クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2016年08月

GT500のインカーを見て「フットレスト」の死語化を実感



ヘイキ・コバライネン選手のオフィシャルYou TubeチャンネルにGT500マシンのオンボード(インカー)映像あり。

で、じっと足元を見ていると、完全に右足はアクセル、左足はブレーキと使い分けているばかりか、フットレストで体を支えるといった動作もせず(シートベルトでガッチリ支えているの不要とはいえ)、左右の足はそれぞれペダル操作に専念しているのを確認。

左足ブレーキという操作方法には自動車学校で教えないといったイレギュラーさもあって、あまり大っぴらにオススメできないのですが、仮にすべてが2ペダル化するのであれば、こうした使い分けが合理的なのであろうなと、あらためて思った次第であります、ハイ。

もちろん精度は高いのでしょうが、動画で見る限り、その足の操作は、おどろくほどシンプルでありますので。


精進します。
  







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新型NSXの排ガス基準は★3つの「平成17年排出ガス50%低減レベル」

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システム最高出力581馬力の4WDスーパースポーツながら、ハイブリッドということもあって、JC08モード燃費12.4km/Lという新型NSX。その環境性能については、発表会の席上において開発責任者のテッド・クラウス氏も自信を表していたところですが、ハイブリッドとして考えると、少々疑問あり。

というのは、その車両型式をみると「CAA-NC1」となっておりまして、排ガス記号のアタマがCになっているということは、現時点で最良の環境性能とは言いがたいから。過去に見た記憶がないくらい珍しい「CAA」というアルファベットが、環境性能がベストではなく、ベターと考えるポイント。

現実、殆どのハイブリッドカーは、「DAA(D=平成17年基準75%低減レベル、A=ガソリンハイブリッド、A=平成17年規制のディーゼル車以外)」という排ガス記号になっております。ところが、「CAA」ということは『C=平成17年基準50%低減レベル、A=ガソリンハイブリッド、A=平成17年規制のディーゼル車以外』という意味であり、最良の環境性能ではないわけです、事実として。

日本国内の排ガス基準でいえば、ガソリンハイブリッドとして最良なのは平成17年基準75%低減レベルでありますから。つまり、環境性能を十二分にクリアしたスーパースポーツというならば、NSXの排ガス記号は「DAA」であった欲しかったと、しみじみ思うのです。



参考リンク
ホンダNSX 燃費・環境性能
http://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/performance/ecology/

ちなみに上の画像は、NSXのカットモデルでパワートレインを後ろから撮ったもの。ほとんど専用の9速DCTしか写っておりませんが、その左右に見えるのが、排気系であります。排ガスが、甘めということは抜けが良いのでありましょうか(汗)

精進します。
   







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スズキの走行抵抗値不正、再試験では全車カタログスペックを上回る!


というわけで、三菱自動車とスズキの走行抵抗値不正において、国土交通省として再試験を実施。
確認試験の結果
・三菱自動車工業、スズキとも全ての車両で排出ガス値が諸元値を下回っており、道路運送車両の保安基準に適合していることが確認された。
・三菱自動車工業製自動車の試験を行った9車種21台中、8車種15台の車両で燃費値等が諸元値に達していないことが確認された。(ガソリン車及びディーゼル車について、最大で約8.8%、平均で約4.2%下回った)
・スズキ製自動車の試験を行った26車種28台全ての車両で燃費値が諸元値を上回っていたことが確認された。
その結果は明暗くっきり。スズキは全車で測定値がカタログ値を超える燃費性能で燃費については問題なしという結論でしたが、三菱自動車はアウトランダー(ガソリン車)とパジェロ(ディーゼル車)の2車種以外はカタログ値を下回り、諸元表の修正が求められるという事態に。

これ、三菱自動車だけの試験であれば国土交通省(試験の実施は独立行政法人自動車技術総合機構)側の測定方法に問題ありという疑問も湧くところですが、スズキの数字を見る限りは、測定方法は妥当といえそうなのも三菱自動車にとっては厳しい印象であります。

もちろん、国土交通省の測定はモード燃費の計測方法に則ったものであって、リアルワールドの燃費とは異なるわけですが……。

しかし、発表されている測定値を見ていると、スズキ・アルトで38.3km/L(カタログ値 37.0)、アルトラパンで36.1km/L(同 35.6)と、これ以上は良くならないと思えそうな省燃費マシンでも、かなり良い数字を出しているのに、正直驚きなのであります、ハイ。

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精進します。



  







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スクランブルで290馬力を出す、ゴルフGTIクラブスポーツ・ストリートエディション


