クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2018年08月

マツダ・デミオがマイナーチェンジでガソリン車だけWLTCモードに適応

デミオのベーシックグレードが1.5リッターガソリンにスープアップ。WLTCモード燃費は6ATが19.0km/L、6MTは19.8km/L
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 ※画像はディーゼルエンジンを搭載したXDグレード
マツダ・デミオが噂されていたマイナーチェンジ(商品改良)を発表。その内容はベーシックグレードに搭載されていた1.3リッターガソリンエンジンを1.5リッターに排気量アップするというもの。あわせてMTのギア段数を5速から6速へ増やしたのもポイントでしょうか。

外観などには手を入れず、せいぜいフロントウインドウを紫外線・赤外線カットガラスにグレードアッするにとどめております。1.5リッターエンジンについては、すでにモータースポーツベースグレードに搭載していたので珍しさはないといえばないのですが、新設定されたガソリン車は新しい燃費モードであるWLTCのみに対応しているというのが目新しさを感じさせるところでしょうか。
新しい1.5リッターガソリン車のWLTCモード燃費は、FF・6ATが19.0km/L、FF・6MTは19.8km/L。ちなみに、モータースポーツベースグレードの燃費はJC08モードのままですが、その数値は19.2km/L。6MTのギア比はファイナルを含めて同一ですが、ベースグレードはレギュラーガソリン仕様なのに対してモータースポーツベースグレードはハイオク仕様となっており、最高出力なども上がっているので単純比較はできないのであります、あしからず。

なお、ガソリン直噴エンジンの圧縮比については、燃料の違いもあるのでしょうが、モータースポーツベースグレードが14.0、ベーシックグレードは12.0となっております。快適性や維持費を考えると、ベーシックグレードのMTが魅力を高めた商品改良と感じる向きもあるかもしれませんが、さて?



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買い物先で1.5円/分の普通充電 「乗る前エアコン」がうれしい季節

エネルギーの無駄遣いと批判されるかもしれませんが、「乗る前エアコン」はプラグイン車のメリットと実感
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先日、出先で停めたコインパーキングに並ぶ普通充電器。無料サービスではなく、会員になる必要があると説明書きにありますが、日産ZESP2(ゼロエミッションサポートプログラム2)などチャージスルゾウ・ロゴの入っている充電サービスの会員であれば利用可能。当然、リーフ・オーナーとしてZESP2の会員になっておりますので、この充電器は1.5円/分で利用できるはずですからさっそくプラグイン。

駐車場で、有料普通充電🔋 エアコンが使えるのは嬉しいかも #nissan #leaf

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いえ、実際問題として充電量が足りていないわけではなかったのですが、なぜ有料の充電サービスを利用したのかといえば、別の目的があったから。スマートフォンの専用アプリでコントロールできる「乗る前エアコン」を利用して、買い物の終了タイミングを見計らってエアコンを効かせておけば、快適に帰路を走れると考えたのでした。

エアコンを作動させても排ガスを出さない(アイドリングストップ条例に抵触しない)のはEVのメリットでありますので。もっとも、利用料金は変わらないとはいえ、電気の使用量自体は増えてしまいますので、社会全体を考えると電気の無駄遣いと批判されてしまうかもしれませんが、こうした機能というのがEVなどプラグイン車の普及につながるかもしれない、と思ってみたり。見ての通り、炎天下の駐車でしたが15分程度の「乗る前エアコン」のおかげで出発時の車内はさわやか空間でありましたので。充電中でなくともバッテリーの電力をつかって冷暖房をかけることができるのですが、やはり純粋なEVではプラグインによる電力で空調を作動させるというのが現実的だと思う次第であります、ハイ。

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スバルBRZ GT300 、エンジントラブルを抜本的に解決するためには

GT300_EJ20
エンジントラブルにより、まともにテストもできない状況は小手先では対応できない印象…
スーパーGT 300クラスにJAF-GTマシンで参戦するスバルBRZが苦戦中。そして、トラブルはエンジンに集中しているという印象あり。

この5月にというエントリを上げたばかりですが、ともかくエンジンに抱えた問題はクリアできないままシーズン終盤に向かっている模様であります。この時期に、テストでトラブルが出ているようでは先行き不安というか、今季中の解決は難しいという印象さえあったり。シーズン中に当初と違うエンジンに載せ替えることはできないのでしょうけれど、抜本的な改革を実施しないと、このエンジン由来の問題は解決しないのではないかと思うわけです。このままではブランドイメージにもかかわるでしょうし、ドライバーのいい時期を無駄にしているというマイナスの印象さえ生まれてきそう。

