
2017年の人とくるまのテクノロジー展ヨコハマでは、いくつかユニークなターボ過給レイアウトを見たことが記憶に残るところで、FEVの「ミックス シーケンシャル 2段過給コンセプト」もそのひとつ。

カンタンにいうと排気側は別系統で、吸気は2段過給的な直列レイアウト。ただし排気が別系統といってもエンジンはひとつ。そのポイントはエンジン(ヘッド)にあり。DOHCヘッドを前提に、2つの排気バルブに独立したポートを持たせて、それぞれにターボチャージャーを配置するという仕組み。しかも、排気バルブは左右独立連続可変リフト機構を組み込むという前提で、排気バルブの動きそのものでターボチャージャーの働きをコントロールしようというアイデア。

制御としては低回転域では吸気の流れでいうと下流(スロットルに近い方)にあたる高圧タービンだけで動かし、最大トルクは両タービンを併用、そして高回転になると上流の低圧タービンだけが仕事をするといった具合。排気バルブを連続可変している前提なので切り替えといった感じではなく、それぞれのモードをスムースに移行するのでありましょう、おそらく。
それにしても、ツインターボのアイデアというのは色々あると思っておりましたが、排気バルブの段階で2系統にわけたツインターボまでもコンセプトとして出てくるまでに至ったとは感慨深しであります、ハイ。

精進します。



