クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします
二輪・四輪にかかわらずパーソナルモビリティが、どのように変わっていくかを考察します

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2017年11月

FA20クランクにFB25ピストンの組み合わせ? スバルFA24エンジン誕生

空冷インタークーラーのサイズ感がわからなくなる、スバルの新型ガソリン直噴ターボ
2017LAAS_ASCENT_67_low
北米市場ではミッドサイズSUVに分類される新型モデル「アセント」をLAショーのタイミングで正式発表したSUBARU。その心臓は新開発の2.4リッターボクサーDIT(ガソリン直噴ターボ)でありました。1.9mを超えるボディ幅でありますから、割合に幅広なはずのボクサーエンジンが小さく見えてしまいます。インタークーラーもけっして小さいわけではないのでしょうが、かなり小ぶりに感じてしまうのは気のせいでしょうか(汗)
さて、新開発のFA24 DITエンジンは最高出力、最大トルクとも排気量からすると控えめな印象ですが、使用燃料が日本でいうレギュラガソリン相当なので、圧縮比も高められないでしょうし、点火時期も稼げないでしょうから、まあまあ妥当なのかもしれません。それにクランクシャフトのポテンシャルから、400Nmくらいがリミットという印象も受けます、ボア・ストロークからは。というのも、このボアとストロークの値に見覚えがあるから。

スバルの現行世代ボクサーエンジンの総排気量とボア・ストロークは以下の通り。
FA24 2387cc 94*86mm
FA20 1998cc 86*86mm
FB20 1995cc 84*90mm
FB25 2498cc 94*90mm


つまり、FA20クランクとFB25ピストン(シリンダー)を組み合わせたエンジンという見方もできるわけです。もちろんターボなのでFB25ピストンをそのまま流用しているとはいえませんが、クランクシャフト的には共通パーツといった印象もあり。なにしろ、FA20は高回転型のNA仕様、ハイパワー指向のターボ仕様とも同じクランクシャフトだと聞いたことがありますので。少なくとも日本仕様のFA20 DITよりもトルクの小さな北米向けFA24 DITであれば、強度的に問題ないと予想するところであります。

しかして、このFA24エンジンをベースに次期WRX STI相当のハイパフォーマンスエンジンが生まれる可能性を考えると、スバリスト的には色めき立ちそうですが、さて?

精進します。
  




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VC-Turbo: The world’s first production-ready variable compression ratio engine 「世界初、連続可変圧縮比エンジン」

8.0:1~14.0:1までシームレスに圧縮比を可変できる日産VCターボエンジンがついに市販開始!
Infiniti QX50 080-1200x800

「VCターボ」エンジンは世界初の量産型の可変圧縮比エンジンです。可変圧縮比技術は、ピストンの上死点位置をシームレスに変化させることができるマルチリンクシステムを活用しており、最適な圧縮比に素早く変化します。2.0リッターターボチャージャー付きガソリンエンジンのパワーと、4気筒ディーゼルエンジンの特徴である力強いトルクと高い効率性を併せ持つエンジンです。
正直、モーターショーのコンセプトであれば可変圧縮比といわれても「そういうアイデアもありますね!」と素直に思えるのですが、市販となると「どこまでメリットが出てくるのか」「ドライバビリティに違和感はあるのか、ないのか」「耐久性、メンテナンス性などはクリアしたのか」などなど様々な疑問(愚問?)が浮かんでくるのであります、正直。

なにしろVCターボエンジン発表時のスペックでは圧縮比が8.0:1~14.0:1まで連続可変するとありますので。ヘッド容積などの数値が不明なので、どれだけ上死点位置を変えるのか計算することもできませんが、ヘッドガスケットの厚みで圧縮比をコントロールする感覚でいうと、5.0~6.0mmくらいは上下するはずで(2007年の発表資料によると上死点位置は5.6mm移動)、割合に筒内圧が高いであろうターボエンジンで可変圧縮比を実現したということは、リンク類や位置を保持する機構などの負担がありそうと感じる部分もあるものですから。

そんなわけで、日産VCターボエンジンには興味津々で、その走りを味わってみたいと思うところですが、そんな機会はないだろうなとも予想するところ。QX50自体は日本導入されないでしょうし、インフィニティ販売網も国内では展開していないので、これだけ凝ったエンジンをブランディングの一環として販売するメリットはなさそうですし、QX50はエンジン横置きプラットフォームなので、早々にスカイラインに積むということもなさそう。かといって、このエンジンを味見するためだけに渡米するほどの甲斐性も予算もありません(汗)

参考リンク
VCターボエンジン テクニカルインフォメーション
http://www.nissan-global.com/JP/NRC/FIELDS/vct-engine01.html

せめて「トルクダイオード」の勉強でもしておこうと思うのでした(大汗)

精進します。
  




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ルーフに後席シートヒーターのスイッチがある、これが新しいジャパンタクシー

