養成部が中心となっている活動で、純粋なモータースポーツ運営組織ではないものの、ある意味ではモータースポーツ活動を「走る実験室」と呼んでいた時代の純粋なワークス活動に近い活動といえるもの。

悪くいえば、モータースポーツで勝つためのずる賢さみたいな部分にウイークポイントのある組織という印象もあるのですが、それでも全日本ラリーにおいては下位クラスからしっかりと経験を積んで、ついに最高峰であるJN1クラスにたどり着いたのかと思うと感慨ひとしお。



そのあたりの背景については、こちらの本「GRのすべてVOL.3」に寄稿した、現在もチーム監督を務める豊岡 悟志さん(トヨタ自動車 凄腕技能養成部)のインタビューで書いていますので、お目通しいただければ幸いです。
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スズキがジムニーをインドでも生産。日本でつくる仕様と同一スペック

スズキのインド子会社マルチ・スズキで中南米、中東、アフリカ向けのジムニー(日本名 ジムニーシエラ)の生産・輸出を開始

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スズキ・ジムニーといえば、いまだバックオーダーが解消されていないというほど人気モデルですが、それは1.5リッターエンジンのシエラでも同様らしいのですが、そうした人気は日本市場にとどまらず、グローバルでも高止まり状態の模様。

というわけで、グローバル仕様(輸出用)の1.5リッター・ジムニーをインドにあるスズキの子会社として知られているマルチ・スズキにおいて生産を始めたという発表あり。はたして、どのような仕様が生産されているのかといえば……。





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幼児が発炎筒をイジっていて車両火災につながる事故発生。対策はある!

幸い犠牲者は出なかった模様。発炎筒による車両火災を防ぐにはLEDの信号に置き換えるのがベスト

乳幼児3人が乗った状態で駐車していたクルマが炎上という事故の報道あり。幸い、子どもたちは救出され、人的被害は出なかったということでしたし、映像を見る限り周囲への延焼もなかったよう。クルマは買い替えられますが、命は変わりが効かないことを思えば、大きな事故ではありますが本当に子どもたちが助かってよかったと思う次第であります。

 

さて、事故原因は幼児が車内にあった「発炎筒」をいたずらしていて発火してしまったということ。高速道路などで不具合により停止しまったときに、後方から迫りくる車両に自車の存在やアクシデントの発生を知らせる発炎筒は、その装備が保安基準で定められているものですし、車検を通すときには発煙筒が備わっているだけでなく、その使用期限も確認されるほど重要な部品。

こうして、発火原因になるからといっておいそれと車内に置かないという判断をするわけにはいかないのでありました。そこでオススメしたい対策があるのです。

それは……。






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