クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2018年04月

北米仕様は2.5リッターの新型フォレスター、北京でハイブリッドを発表

おそらく「マイルドハイブリッド」のフォレスター、エンジンはどうなる?
3月のニューヨークオートショーで世界初公開されたスバル・フォレスター。先日、その北米仕様が日本でもお披露目されたのも記憶に新しいところ。そんな新型フォレスターが、今度は北京モーターショーにおいてモーターアシスト型の新パワーユニットを搭載した仕様になって公開とのこと。

モーターアシストというと、よくあるISG(インテグレーテッドスタータージェネレーター)を思い浮かべてしまいますが、公開されている画像を見ていると、過去にXVハイブリッドに搭載したものをブラッシュアップしたシステムとなっているよう。トランスミッション内にモーターが確認できますし、ファイル名もMHEVとなっていたので、むしろマイルドハイブリッドといえるのでしょう。
MHEV_A_201804
MHEV_B_201804
この透視イラストを見れば、モーター・バッテリーとも基本設計はキャリーオーバーのように思えますが、そのあたりの情報は未公開でありますから想像するしかないわけで。もっとも気になるのは、どのエンジンと組み合わせているのか。見るからに水平対向エンジンなのは間違いなく、可能性としては2.5リッター、2.0リッター、1.6リッターの3パターンが考えられます。仕向地によっては1.6リッターが税制的に有利な地域もあるでしょう。モーターアシスト型と考えると、2.5リッターとの組み合わせで余裕のパフォーマンスを示すという判断もありましょう。もちろん、XVハイブリッドでの経験を活かした2.0リッター仕様というのも王道としてありえるでしょうし。そして、燃料供給システムがポート噴射なのか筒内直接噴射なのかという選択肢も考慮しないといけないでしょうか。

とはいえ、ターボエンジンとの組み合わせはないだろうなと予想するところ。個人的には1.6直噴ターボとモーターアシストを組み合わせて、CVTのセッティングを煮詰めることで、ターボラグをなくして、モーターと過給のよるトルクをシームレスにつなぐようなパワートレインを味わってみたいと思ったりするのですが(汗)


ES1_FrontStyle_EHKT_r8
ES1_RearStyle_EHKT_r9
ES1_SideStyle_EHKT_r6



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太陽の光量が落ちたと感じたら迷わず点けようヘッドライト

オートヘッドライトの点灯タイミングに学習機能が欲しいと思う今日この頃
FullSizeRender
はやめのヘッドライト・オン≒おもいやりライトというのは交通事故を減らす効果が期待できる新時代の運転マナー。そんな、おもいやりライトを啓もうするキャンペーンが2018年度も始まったとのことで、キックオフイベントを覗いて参りました。
そもそもおもいやりライトというのはヘッドライトの持つ前照灯としての基本機能ではなく、自車を周囲にアピールするという面に着目したキャンペーン。交通事故の多いとされる薄暮時にクルマを周囲(他のクルマや歩行者)が認識しやすいようにすることで、無用な事故を減らそうというもの。でありますから、前を照らす必要性を感じない状況であっても、はやめにヘッドライトを点けるおもいやりライトの意味はあるのでした。むしろ、早朝や夕暮れどきの30分~1時間程度の危険なゾーンにおいて必要なマナーと捉えるべきでしょう。さらにいえば、歩行者の視界が傘によって狭くなる雨天においてもおもいやりライトは効果的。ワイパーの作動に連動してヘッドライトを点灯する日産のおもいやりライト機能はそういう意味では非常に理にかなっていますし、薄暮れ感知機能も自車をアピールするためにヘッドライトを利用できる機能。

とはいえ、メーカーによってはオートライト・モードにしていても薄暮れ時には点灯しないなど、ヘッドライトがオンになるタイミングに不満を覚えるケースもあり。そうしたときはマニュアル操作でヘッドライトをオンにするわけですが、せっかくオートライトになっているのにマニュアル操作するのは何ともナンセンス感あり。もし、周囲の明るさと点灯タイミングがドライバーの好みでセッティングできるような機能があったり、はたまたマニュアル操作の頻度とそのときの明るさを学習してオートライトの点灯タイミングをアジャストしていく機能などが搭載されていれば、いいのになと思ったりする今日この頃。まあ面倒がらずにマニュアル操作で点灯すれば済む話ではあります(汗)