ルーフに「シートヒーター」の操作系を置くアイデアは、ミニバンにも展開すべき!
東京モーターショーでも”後席”に座ってみたトヨタのタクシー専用車「JPN TAXI」、あらためてお台場のMEGA WEBにて眺めていると、東京モーターショーでは気付かなかったスイッチを発見。なんと、ルーフの手元灯ユニットに、空調の風量調整スイッチと、左右シートヒーターのオン/オフスイッチがレイアウトされているのでありました。

目につきやすい場所に、こうした快適装備の操作系を置いておくのは、いかにも親切で「おもてなし」の心を感じるところ。そして、このレイアウトの使いやすさからすると、ミニバン系にも拡大するのでは? と想像するところですが、さて?
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精進します。
  




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トヨタセーフティセンスを標準装備する新しいハイエースに腰掛けた

個人的には、レジャービークルとしての魅力は感じつつ、日常ユースはノーサンキュー?
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日本でもっとも盗難されるクルマと言われるほど、そのバリューが認められているトヨタ・ハイエース/レジアスエース。2017年12月より発売開始となる新型モデル(マイナーチェンジ)では、ミリ波レーダーと単眼カメラを用いる予防安全デバイス「トヨタセーフティセンスP」を全車標準装備化(ACCは未装備)、さらにクリーンディーゼル+6速ATのパワートレインを設定するなど、商品力を高めております。

そんな新型ハイエースを、お台場にあるトヨタの巨大ショールーム『MEGA WEB』にてファーストタッチ。その個体が、スーパーGLの4WDだったせいかもしれませんが、記憶しているよりも運転席が高く、「これに毎日のように”よじ登る”のは厳しいなあ」と感じてしまったのでありました。ま、毎日のように乗っていれば慣れてしまうのでしょうし、軽々と運転席に乗れるくらいの体力を維持できるのかもしれません。そもそも運動不足が露呈しただけの話ではあります(汗)
ところで、マイナーチェンジの注目点といえる「トヨタセーフティセンスP」でありますが、その操作系(スイッチ、ボタン類)が、ステアリングやエアコンパネル横などバラバラにレイアウトされているよう感じたのは、ちょっとした残念ポイント。マイナーチェンジゆえに骨格から変えるのは非現実的で、増えてしまったスイッチ類を空いている場所に配置するのが精一杯だったのかもしれませんけれど……。

新型ハイエース! 先進安全装備のボタン類がバラバラなレイアウトなのが、少々の慌てた感あり?

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「自動ブレーキ」にインセンティブ、自動車保険のASV割引が2018年より開始

AEB(衝突被害軽減ブレーキ)の装備でクルマの任意保険が 9 % 割引!
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ネットオンリーの保険は別として、いわゆる任意保険は横並びの設定でありますが、2018年より「ASV割引」がスタートということで、そのチラシをチラリ。

AEB(オートノマス・エマージェンシー・ブレーキ=衝突被害軽減ブレーキ)を搭載したASV(アドバンスド・セーフティ・ビークル=先進安全自動車)について、いわゆる任意保険を9%も割り引くという制度で、そのポイントは「該当モデルの発売から3年間だけ割引になる」という点。とはいえ、3年経ったら値上がりするわけではなく、「AEBによるリスク低減効果が、該当モデルの料率に反映されるので特別に割引をする必要がなくなる」というロジックであります。このあたり、実際に運用していく中で個別の話は出てくるでしょうから、いろいろウォッチしていく必要はありそうですが、さて?

そして、ASV割引が生まれたことで、車種ごとの保険リスクを示す『型式別料率クラス制度』が、さらに注目を浴び、クルマ選びの指標となりそうな予感ビンビンであります、ハイ(汗)

【参考】
金融庁:任意自動車保険のASV割引の導入について (平成2 9年2月2 8日)
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/seizou/supportcar/pdf/002_06_00.pdf

精進します。
  




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輸入コンパクトSUVの裏ナンバーワンモデルはハンガリー生まれ

3ナンバーながらコンパクトカー的なムードのSUV。ダウンサイジングターボで自動車税も抑えられる
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マイナーチェンジで1.4リッターガソリンターボを追加設定したスズキ・エスクードは、ハンガリーのマジャールスズキ社で生産されている紛うことなき輸入SUV。そしてSUVというよりコンパクトカーと呼びたくなる取り回し感を持つモデルでもあります。なにしろ全長は4.2m足らずでありますから。その物理的な限界から、後席の広さもコンパクトカー級なのはネガかもしれませんが……。

上級のターボグレードで2,586,600円というメーカー希望小売価格はコンパクトにしては高い気もしないではありませんが、4モードのAWDシステムやヒルディセントコントロール、ミリ波レーダータイプのプリクラッシュセーフティシステム(40km/h以上での追従クルーズコントロール付き)も標準装備になっていることを考えると、お値打ちでは?

インポートカーらしさは皆無ながら、間違いなく輸入車でもありますし(汗)
そしてラゲッジの実用性にも優れているのも美点であります、ハイ。




精進します。
  




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