クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2019年02月

ひな人形を見て、あらためて思う。日本伝統の軽車両とは…

ひな人形でも見かける牛車(ぎっしゃ)こそ日本伝統のモビリティ、そのマインドは現代にも生きる?
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日本のモビリティを振り返ると、時代劇の印象から白馬に乗ったお殿様、駕籠(かご)に乗った町人の娘といった江戸時代のモビリティを思い浮かべるかもしれませんが、日本の伝統的な”のりもの”といえば平安時代の牛車で決まり、というのが文学部史学科で学んだ個人的なイメージ。いまでもひな人形では牛車の姿を見ることができるのも伝統的なモビリティとして伝わっている証拠ではないでしょうか。もちろん、牛車は貴族階層が使うものであって、それが一般に広まっていたとは思いませんが。




そして、この牛車を使っていたということが、日本の世界的に見ると低めの高速道路制限速度につながっているのかもしれない、と思ってみたり。バビューンと飛ばすのではなく、しずしずと移動することこそモビリティの価値というマインドが日本社会の根底にあるのかもしれません。

ならば、現代版の牛車といえるのはトヨタ・センチュリーでありましょう。

滑らかで静かなV12型エンジンからEV走行も可能なV8ハイブリッドに進化したということは、牛車的マインドからしても正常進化といえそうですが……それはあまりにもこじつけであります、エエ(汗)
そういえば、サンタクロースのトナカイそりは地上を移動している限りは軽車両だとは思いますが、アウディはそりをRS5スポーツバックに変えるべし、というCMを作っていたのを思い出してみたり。ところで軽車両でなくなると駐車禁止の基準も厳しくなりそうです、なんちゃって。

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SUBARUの新コンセプトカーが示すのはSUBARU製JUKEなのか?

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スタイリング優先の新キャラSUV、しかしSUBARU共通の顔からは逃れられない?
スバルが新しいコンセプトカーをジュネーブモーターショーで発表するということで、そのティザー画像を眺めているのですが、なるほど従来のどのラインナップとも異なるデザインコンシャスな雰囲気。言ってみれば、SUBARUが日産ジュークやトヨタCH-Rといったカテゴリーにラインナップを展開するという宣言という印象を受けるコンセプトカーと感じる次第なのでありました。





とはいえ、ヘッドライトのシグネチャーや薄っすらと確認できるグリルの形状からはスバルに共通のフロントマスクは維持しているようで、ジュークほどインパクトのある顔つきにする気はないよう(コンセプトカーがコンサバなら市販はもっとコンサバになるはずですので)。

そういう意味では、かつてのレオーネクーペRX-IIのようなポジションにラインナップを追加するということを示唆するコンセプトカーなのかもしれません。そういえばレオーネクーペRX-IIは、クーペスタイルながら最低地上高をそこそこ稼いでいて、クーペSUVのコンセプトを先どっていた感があったこを思い出してみたりして?

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ネットで話題、中華系の激安EVの最高速は102km/hという…

長城汽車の欧拉(ORA)ブランドから登場のR1。航続距離は310~351km、定価は187万円~225万円
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100万円で買える実用的なEV! という触れ込みでネットを中心に話題になっている中華系EVがORA R1。アルトラパンを思わせるキュート系のルックスや車名から軽自動車の仲間とついつい思ってしまうのですが、ボディサイズは3495*1660*1530mmと軽自動車よりは少しばかり大きなボディ。それにしても驚くのは、このボディに30.7~33.0kWhものバッテリーを積んでいることで、どんな高密度のバッテリーを使っているのか興味津々。航続距離も310~351kmとかなり実用的なスペックを誇っております。

ちなみに、100万円で買えるといっても、メーカー希望小売価格は11万4800元~13万7800元で、元=16.3円で換算すると、およそ187万円~225万円。中国での補助金を考慮すると97万円~127万円になって、100万円以下で購入できるという話の模様。もっとも補助金がなくても、このメーカー希望小売価格というのは、EVとしてはかなりお安いもので、日産リーフではコストパフォーマンスで太刀打ちできないという風にも思えるわけですが、さにあらず。




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ORA R1のスペックを見ていくと、モーターの最高出力が35kW、最大トルクは125Nm、そして最高速度は102km/hとなっているのでした。ここから予想されることは、駆動系のグレードを落としてコストを抑えたEVということであり、最高速102km/hというスペックはシティコミュータとしては十分であっても、高速走行は心もとないというのが正直な感想。

同様にモータースペックを落とせば、日本やドイツ、アメリカの自動車メーカーが同じだけのバッテリー搭載量で同程度の価格帯を実現できるとも思えないので、やはり中華系EV恐るべしという印象も受けるわけですが。ORAブランドの母体は長城汽車という中華系自動車メーカーとしては規模も伝統もあるメーカーでありますし。そして、このような割り切った商品企画ができることが中華系メーカーの強みなのかもしれません。

【参考】ORA R1公式プレスリリース
售价5.98万~7.78万元,“新一代电动小车”欧拉R1萌动上市 引领中国新能源汽车进入2.0时代
http://www.oraev.com/newsInfo23.html