本社的にはGT300についてはSTIマターと考えているのかもしれませんが、早急に対応する必要ありと感じる次第。とはいえ、それも期待薄。というのも、先日の発表会において、中村社長にモータースポーツ活動について質問をしたのですが、グローバルな活動としては、相変わらずWRCがアタマにあるようで、スーパーGTをはじめとする”ローカル”なモータースポーツ活動については各国でやっていけばいいといったニュアンスの回答でありました。つまり、スーパーGTについてはメーカーとして注力する意思がないように感じのであります。SUVメーカーとして展開するためには、けっしてモータースポーツでのイメージアップは必要ないという判断かもしれませんが、勝てないどころか、まともに走れないという状態ではブランドイメージを損なうわけで、しかもそれがスバルの本国における活動であれば、現地法人=スバル本体と世間は理解するわけですから、いまの対応では物足りないと思うのです。もっと言えば、止めるならスパッと止めるくらいの判断をしないと、活動自体に意味がないといえるほどの状況で、それを打破するためには、もはや予算感としてSTIマターとか言っている場合ではないと思ったりもするのですが、さて?


※なお、GT300用EJエンジンの画像は2015年の東京オートサロンで撮ったものです。

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メルセデス・マイバッハがマイナーチェンジでベンツとは違うを主張

2トーンカラーを復活、ベンツのバリエーション的存在からの脱却を目指しているようだが……
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 2002年頃に売られていた先代マイバッハといえば、ダイムラーが専用ボディを与えた超高級車であり、またそのデザインベースは日本にあったデザインスタジオ(いまは上海だかに移動しているはず)が担当したことでも、ある種の親しみを感じるモデルだった記憶あり。いや、お値段的には異世界のお話というクルマでありましたが。余談ですが、ダイムラーというか、メルセデスの日本デザインスタジオがあったのは港北ニュータウンの中。道を挟んでスズキの研究所があったりする場所でしたが、周囲には吉野家や中古車センターなどがあったりして、けっしておしゃれエリアではなかったような記憶もある次第であります(汗)

そんなマイバッハが復活したのは2015年くらいだったでしょうか。といっても、現行マイバッハはメルセデスの下につくサブブランド的な扱い。メルセデス・ベンツ、メルセデスAMG、そしてメルセデス・マイバッハといった具合で、あくまでもメルセデスがラインナップするモデル(具体的にはSクラス)のバリエーションとして存在するという風にポジションを変えていたのでした。そんなメルセデス・マイバッハSクラスがマイナーチェンジを発表。これまで以上にマイバッハ的テイストを強めて、プレステージマーケットでの再勝負を挑もうという意気込みも感じる内容であります。

そんなマイナーチェンジのポイントは、2トーンカラーを設定したことでしょうか。グリルの意匠を変え、ボディカラーを個性的にすることでマイバッハという独立したブランドを強調している模様。とはいえ、基本がSクラスのシルエットなのに変わりはなく、かつてのマイバッハのような桁違いのプライスゾーンでは勝負できそうにない雰囲気ですが、逆にいえば2000万円台のプレステージサルーンとして市場を確保するならば、このくらいの差別化がちょうどいいのかもしれません。

いずれにしても、マイナーチェンジ前に比べるとずっとマイバッハらしさは強調され、価格以上の満足度は感じることができそうであります(縁がなさすぎて、想像が適切なのかもわかりませんけれど)

ある意味、希少なマイナーチェンジ前のメルセデス・マイバッハ #daimler

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N-VANの初期受注と商品企画における販売比率のギャップ

商品企画的にはベーシック7:+STYLE3の比率を目論むが、初期受注では4:6となっている…
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ホンダの新型軽商用モデル「N-VAN」の初期受注が発表され、いくつか数字を整理してみたのですが、そういえば商品企画的な目論みと実際のスタートダッシュを比べていなかったと思い、メモ的に残しておこうというエントリをあげておこうと思う次第。

まず、1.4万台を超えたという初期受注について、ベーシックなバングレード(G、L)と、N-VANが提案する「+STYLE」グレードとの比率は、41:59となっております。最量販グレードは+STYLE FUN、ターボとNAエンジンを合わせると全体の44%となっているのでした。初期受注においては全国のディーラーが用意する試乗車なども含まれますし、とくに今回は商用バンながら試乗車を用意したディーラーも多そうなので、他社との差別化がわかりやすい+STYLEグレードが選んだケースも多そうですから、そうした影響も初期受注の結果にはありましょう。

一方、商品企画の見込みとして考えているのは、ベーシック7に対して+STYLEが3という比率と聞いております。

というわけで、あくまでも数字あそびとして、初期受注のベーシックグレード(G、L)の数字と商品企画の目論みをもとに、今後の売上を見ていくのに参考にすべきであろう”実際の初期受注”といえる数字を計算してみることに。といっても、初期受注の41%が本来は7割に相当するとして、全体数はいくつになるか、という単純な計算でありますが(汗)

