クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2017年02月

軽ハイトワゴンの逆襲? スーパーハイトの特徴を取り込んでいる

スーパーハイト軽ワゴンのアドバンテージは室内高か、スライドドアか、はたまた…
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余裕でティッシュボックスを飲み込んでいるのは、ダイハツ・ウェイクの運転席側インパネアッパーボックス。いまや軽自動車の主流となっているスーパーハイト軽ワゴンにおいて、センターメーターを採用しているダイハツのタントとウェイクにおいては、この部分の収納がライバルに対する差別化ポイントとなっております。もっとも売れている軽自動車、ホンダN-BOXはオーソドックスなメーター配置なので、この収納スペースが売れるためのマストであるとは言えないまでも、いわゆるMクラスミニバンにおいてはインパネアッパーボックスは日産セレナ、ホンダ・ステップワゴンと備わっており、スマートフォンや財布などの置き場として、日常的に「欠かせない」と感じているユーザーも少なくないのでは?

仮にそうした絶対的なニーズを持つ層が一定数いるのだとすると、スズキが新型ワゴンRにおいてセンターメーターを採用、インパネアッパーボックスを用意してきたのは、他社のスーパーハイト軽からユーザーを獲ってこようという意思の現れだと思ってみたりするのでありますが、はたして?

そんなことを思ったのは、ダイハツのムーヴキャンバス発表時に「スライドドア世代のユーザーには、ヒンジドアでは選択肢に入らない」といった旨の話があったのを思い出したから。スライドドアにするとコストアップ(高価)になるし、重量もかさむ(燃費に不利)という明確なデメリットがあったとしても、慣れた動線を譲れないと思うユーザーにとって、クルマ選びにおいて「スライドドアでなきゃ!」といった優先順位があるということなのです。

インパネアッパーボックスにそれほどのプライオリティがあるとは思えないまでも、ライバルとの差別化としては、チャレンジする価値があるのかもしれない、そんな風に感じる今日このごろでありました。その意味では、目線の慣れよりも重要な要素かと思うのは、多くのドライバーがそれほどメーターを注視してはいないだろうという、ちょっとさみしい予想によるところもあるのですが(汗)

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スバル・レヴォーグの1.6リッター高圧縮ターボにリコール、エンジンブローの恐れアリ

最悪、コンロッドがシリンダーを突き破るという壮絶な不具合へのリコール
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その思想としてはスバル唯一のダウンサイジングターボエンジンであり、実質的にレヴォーグ専用となっているFB16ガソリン直噴ターボに、ECUが不適切というリコールです。

原動機において、エンジンコントロールユニットのプログラムが不適切なため、吸入空気温度が高い状態で点火時期や燃料噴射、過給圧が適正に制御ができず、異常燃焼を起こすことがある。そのため、シリンダー内の圧力が異常に上昇しコンロッドが折損、最悪の場合、シリンダーブロックが損傷してエンジンオイルが漏れ、火災に至るおそれがある。
というわけで、制御プログラムのバグにより、「足が出る(コンロッドがブロックを突き破る)」エンジンブローになってしまうというのがリコールの原因。実際、市場では2件の火災が発生しているといいますから、かなり深刻な内容なのであります。

それにしても、ハイパワー系ではない(FB16ターボの最高出力は125kW)、ダウンサイジング指向の直噴ターボで、「足が出る」ようなエンジンブローが起きるというのは、直感的には不自然にも思うわけですが、もともとレギュラーガソリンで圧縮比11.0という、いくら直噴ターボといえどもノッキングに厳しいプロフィールですので、ギリギリの線を狙っているエンジンであることは間違いなく。何らかのリミットを超えてしまったということでしょう…。

スバルFB16に限らず、最近のエンジン制御においてはノックセンサーなどを用いて管理しているので、こうしたトラブルは避けられるというイメージもありますが、いやいやどうして効率を追求するということは、ハイパワーを要求するのと同様のギリギリの世界なのでありました(汗)

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マツダのSKYACTIV-D 2.2に5つのリコール、気になるのは…

元祖クリーンディーゼル的なイメージで展開しているマツダSKYACTIV-D 2.2がリコールの届出です。対象となるのは、CX-5、アクセラ、アテンザの計172,095台。対象外も含まれている台数とはいえ、そこそこの規模のリコールといえましょうか。
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インジェクター・リターンホース・ECUの3か所5種類のリコールを届出
リコールの不具合として挙げられているのは、インジェクター取付ナットの締結力不適切、燃料リターンホースの取扱い不明確、そして3つの制御プログラム・バグであります。
ディーゼルエンジンにおいて、減速時のエンジン制御が不適切なため、気筒内圧力が低下し、吸気バルブの閉じ力が低くなることがある。そのため、吸気バルブとバルブシート間に煤が挟まり圧縮不良となって、エンジン回転が不安定になるほか、最悪の場合、エンストに至るおそれがある。
そのほかプログラム・バグの中身は、インジェクターへの過電流によるエンスト(不具合報告数:98件)、過回転制御の不具合によるエンジン焼き付き(同:46件)といったもので、いずれも深刻な内容。リコール対象でありますから、シビアな問題なのは当たり前ですけれども。
もありましたので、2.2リッターのディーゼルエンジンにおいてもススの堆積によるエンジンストールという制御プログラムによる問題が起きることは想定内であります。市場からの報告件数が、このススによるものだけで370件と少なくありません。オーナーからすれば「ついに!」という思いを抱いている方もいらっしゃるのでしょうか、やはり。

