クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2016年04月

三菱自の不正・捏造問題、海外にも拡大中

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もともとは日本独自のカテゴリーである軽自動車における不正行為、と捉えられていた三菱自動車の走行抵抗値に関する問題は、1991年から(すなわち法施行のときから)違反行為が続いていたということで、問題は拡大の一途。軽自動車に限った話であれば国内問題でおさまりますが~コンプライアンス意識は別として~四半世紀にわたって全車的に行なっていた不正となると、問題のレベルが異なってくるのは当然。

このあたりの展開、当初は北米向けのディーゼルエンジンに限った不正(ディフィートデバイスの使用)と思われていたフォルクスワーゲンのディーゼルゲートにおいて、欧州仕様も含めた不正行為だったと拡大した様を思い起こさせるわけですが…。

MITSUBISHI MOTORS NORTH AMERICA CONFIRMS U.S. VEHICLES NOT IMPACTED BY FUEL CONSUMPTION TESTING DATA IRREGULARITIES
というわけで、ひとまずは北米の現地法人が「北米仕様においては試験データにおける不正はなかった」とステートメントを出しております。

そして、こうしたイメージダウンは三菱自動車だけでなく、ほかの日系メーカーにも延焼することは必至。さらに、問題の本質が実燃費との乖離にあると勘違いされてしまうと消火も難しくなることでありましょう。三菱自動車にしろ、フォルクスワーゲンにしろ、実燃費やRDEでの乖離というのは本質ではなく、あくまでも違法行為があったかどうかが問題の本質でありますから。

その意味では、ある程度の影響力を持つ識者が「あのくらいのこと(=モード燃費と実燃費の乖離)はどこのメーカーでもあり得る」と言ってしまうのは「どこのメーカーも不正な数値で認証取得をしている」と誤解を招き、延焼を促すようなものであります。

他メーカーも不正な測定方法で走行抵抗値を出しているという指摘をできるだけの情報を掴んでいるのであれば話は別ですが、であれば「ほかもやっている」ではなく、もっと具体的に指摘すべきでしょうし。

ちなみに、日本における燃費・排ガス測定のモードについては、奇しくも国際連合において定められたWLTP(Worldwide harmonized Light vehicles Test Procedure)を導入することが明らかとなっているのは、あまりにもグッドタイミングで、ついつい勘ぐってしまいたくなるのであります(汗)


精進します。








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ベンツSクラス対抗のキャデラックCT6はV6・AWDで日本上陸

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ボディに「高圧鋳造アルミ」を使ったというキャデラックCT6は、新しいネーミングであることに加え、最軽量グレードで1.7tを切る軽量プレステージサルーンということで、セグメントが見えづらい感もありますが、ライバルはメルセデスのSクラスやBMWの7シリーズ。すなわち、フラッグシップセダンとして、ゼネラルモーターズの最高級ブランドであるキャデラックを代表する存在。

日本向けは3.6リッターV6自然吸気エンジンに8ATを組み合わせたAWD仕様。ダウンサイジング”ターボ”ではなく、排気量も気筒数も減らしたダウンサイジングエンジンで市場に要求されるパフォーマンスを満たすというアプローチが、一回りして新しい感じもあるのでした。とはいえ、最大トルク386Nmでニーズを満たせるのかどうか、動かしたことがないので、その満足度は想像もできませんが、さて?

燃費に対するネガティブなイメージをなくすことにプライオリティを置いたのでしょうか?

精進します。








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昭和の日、昭和な免許、昭和世代のドライバー(汗)

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いまや平成の28年、昭和は遠くになりにけり…を実感するのであります。

そして、昭和に取得した運転免許を見て、時の流れにしみじみする「昭和の日」。その年からもわかるように、結果的には昭和の末期に取得したのですが、昭和世代として恥ずかしくない運転をしていきたいと、あらためて誓うのでありました。

耄碌するころには自動運転のお世話になるのでしょうけれど。いや、すでに部分自動運転的な機械制御に助けられて、なんとか走らせている気になっているだけかもしれませんが……(汗)

ともかく、昭和ドライバー各位は年齢からくる衰えが気になる昨今でありましょう。

ご安全に!