それにしても、2010年から始まっているというおもいやりライト運動。その成果は確実に出ているよう。市街地を走行していてもヘッドライトを点けるタイミングが早まっているように思えるのは気のせいではないはずです。

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SUBARUの『完成検査時の燃費・排出ガス測定に関する調査報告書』を読んでみた

2018-04-27
検査値のバラつきを嫌ったゆえの数値操作という不正。その原因は……
スバルにおいて完成検査の不適切な事案を調査していくなかで判明した、完成車における排ガス検査における不正。国土交通省への報告、記者会見に合わせて、「どんな理由で、何が起きていたのか」を調査した第三者(法律事務所)によるレポートが公表されております。
読み込みながら、不正について気になる(キーになる?)部分を抜き出してツイートしていたのですが、シンプルにいえば「ミスを隠したい」という現場の感情が不正を生み出したというのがレポートの結論。そして「ミスを隠す」という感情が湧くということはミスに対する上司や管理部門からのプレッシャーが並大抵ではなかったのだろうな、とも想像できるところ。なにしろ、検査データのバラつきを嫌って、悪いデータだけでなく良いデータも不正に修正していたというのですから。
ミスを隠したいという感情が生まれるのは、この検査が機械によって行なわれるものではなく、上の図にあるようにシャーシダイナモを使って、実際にモード走行によって排ガスを採集するものだから。JC08モードの走行モードに合わせていくのは検査員のスキルでありますし、公差を考えると結果がバラつくのは当然であっても、それを検査員のスキルとして非難する風潮がSUBARUにはあったということでしょうか。「検査員のスキルが高ければ、検査データのバラつきは起こらない」という前提で管理部門が見ていたとしたら、それが不正を生んだ遠因でしょうし、社風であれば同様のことが他部署でも起きていないとはいえないのが、この問題が企業としては根深いと感じる部分でもあり。
その意味では、企業として検査データをごまかそうとしたというよりは検査チームがチームの価値を高めるためにデータを書き換えたといえるわけで、このあたり減点を嫌う日本企業らしい事象といえ、つまり自動車業界外を含めた他社でも同様のことが起きている可能性も容易に想像できるところ。つまり他山の石として、誰もが捉えるべき不正であるとも感じるのでありました。
結論として、検査データの書き換えは数値のバラつきを抑えることが主目的で、データ自体は必要な基準をクリアしていた、というのもレポートに書かれているわけで、製品としての不安はないといえるのですが、こうした事象が起きてしまうという社内文化、風潮があるとしたら、それを修正するのは容易ならざる、と思うのです。新興企業であればまだしも、100年を超える歴史を持っている伝統的な企業でありますから……。

そのためには、ドラスティックな変革が必要でしょう。たとえば電動化を一気に進めるなど、クルマ作りのチーム構成から変えてしまうような外的要因も必要なのかもしれない、と思ってみたりするのでありました。

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リーズナブル! ミライースの最上級グレードはAEBSとフルオートエアコン装備で税抜き112万円

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樹脂フェンダーにデジタルメーターの未来感もいーっすね(汗)
軽自動車は高い、という批判的な声を耳にすることも少なくない昨今。たしかに日本一売れているホンダN-BOXの売れ筋グレードにナビなどのオプションを盛っていくと200万円前後の車両価格になってしまうのも事実ですが、それが軽自動車のすべてというわけではないのも、また事実。

たとえば、ダイハツのベーシックモデルであるミライース。その廉価グレードは842,400円(FF)なのであります。そのグレードにステレオカメラの先進安全装備「スマートアシストIII」を装備しても907,200円でありますから、安全装備のレベルアップを考えてもふた昔前の軽自動車より、リーズナブルになったといって過言ではないでしょう。

ちなみに、カラフルなデジタルメーターやフルオートエアコンを標準装備(もちろん「スマートアシストIII」も含む!)する最上級グレードでも税込価格はFFで1,209,600円。これ税抜き本体価格は112万円でありますから、企業努力を評価することはあっても、高すぎるなんて感想は出てこないと思うのです。ちなみに、マニュアルエアコンになる中間グレードのスマートアシストIII付きの車両価格は税抜き100万円。機能を考えると、安いという評価しか出てこないと思うのですが、いかがでしょう。

