クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースやコラムをお伝えします。

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2017年06月

ゼロ・エミッションビジネスカー「カングーZ.E.」が進化!

新型カングーZ.E.は航続距離が伸びて、充電時間が短縮される
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電気自動車といえば目立っているのはアメリカのT社かもしれませんが、数を売っているという意味でのトップランナーといえるのはルノー日産。そして欧州でもっとも売れている商用電気自動車が、このルノー・カングーZ.E.なのだそうで。

そのカングーZ.E.がマイナーチェンジで航続距離を270km(従来は170km)に伸ばしたという発表あり。もちろん270kmというのはNEDCでの測定値でありますが、リアルワールドでも一充電で120~200kmは走れるようになったということをアピールしております。ちなみに、従来型ではリアルワールドで走れるのは80~125kmだったそうですから、いずれにしても実用性が上がっているといえそう。ラストワンマイルのデリバリー用途と考えれば、まずまず妥当な進化でしょうか。

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当然ですが、航続距離を伸ばしたのはバッテリーの進化が大いに貢献しているところで、新しい高エネルギー密度のバッテリーにより総電力量を33kWhとしているそう。なお、バッテリーのサプライヤー(共同開発のパートナー)はLGケミとアナウンスされております。

さらにモーターも高効率の新型「R60」(ルノー内製)で、制御系と合わせて航続距離を伸ばすのに+になっているとか。

もうひとつ、見逃せないのが充電に関する進化。新世代のAC充電器は7kW(32A、230V)で、33kWhのバッテリーを一晩(約6時間)でエンプティからフルまで充電できるといいますが、さらに1時間で35km走行程度の充電が可能というのがセールスポイント。急速充電でなくても、ランチタイムの間にそこそこの充電ができるのは、実際のビジネスユースで有効といいますが、さて?
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というわけで、以下ルノー・カングーZ.E.の気になるオフィシャルフォトを並べておきましょう。
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商用バンらしく様々なボディバリエーションがあるようで、環境対策の建前的に売られているのではなく、本当に使われているゼロ・エミッション商用バンという事実を実感するのであります、ハイ。


精進します。
  




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日産リーフ、プロパイロットを携えてモデルチェンジ間近


高速道路の自動運転、ジャンクションの自動誘導機能も欲しい?
公式にしたのは記憶に新しいわけですが、さらに自動運転技術したことで、未来のクルマを示そうとする意思を感じる昨今。そんな次期リーフのスタンスを示すインフォグラフィック的ムービーが公開されております。

このムービーで気になるのは、ジャンクションでルートに応じた選択をしているように見える点。初めての高速道路(各地の都市高速)において、ジャンクションをどちらに行くのか迷った経験を持つドライバーは少なくないでしょうが、そうした「知っていないとスムースに走れない」道においてアシストすることこそ自動運転技術に求められる部分。実際はムービー上の演出だとは思いつつも将来的な期待は高まるのでありました。

ただし、そうした振る舞いをするには、ナビのルート設定と自動運転技術がリンクしている必要があるはずで、「ナビ(道案内)機能はスマホで十分!」と言えない時代が着々と近づいてきていると思う次第。安易にスマホと自動車の制御システムをつなぐのはリスキーに思えますから(汗)

ところで、電気自動車といえば航続距離が気になるところで、次期リーフがに対応するのかどうかも注目ですが、いずれにせよ重量や容積は現行同等で60kWhクラスの蓄電装置が求められることになるだろうとは思うわけです。とくに高速道路におけるドライバーの疲労軽減と事故防止につながる自動運転技術「プロパイロット」が積まれるとなれば、そもそも航続距離が短いのではナンセンスでしょうから…。

そして、自動運転技術「プロパイロット」に任せる領域もあれば、ドライバーが走りを楽しめるキャラクターも併せ持っているとアピールしている点に、新型リーフの走りへの自信を感じるのでありますが、いかに?

精進します。
  




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たしかに速い、けれど驚くほどじゃない新型シビックタイプR

パワートレインはブラッシュアップ、シャシーは完全刷新な新型シビックタイプR
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発売というか、7月下旬に発表されることが明らかとなった新型シビック。もちろん、ホンダの魂ともいえるタイプRも同時発表される予定で、ティザーサイトではスペックやファンクションなどの情報が公開されているのでした。
主要諸元 ■全長4.560m/全幅1.875m/全高1.435m ■乗車定員4名 ■最高出力235kW[320PS]/6,500rpm  ■最大トルク400N・m[40.8kgf・m]/2,500-4,500rpm
そして、ここに貼っている画像は欧州仕様ですが、じつは国内仕様のプロトタイプにチョイノリする機会があったのでした。距離にして4㎞程度、時間にすると数分に体験でありましたが、アクセル全開のシフトアップ、4速から1速までシフトダウンするブレーキングなどなど、短い時間ながらサーキットべストを基本とするであろうタイプRらしさを感じようと試みた印象を箇条書きにすると…

  • パワートレインはほとんど変わっていない
  • 低いギアでのトラクションは向上していそう
  • フロントタイヤのメカニカルグリップが高そうな曲がりっぷり
  • 低速コーナーではリアが食い過ぎて粘るような感じはない
  • 一方、中速コーナーになると四輪接地感があって安心
といったところでしょうか。まとめると、タイプR的な要素でいうと「コーナリングのボトムスピードは上がっていそうだけれど、ゼロ発進の加速感はさほど変わっていない」といった印象。もっとも、新型シビックタイプRにおいては、先代モデル以上に『エブリディ・スポーツカー』としての快適性を手に入れたことがフルモデルチェンジのトピックなのでありましょうが……。