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ホンダがイギリス・スウィンドンの工場閉鎖を正式発表

ホンダがイギリスからの撤退、研究所の再編など大幅な体制変更を発表

2019年2月19日、ホンダが夕方に緊急記者会見を実施。事業運営体制の変更を発表しております。
目立つのはイギリス・スウィンドンの生産工場を閉鎖するという発表。トルコにおける四輪生産も休止するということで、今後極端に電動化が進むであろう欧州向けの販売ラインナップについては中国と共通化させるという方針の模様。とはいえ、単純に中国から輸出するというよりは日本で欧州向け商品を生産する可能性もありそう。ブレグジットとは逆に、日本とEU間のEPA(経済連携協定)が発効したことで将来的には日本からEUへの輸出時に関税ゼロになる方向なわけですから、当然といえば当然の判断でしょうか。アメリカで売るシビックについては北米で全量生産すればいいわけで。たとえばタイプRについては、アメリカでエンジンを組み立ててイギリスに送って完成車にしてアメリカを含む世界中に輸出しているそうですから、すべてアメリカで作ったほうが効率面でもよさそうで、けっして後ろ向きの判断ではないという印象。むしろブレグジットをうまく利用して切り抜けたという印象さえあったりして。





それはさておき、気になるのは本田技術研究所の将来。現在、本田技術研究所の社長であり本田技研工業の専務取締役である松本宜之さんは居場所がなくなるようですし、二輪ではSEDB(販売・生産・開発・購買)の一体化を進めるために組織を大きく変更するそうですが、SEDBの一体化はすでに四輪でも軽自動車では進めていて、結果につながっている手法。モータースポーツや先進技術の開発部門としての本田技術研究所は残ったとしても、かなり縮小することを宣言したような気がしないでもないのですが、さて?
イギリスの労使交渉はネガティブ要素ですが、前述のように”いい言い訳”もありますし、全体的にはポジティブな印象を受けたのですが、株価など市場の評価はどうなるのでしょうか。

ちなみに東証での本日の終値は3014円でありましたが……。





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海外仕様ハイエースがフルモデルチェンジ、グローバル初採用のV6エンジンが気になる

新型ハイエースのエンジンは1GD(2.8リッター、ディーゼル)、7GR(3.5リッター、ガソリン)
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トヨタの商用車では、ノーズを持ったセミキャブオーバータイプとして「PROACE」というシリーズを海外向けにラインナップしておりましたが、ついに日本を代表する1BOXであるハイエースもセミキャブオーバースタイルに変身……というのは勇み足で、この画像はフィリピンで世界初公開されたという海外向けのハイエース。日本ではもろもろの関係から4ナンバーボディのハイエース(もしかしたら名前が変わるかもしれませんけれど)はなくすわけにはいかないはず。もはや、4ナンバー(小型車)サイズの1BOXはインフラともいえる存在なので。



V6エンジンにグランドハイエースを思い出す、キャンパーのベースに支持されるかも
それはさておき、海外向けの新型ハイエースで気になるのは3.5リッター「7GR」エンジンを載せているということ。GRということはV6でありまして、調べてみると中国向けには搭載実績のあるユニット。個人的にはトヨタの傑作エンジンと考えている3.5リッターV6でありますので、このボディに載せてもファントゥドライブの側面を持っていることは間違いなし。東南アジア向けということで右ハンドル仕様も用意される新型ハイエースですから、日本に並行輸入してキャンピングカー(キャブコン)のベースとするのもありかもしれませんが、さて?
それにしてもノーズがあって、V6エンジンを積んでいるといえば「グランドハイエース」を思い出すのは、自分だけでしょうか……。

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WRCでオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)が優勝

モータースポーツはドライバーが主役だとしても、マシンの優劣を競う場でもある
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2019年のWRC(世界ラリー選手権)第二戦、スエーディッシュラリーにおいて、トヨタ・ヤリスを駆るオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組が今季初優勝。まだ始まったばかりなので、ランキングに一喜一憂する時期ではないにせよ、マニュファクチャラーランキングでトヨタがトップになったということ。2年連続のタイトル獲得に向けて好スタートといったところでしょうか。

それにしてもモータースポーツが難しいのは、ドライバー(コ・ドライバー)のランキング、チームのランキング、マニュファクチャラー(製造者)のランキング、といった具合にいくつもの順位がつくところ。e-SPORTであればプレーヤー(クルマでいうとドライバー)の実力を純粋に比較できるわけですが、実際のモータースポーツになるとたとえワンメイクレースであっても完全なイコールコンディションにはできませんし、ましてトップカテゴリーになるとドライバーの差、マシンの差、チームの差、カテゴリーによってはタイヤの差、と複雑に絡み合った上での結果となるわけで、ドライバーファーストであるべきという意見も認めるところながら、実際にはドライバーの力だけで結果が決まるという世界ではないのが、わかりづらさにつながっているのかもしれないと思ってみたり。






たとえば野球で、ある選手がホームランを打ったときにそれがバットのおかげと思うファンはおそらくほとんどいないでしょう。選手のファンだから同じブランドのバットが欲しいと思うことはあっても、バットメーカーが違ったらホームランが打てないとまでは思わないはず。年間を通してみればホームランの本数は変わるかもしれませんが。

一方、モータースポーツというのは少なくとも勝負権のある道具(マシン)を用意しなければ、どんなに優れたプレーヤー(ドライバー)であっても結果につながらない世界。たとえばフェルナンド・アロンソ選手のF1キャリアにおける結果を並べていけば、理解できるのではないでしょうか。

それほど結果に対して道具の影響力が大きな世界だから、マニュファクチャラーであるメーカーが前面に出て競い合うことになるわけです。とはいえ、他のスポーツでも道具の影響力はあるわけで、ここまでメーカーが前面に出てくるのはスポーツとして見ると、ゆがんだ状態なのかもしれないと思ったり思わなかったり。

まあチームスポーツである野球などは個人タイトルよりチームの順位のほうがプライオリティが高く、タイトルのようなわかりやすいカタチでは見えない貢献度というのもあったりするので、個人スポーツから離れていくほどに複雑になってわかりづらさが増していくのは仕方がないことかもしれません……。

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