およその計算になりますが、1.4万台の41%である5740台が、仮に7割にあたるとして10割の数字を導き出すと8200台。これでもホンダの軽商用モデルとしては、ほぼ一年分の販売台数に相当するわけですから、大成功なのは間違いないところ。そして、完全に肌感覚での話ですが、このくらいの数字をベースにN-VANの売上推移を追いかけていくほうが妥当な評価につながるのでは? と思うわけですが、いかがでしょうか。

ちなみに、試乗時のメモをあらためて見ていたところ「N-VANが商用モデルとしては驚異的に静かな理由のひとつには、エンジンマウントに液封ブッシュを用いていることも貢献している」という一文がありました。こうした快適性への配慮が、そのメカニズムではなく実際のフィーリングとして、どれだけ市場で評価されていくかもN-VANの未来にはおおいに影響しそうであります、ハイ。




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日産傘下の効果「電気で駆けるSUV」に生まれ変わったアウトランダーPHEV

エンジンもバッテリーも大きくなった、生まれ変わったプラグインハイブリッド・システム搭載

日本における元祖プラグインハイブリッドといえる存在といえる三菱アウトランダーPHEVがビッグマイナーチェンジ。内外装の変更はわずかでありますが、今回の主役はパワートレインの一新、であります。ニュースリリースから抜き出せば以下の通り。
(1)PHEVシステムの進化
駆動用バッテリー容量を12.0kWhから13.8kWhに増大するとともに最高出力を10%向上させました。さらにリヤモーター出力を約12%アップ、ジェネレーター出力も約10%アップさせることにより、EV走行の航続距離が60.8km(S Edition、G Premium Packageは60.2km)から65.0kmに伸長し、同時に力強い走りを実現しました。
エンジン排気量を従来の2.0Lから2.4Lに拡大し、カムプロフィールの変更とバルブタイミング制御により高膨張比サイクル(アトキンソンサイクル)化することで、低回転域で効率のよい発電を可能としました。またエンジン発電時のエンジン回転数の低減や、発電量を適正化し、さらにエアクリーナーやメインマフラーを改良するなど、エンジンから発生する音を大幅に低減させることで、発電によるエンジン始動時でもEVらしいモーター駆動が生み出す気持ちよい走りを、より楽しめるようにしました。
 
(2)車両運動統合制御システム「S-AWC」の進化
様々な路面状態や運転状況にキメ細かく対応するため、今までの2つの4WDドライブモード「NORMAL」「LOCK」モードに加え、「SNOW」と「SPORT」の2つのドライブモードを新たに追加しました。
「SNOW」モード
氷雪路のような滑りやすい路面での安定性とコントロール性を高めました。また「LOCK」モードでは、主により荒れた路面に特化した制御に変更し、高いトラクション性能を発揮することで、より安心な運転を可能としました。
「SPORT」モード
乾燥舗装路などでのスポーツドライビングをより楽しめるようアクセルレスポンスと旋回性を向上させました。
整理すればバッテリー総電力量を増やしてEV走行可能距離を7~8%ほど増やし、さらにエンジン排気量を大きくしたことで発電機として回したときの効率を上げたというのが新しい駆動システムのプロフィール。制御系ではドライブモードを4パターンとしているのが特徴で、こうした制御についてはリアモーターの出力を上げたことが一役買っているのだろうな、と想像できるところですが、さて?

個人的には『普通充電・急速充電中にオーディオ等の電子機器に加えて、エアコン機能の使用を可能にすることで、充電中の快適性を向上させました』という一文が気になる部分。いままで充電中のエアコン使用ができなかったのか! という驚きもありますが、この機能こそがプラグイン車のストロングポイントになりそうだと思う、暑い夏でありますので(汗)

駐車場で、有料普通充電🔋 エアコンが使えるのは嬉しいかも #nissan #leaf

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そしてプラグインハイブリッドながら『電気で駆けるSUV』というキャッチコピーをつかうあたりに、EV領域を拡大したというアピールだとは理解しつつ、日産のPR戦略と同じ匂いを感じてしまうのは考え過ぎでしょうか……。なお、自分の理解している範囲では、アウトランダーPHEVのマイナーチェンジにおいて日産系の技術は使われてはいないという印象ではあります、ハイ。

※初出時、記事タイトルと本文中において「電気で賭けるSUV」と変換ミスをしていたので修正します。けっして電動化に賭けたブランドという意味ではありません、あしからず。
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