個人的なチャームポイントは軽量化のためにフロントフェンダーやリヤゲートが樹脂製となっていること。その素材感は、ちょっとおもちゃぽい気がしないではありませんが……(汗)

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ザ・ビートルカブリオレと別れて、はや一か月

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坂道発進の不安定さとワイパーの吹き残し、この2つのストレスから解放された
およそ5年乗ってきたザ・ビートル カブリオレをお別れして一か月強。オープン4シーターの持つスポーティとは別次元の開放感は忘れることはできませんし、1.2リッターSOHCターボエンジンと7速DCTからなるパワートレインのキレと燃費のバランスからくる好イメージも薄らぐことないのですが、かといって別れを惜しむ気持ちになるわけではないのでした。というのは、このクルマと5年近く付き合った中で、最後まで慣れなかった部分もあるから。

とくにストレスを感じていたのは坂道発進でのふるまいとワイパーブレードの作動音。

坂道発進でのストレスは、アクセルを大きく踏み込まないと加速しなくなり、また普段よりエンジンを高回転まで引っ張る(シフトアップが遅くなる)という症状が時折出ていたことが理由。このあたりのふるまいに、トルクコンバーターを持たないデュアルクラッチトランスミッションの限界を感じ、またターボエンジンとの組み合わせが向いていないと感じたのでした。

もうひとつのワイパーについては、フロントウインドウの形状のせいなのか、使っているうちに吹き残しが目立つようになり、またブレードのこすれるキーキー音も目立ってくるのがストレスの原因。ブレードを新品にしてもほとんど治らず、ウインドウを研磨するか、コーティングすると症状がやわらぐのですが、それも根本的な解決にはならないのは、いまどきのクルマとしては設計段階での何かが足りないのでは? と思ってしまうほど。もっとも、スタイリング最優先のクルマですから多少の不具合は我慢するのがオーナーのつとめなのかもしれませんけれど……。

そんな忘れていたストレスを思い出したのは、やっぱりどこか寂しいという気持ちがあるのかもしれません(汗)

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まだまだ条件が限定される運転支援システム。完全自動運転のハードルは高い

雨の日に、レーンキープアシストがオンになったり、オフになったり
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豪雨の中、ホンダ・フリードのACC(追従クルーズコントロール)とLKAS(車線維持アシストシステム)を起動させて、前のクルマにコバンザメ走法していると……ステアリングの手ごたえが変わりまし。そして、メーターに目をやると、白線を認識できていないという表示。つまり、LKASがキャンセルされてしまったのでした。

そのためステアリングの自動操作による操舵トルクが消え、手ごたえが変わったというわけ。メーカーによってはワイパーを動かすだけで車線維持アシストがキャンセルされることもありますが、ホンダセンシングについてはワイパーを作動させていてもカメラが認識できればLKASがキャンセルされることはなく、実際キャンセルされた後にワイパーを速く動かすような状況でもLKASが復帰したこともあったり。ACCとLKASというのは自動運転につながる運転支援システムですが、それでも状況を認識できないケースはこのようにまま起きるわけで、スイッチをオンにしたからといって安心して任せられるというレベルではないのでした。スイッチを入れたうえで、センサーが前方の状況を検知できているかどうかも確認する必要があり、まさに自動運転レベル2の条件となる「ドライバーがシステムを監視するレベル」というわけです。

そして、完全自動運転(無人走行)を実現するには、このように日常的にあり得るシチュエーションにおいて頻繫にロストしてしまうようなセンサーや処理能力では力不足なのは言うまでもないこと。限られた条件下で、ドライバーが不要といえるレベルの、いわゆる「自動運転」が可能なのは事実でありますが、どんな状況でも安定して完全自動運転を実現するというのは、ずっとずっとハードルの高い目標であることを、けっして珍しくはない雨という条件下でのLKASキャンセルを体感して、しみじみ実感するのでありました。

ちなみに、ACCの設定速度が115㎞/hと、この個体でのマックス値になっているのは、ある意味で安全のため。というのも、ACCを起動した状態で先行車を検知した状態でセットすると、セットした時点での速度がターゲットになるので、そのままプラス側を押し続けるのがルーティンになっているから。とくに雨のような状況では前方から視線を動かしたくないので、目標速度にするためにメーターを注視したくないと考えているのでありました。そして走行車線で先行車に追従している限りは、速度オーバーすることは、ほとんどないでしょうし……。

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