クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2020年06月

【逆説】電子制御があるからミドル級セダンでもよく曲がるシャシーを実現できる【新型アコード】

曲がりたがりのアコード
電子制御で直進安定性を出せるから
運動性能を追求できる


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先日来、YouTubeのほうで公開している新型アコードの試乗レポートにおいて、繰り返し言っているポイントのひとつに「直進安定性がいまいち」というものがあります。いまどきの、しかもDセグメントのセダンにおいて直進安定性が良くないということはあり得ないのですが、もちろん真っ直ぐ走らないという意味ではございません。

高速道路を真っ直ぐ走るという点においては、LKAS(車線中央維持機能)がしっかりと機能してくれるので、実際のところ手をステアリングに添えているだけで、クルマは安定して走ってくれますし、その機能においてはまったく不満はないのでした。

では、なぜゆえに直進安定性のネガを指摘するようなことを言ったのか。それは、アコードが全長4.9mのミドル級セダンとは思えないほど「曲がりたがり」な性格に仕上がっていることを表現したかったゆえ。





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スタイリッシュ系SUVという共通点はあれど日産キックスとトヨタC-HRを比較するのは疑問

ともにハイブリッドSUVであり価格帯は近い印象ながら、車格としては異なるキックスとC-HR

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日産から新型SUV「KICKS(キックス)」が登場して、そのライバルにトヨタC-HRを挙げた記事なども見かけるのですが、そこに若干の違和感を覚えている今日この頃。たしかに、ハイブリッドパワートレインのSUVという点でいえば(C-HRのハイブリッド車はFWDのみの設定)、似ている部分はありますし、どちらもデザインコンシャスな商品企画という部分でも共通点はありますが、とはいえ車格が異なっていると感じるから。

それは、突出した排気量などパワートレインが変わったものでない限り、いわゆる車格(セグメント)というのは主に全長でわけられると考えるのが基本だから。こちらの記事でも比較しているように、キックスのライバルとしてふさわしいのはボディサイズ的にいえばMAZDA CX-3であり、またパワートレイン含めたセグメント的にはホンダ・ヴェゼルを当てるのがふさわしく、C-HRはセグメント的にひとつ上に感じるのでありました。







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【新型アコード】エンジン始動時の振動がまったく感じられない秀逸なハイブリッドシステムの秘密とは

エンジン始動時に吸気バルブの遅閉じをすることで圧縮するエアを減らすのが振動減のポイント



2.0リッターエンジンとモーターを組み合わせ、基本的にはエンジンで発電しつつ、モーターで駆動。高速域などではエンジンダイレクト駆動モードも持つ「e:HEV」というハイブリッドシステムを搭載する新型アコード。その高速試乗において燃費性能をメインテーマにお話させていただいたのが、こちらの動画。

燃費を稼ぐポイントについては、本ブログエントリの後半で整理しますが、まずはエンジン始動時のNV(ノイズ&バイブレーション≒音振性能)が非常に高いレベルにあるという話から。ハイブリッドシステムの特性上、エンジンは回ったり、止まったりを繰り返すわけですが、始動時にまったくイヤな感じもなければ、違和感もなく、正直エンジンが始動したかどうかもわからないレベルの音振性能に仕上がっていたのは新型アコードのチャームポイント。この動画では、25秒あたりに「エンジンマウントやモーターによる振動の吸収では?」といった予測をしていますが、恥ずかしながらまったく外しておりました。

ホンダでは電子制御エンジンマウントを過去に採用して、エンジンに振動と逆位相に動かすことで音振を向上させたこともありますが、新型アコードについてはオーソドックスなマウントを使っているのだとか。では、どうやってエンジン始動時の振動を減らしているのか。その肝はバルブタイミングの制御にありというのです…。




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【新型アコード】レベル2のADASと電動パワートレインの相性は抜群を再確認【高速試乗】

フロントバンパー中央のミリ波レーダーで「Honda SENSING」を主張する新型アコード。高速道路でACCの機能を味わってみた

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こちらの画像は、新型アコードを初めて見た時に撮影したもので、フロントバンパーの開口部中央をクローズアップしたもの。そう、この位置にADAS(先進運転支援システム)に欠かせないミリ波レーダーが置かれ、そこには誇らしげに「Honda SENSING」のロゴが刻まれているのでした。

ミリ波レーダーについては隠しておくのがトレンドですし、新型アコードにおいてもさほど目立つわけではないのですが、それでも「なんだろう?」とばかりに近づくと、さり気なく先進運転支援システムのロゴが入っているのは、ブランディングとしてはいい塩梅という印象であります。
 


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メルセデスがドラえもんとタイアップする狙い、ターゲティングの意味とは?

メルセデス・ベンツの最新SUVモデル、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」とタイアップキャンペーンを実施

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メルセデス・ベンツ日本(MBJ)が、ドラえもんの最新映画「のび太の新恐竜」とタイアップするとの発表あり。MBJの狙いとしては『映画の世界観を通じて、「新型GLA」および「GLB」の魅力を幅広い世代のお客様に訴求』ということで、メルセデスのラインナップとしてはエントリー価格帯のSUVとなる新型GLA&GLBの持つアウトドア性とドラえもん映画につきものの冒険感という世界観の共通性をうまくブランディングに利用しようというわけでしょう。

MBJはおそらく将来を考えてのことでしょうが、ここ数年ユーザー層の若返りに尽力しているので、ドラえもん映画とのタイアップも不思議ではありませんし、”幅広い世代のお客様へ訴求”というのもドラえもん映画の客層を考えると納得。ドラえもん映画とのタイアップだからといって子ども相手ということではなく、映画館まで子どもを連れてくる保護者も含めてターゲットになるということなのでしょう。






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「ついにSUVも電気で走る時代へ。」というからプラグイン化と思った【日産キックス】

「e-POWER」のアピールポイントがブレていないのは理解しつつ、RAV4 PHVが出た直後に『ついにSUVも電気で走る時代へ。』というキャッチコピーに苦笑

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ついに日産からブランニューの小型SUV「キックス」が正式公開。発売は2020年6月30日と発表されております。実質的にモノグレードといえるキックスの駆動方式はFWDのみで、メーカー希望小売価格は2,759,900円から2.869,900円。

日産のコアテクノロジーになりつつある「プロパイロット」はじめADAS機能においてリードしている面はありますが、直接的なライバルになるホンダ・ヴェゼルでいうと同価格帯なのはハイブリッドRS(2,862,037円)と思うと、ちょっと価格競争力的には厳しいというのが第一印象だったりして。

まあ、それよりも苦笑してしまったのが公式ホームページに掲げられているキャッチコピー。このエントリでもトップに貼らせていただきましたが、「ついにSUVも電気で走る時代へ。」となっているのでした。







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