というわけで、『「GTI」生誕 40 周年記念特別限定モデル第 2 弾 「Golf GTI Clubsport Street Edition」を発売』であります。注目は、10秒間だけパワーアップするというブースト機能。
パワートレインは「Track Edition」と同じ、最高出力 195kw/265PS、最大トルク 350Nm/35.7kgm を発生 する最新の 2.0ℓ TSI エンジンと 6 速 DSG を搭載しています。さらにアクセルペダルを強く踏み込むだけ で、約 10 秒間、「Golf R」を超える最高出力 213kw/290PS*1 と最大トルク 380Nm*1が得られるブースト 機能*2が作動します。

*1 メーカー公表値 
*2 ブースト機能作動条件: ① ギアが 3 速~6 速のいずれかであること。 ② ドライビングプロファイル機能でスポーツモードが選択(あるいは DSG のシフトモードが「S」)であること。
条件から想像するに、筑波サーキット・コース2000の第二ヘアピンを立ち上がってからブースト機能を働かせることで、それなりのタイムアップにつながりそうな気もしますが、そんなイメージで採用されている機能なのでしょうか?

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もっとも、タイヤの性能アップによりFWDでも300馬力を超えたエンジンパワーを受け止めることもできる時代でありますから、ベースで280馬力、ブースト機能で300馬力くらいの力強い数値を期待してしまうのではありますが(汗)

精進します。
  







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日産セレナの「プロパイロット」は、もっとシンプルな操作系になるべきか

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いろいろと意見はありますが、同一車線での限定的自動運転を可能とした「プロパイロット」を初搭載した日産セレナ。技術的に見れば、渋滞時の車線維持ステアリングを可能としているとはいえ、他社の車線維持・追従クルーズコントロールと同レベルであって、日産の自動運転技術が進んでいるというわけではなさそう(白線の認識しづらい渋滞時において単眼カメラだけで制御している凄さなどは置いておいて、結果として実現している機能という点で)。

そして、操作系についても、プロパイロット・ボタンを押してから、セットボタンを押すという流れも、他社の追従クルーズコントロールなどと同様。プロパイロットのマークがついているはエポックメイキング的な演出ですが、ようはクルーズコントロールのオン/オフボタンと車速セットボタンの組み合わせという点では、従来と変わらないわけですから。

もし自動運転技術としての利便性を追求するのであれば、設定したい速度でプロパイロット・ボタンを押すだけで追従クルーズコントロール&車線維持ステアリングがオンになるべきだと思うところ。とはいえ、さすがにワンアクションで「プロパイロット」を起動させるというのは、ユーザーの技術理解度などからして躊躇したのでありましょう。

逆にいうと、セレナという大量販売な車種で、こうした自動運転技術が広まることで、ユーザーの理解も深まるでしょうから、次のステップとしてワンアクションでの追従クルーズコントロール&車線維持ステアリングの起動という操作系をユーザーが受け入れ、メーカーとしても許容できることもあり得るのかもしれませんが、次のセレナあたりで可能になるのかどうか?


精進します。

【追記的ツイート】



  







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マツダのGVCは引き算だけ、ということはドラテク磨きに使える…。

2016-05-26-12-07-02

マツダがアクセラ、アテンザの商品改良にて新採用した「GVC(Gベクタリングコントロール」は、簡単にいうとステアリングを切り始めるといった操作に合わせて、エンジントルクを制御して、荷重コントロールすることで各輪の摩擦円を最適化しようという技術。

ターンインではトルクを絞り、立ち上がりではトルクを復元させるというのが、そのコントロール範囲であります。

この制御について、「上手なドライバーが無意識に行なっている、ターンインでの微妙なアクセルオフを機械が代わりにやってくれる」という説明もありますが、現実的に上手なドライバーはステアリング操作の前にトルクコントロールをしているでしょうから、その意味では順序は逆なのかもしれません。

とはいえ、人間のアクセルオフ操作においては不要なくらい抜いてしまうこともあるわけで、スッと曲がれたとしても、その荷重コントロールが最適とは限らないわけです。つまり、アクセル開度を一定にしておいて、GVCによって必要最小限のトルクを引き算してもらったときの挙動を覚えておけば、ドライバーの精度を上げるというトレーニングになるのかもしれません。

もっとも、アクセラもアテンザも、GVC機能はオフにできないので、別のクルマを用意しなければトレーニングによるドライバーのスキルアップを実感することはできないのでありますが…。


必要なぶんだけ抜けていないのは機械がカバーするので、GVC装着車ではドライバーの操作精度の向上については確認できませんが(汗)


精進します。
   







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