それにしてもリコールというのは、基本的に対策ができてから実施されるものでありますから、プログラム系のリコールに時間がかかるというのは仕方がないとは思いつつ、プログラムの書き換えで解決するのであれば、通信なりで自動的に書き換わるとより便利だろうなと思ってみたり。その一方で、通信で書き換えられるということはハッキングの危険性も増すので、書き換えはOBDコネクターを介する方式に留めておくのが吉とも思う今日このごろであります、エエ。


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スバル新型インプレッサ、北米でスモールオーバーラップテストを受ける

キャビンはほとんど変形していない、衝突安全性の高さ
 
スバル・インプレッサといえば、新型からは北米向けはインディアナ州の工場でも生産されるようになったわけですが、その新型モデルがアメリカIIHSの衝突試験を受けたということで、映像や成績が公表されております。

ひとまず目につく試験項目はすべて最上級のGood評価、ぶつからないを目指した「アイサイト」による予防安全はもとより、衝突安全性においてもトップクラスの性能を有しているといえそう。

それにしても、スモールオーバーラップの映像は、なんとも安心感にあふれるもの。オフセットしてぶつかった状態を見ていると、Aピラーやルーフが歪んでいる様子も見れないほどキャビンはびくともせず、乗員を守っている様子が見て取れるのでありました。

詳細データはこちら。
http://www.iihs.org/iihs/ratings/vehicle/v/subaru/impreza-4-door-sedan/2017

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後席ドアに傘立て、新型ワゴンRは時代を変えるか?

107万8920円(FWD)の最廉価グレードを除くグレードではフルオートエアコンを採用するなど利便性重視な姿勢が見える新型ワゴンR。そのニューモデルには、全車の後席ドアにアンブレラホルダーが備わっております。
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排水経路も確保、濡れたまま傘を置ける!
この後席の傘立て。単なるホルダー機能だけでなく、しっかりと水抜き穴も用意され、濡れた傘を立てることも想定した仕様。室内をできるだけ濡らさない傘置き場としての提案であります。もっとも左右合わせても2本分の傘立てしか用意されていないのは、軽自動車の主な使われ方として1~2名乗車となっていることに合わせたのでありましょう。

そう考えると、後席ドアに傘を置くのはドライバーと想像できるわけで、動線を考えるとスライドドアに、この傘立て機能をプラスすると、より便利と思えるわけです。具体的にはムーヴキャンバスの後席スライドドアに傘立てが設定されているといったイメージでしょうか。もちろん、スライドドアになると開閉時のクリアランス、開けたときに傘をさせるだけのスペースの確保なども必要となってきますから、それほど単純な話ではありませんが……。

逆にいうと、後席から乗り込んで、ウォークスルーによって運転席に座ることができれば雨の日の動線としては利便性が高いかも。ワゴンRの室内高でそうした動線を求めるのは難しいにしても、Mクラスミニバンなどで求められてくる機能かもしれません、ドアの傘立て。

もっとも、おそらくパテントをスズキが抑えているでしょうから(調べていませんが)、そうそう簡単にフォロワーは生まれづらいかもしれません(汗)



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日産・三菱の軽自動車よりジヤトコのCVTを使いこなしている感のあるスズキ軽ターボ

スズキR06AターボとジヤトコJF015Eは相性バツグン!
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エンジンの上にマウントされた大きなエアクリーナーボックス、その向かって右側には小ぶりな空冷インタークーラー。こちらは、スズキ・スペーシアカスタムZのエンジンルーム。インタークーラーからもわかるように、もちろんターボエンジンの姿であります。

先日、このパワートレインを積んだクルマに2日間ほど乗る機会があったのですが、印象的なのはドライバビリティの優秀さ。ターボエンジンでCVTというと、ラグの大きそうなイメージもあるでしょうが、リニアリティに関してはネガを感じない仕上がり。トルク感にしても排気量と車両重量を考えると期待以上でもありました。

一方、その前に乗っていた日産・三菱の3B20ターボ+ジヤトコJF015E(副変速機付きCVT)の組み合わせにおいては、まさに「ラバーバンドフィール」と感じるもので、いまどきのパワートレインにおけるリニアリティというのはエンジンやトランスミッションという機会的要素よりも、スロットルマップやトランスミッション制御による部分が大きいのだろうな、と感じた次第。

ただし、スズキのパワートレインは運転する愉しさが大きいぶんだけ踏み込んでしまいたくなるのでエコドライブをしようと思うと、かなりの自制心が必要と感じましたが、日産・三菱のパワートレインは誰が乗ってもエコドライブがしやすい(エコドライブにさせられる?)セッティングだとは感じたところ。その意味では、日産・三菱の制御は省燃費であることを優先した故に、昔ながらのドライバビリティが犠牲になっているのかもしれません……。



精進します。
  




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