なんにしても、20インチのタイヤは維持費的にオーナーを選びそうであります(汗)
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そんな試乗体験、こちらのメディアに短めですが寄稿しております。


精進します。
  




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PSAの3気筒PureTechエンジンが規制を先取りしてGPFを…

PSAの1.2リッター3気筒エンジンが、今年もエンジン・オブ・ザ・イヤー(1.0~1.4リッターカテゴリー)を受賞したというニュースが届いております。

いまやPSAの主力となった3気筒ターボエンジン、110馬力と130馬力仕様を設定
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フランスと中国の工場で生産され、すでに累計85万機に達しているというPureTechエンジン。2019年までには累計100万機を達成する見込みということですが、ヒット作らしく着実にブラッシュアップしております。

具体的には、ターボチャージャーのメカニカルフリクションを低減するなどしているほか、あたらしい排ガス規制において欧州と中国でガソリン直噴エンジンの必須アイテムとなるGPFを採用しているのでした。そして、2017年内にはPSAで生産するすべてのガソリン直噴エンジンにGPF(ガソリン・パティキュレート・フィルター)を採用するという方針が明らかになったのでした。
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ガソリン直噴エンジンはポート噴射に対してパティキュレートが多いという事実がありますからフィルターを備えるというのは環境性能を考えると当然の対応。それにしても、内燃機関の環境対応コストが上がっていくトレンドは、相対的にゼロエミッション車のパワートレイン(電気、水素など)の高コスト感をマイルドにしていくようで、とくに電気については近いうちに「ユーザーのコスト感」で逆転しそうな気もするのですが、さて?

精進します。
  




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自動運転への過渡期、運転免許は練習不要? というアウディのPRムービー

スパイダーマンとのコラボは置いておいても、示唆の多いムービー


アメリカン・スーパーヒーロー「スパイダーマン」の中の人であるピーター・パーカーが運転教習をするという、いかにも高校生らしい設定のアウディとのコラボムービー。最新の自動運転技術を搭載したアウディを持ち込んだ教習でラクラクとチェック項目をクリアしていくというストーリーで、無茶な運転をしたときに教官が「君はヒーローのつもりかね」と注意すると、小さな声で「スーパーヒーロー」とつぶやくといった辺りにコラボレーションなジョーク感がある2分少々。

それにしても、車両持込みによる運転教習、免許取得試験であれば、自動運転技術をフル搭載した最新マシンを持ち込めば練習不要……そんな近未来(現実)を想像させるストーリーでもあります。そうした制度の国であれば、免許取得用に最新の自動運転技術搭載車を貸し出すというビジネスもあり得るかもしれません。もっとも、同じ程度に自動運転技術が載っているクルマを乗ってもらわない、怖いことになってしまうわけですが(汗)

一方で、自動運転技術が進んでいく中で、テクノロジーに合わせた最適なオペレーションというのも出てくるはずで、フルマニュアルの運転免許を持っているドライバーは自動運転向けの講習を受ける必要が出てくるかもしれませんが、さて?

精進します。
  




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ワンペダルドライブはニッポンのドライバーからストレスを減らすか【動画】

信号大国ニッポンだから、加減速コントロールの楽しいクルマが合っている
日本には20万7738機もの信号があるのだそう。これは世界一の過密レベルで、国土面積との関係でいうとアメリカの16倍にも相当するのだとか。もっとも、アメリカのような広大な国土では信号が不要であろうエリアもかなりありそうなので、国土面積で比較するのはアンフェアで、たとえばNYとトーキョーのような都市部に限定して密度を調べるべきだと思ったりするわけです。もっとも、日本における信号機の多い都道府県で、1位の東京都は予想通りながら、3位に北海道が入っているあたり面積が広ければ、それだけ絶対数も増えるという話にはなりそう。

そんなことを思いながら、ついつい見てしまったのがこちらの動画。日産が電気駆動系「e-POWER」のプロモーションに作った映像であります。
 
スマホファーストで、若干縦長の画角となっているのも”いまどき”な感じがする、このプロモーションムービー。「信号が多い→ストレスが溜まる→事故や病気の原因になる→ストップ・アンド・ゴーに合ったパワトレならストレスが減る→だから『ワンペダルドライブ』のできるe-POWERがおすすめ」といった論法で、日産がノートから採用したシリーズハイブリッドシステム”e-POWER”のメリットをアピールするというもの。

そのロジックに、若干のムリクリ感もあるような気もしないではないのですが、たしかに信号で止まることが多い都市部においては電動車両のメリットは感じやすいということなのかもしれません。逆にいうと信号の少ない地域においては、それほどメリットが出ないのかもしれません(汗)

それにしてもアクセルペダルの操作だけで加速から停止までをコントロールできるe-POWER(Sモードかエコモードを選択したときに可能)の足を踏み変えなくて済む運転スタイルは、ストップ・アンド・ゴーを繰り返すシーンにおいては合理的なのでありましょう、おそらく。慣れるまでは若干のストレスを感じるかもしれませんけれど……。

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ちなみに、東京都の面積は2188平方キロメートル、北海道は83450平方キロメートル。計算するまでもなく信号機の密度ではだいぶ異なるのでありました。

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どのような条件で計測したのか詳細不明ながら、赤信号で停止している時間が運転時間の1/3を超えるというのは、逆に信号機による経済損失を考えたくなる数字。事故低減による経済へのポジティブな効果もあるので、単純に信号機は不要といえないのはもちろんとして。

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精進します。
  




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