精進します。








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【WTCC】ロバスト性に強いサスペンションとは?【動画】


レーシングカーというと、ガチガチのサスペンションというイメージもあるかもしれませんが、こうしてスロー映像で見ていると、しっかりとストロークしていることを実感。

整った舗装だけでなく、縁石を跳びはねるようにショートカットしているWTCCマシンのサスペンションは、いわゆる外乱に強い、ロバスト性に優れたシャシーのお手本でしょうか。まあ、このカテゴリーは、外乱といってもクルマ同士のヒットまである世界でありますから、少々のことで姿勢を乱すようなサスペンションでは勝負権がないのでしょうかれども(汗)

ちなみに、2016年のWTCCはシトロエン無双ということはなく、ホンダも健闘中。第三戦終了時で、シトロエンとホンダがテレコでドライバーズランキングの1~6位に並んでいる状況。このまま接戦で第九戦のもてぎ鈴鹿まで持ち込めることができれば、日本ラウンドが盛り上がりそうですが、さてどうなりますでしょうか。


精進します。












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水素タンクは燃料電池車の寿命を決める要因のひとつ

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先日、ホンダがリース販売をはじめる燃料電池車「クラリティ フューエルセル」に乗ってまいりました。すでにアメリカでは公式発表されているように、この車体(車台)を使ったプラグインハイブリッドやピュアEVといった電動車両の展開も考えられている一台で、そのために車名にわざわざ『フューエルセル』と燃料電池車であることを示しているのが特徴。つまり、そのうちに「クラリティ プラグインハイブリッド」、「クラリティ エレクトリックビークル」といったモデルがバリエーションとして追加されるというわけ。そうした展開をすることで「クラリティ」をホンダの次世代グリーンテクノロジーのショーケースとしてブランディングしようという狙いがあるのでしょう、おそらく。

それはさておき、クラリティ フューエルセル(以下クラリティFC)は、車体左側に水素の充填口が用意されているわけですが、その充填リッドの裏に興味深いステッカーが貼ってあるのでした。それが冒頭に貼った画像『車載容器総括証票』であります。燃料電池で使用する圧縮水素を入れておくタンクには、車種を問わず”充填可能期限”があり、それがクルマの寿命を決める一つの要因になっているわけ。もっとも、FCスタックのライフや、現時点ではリース販売ということを考えると、タンクの寿命は十分に確保されているともいえるのですが。

自動車を個人所有する時代から、シェアリングが前提の時代になっていくと、一台を長く使うというのではなく、定期的に交換するサイクルになっていく(商用シェアリングで、一社独占でないという状況を考えると、競争力確保の点からも新しいクルマを積極的に入れる会社と、減価償却の終わった車両で価格を下げる会社が共存すると想像)でしょうから、こうしたタンクによるライフの制限というのは、さほど問題にならないという風にも思えますが、さて?

それはさておき、クラリティFCはホンダ史上、最高の乗り心地を持つという印象を受けた一台。重量級ボディゆえのスカイフック的な乗り味かもしれませんが、この線で次期アコード(まもなくマイナーチェンジ)が仕上がってくることを想像してしまうのは、期待値を上げすぎでしょうか(汗)

精進します。












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三菱自動車、調査の前にユーザー対応の明確化が必要では?

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まさか、eKスペースの排ガス試験に用いた走行抵抗値までもが机上で算出したものだとは思いもよりませんでした。


道路運送車両法で定められた走行抵抗の求め方を使わずに、燃費目標に合わせた走行抵抗値を算出していたという三菱自動車工業の一件は、もはや日産と協業した軽自動車にかぎらず、1991年まで遡るほど長年にわたって行なわれきた不正という同社による報告。よく「膿を出す」という表現を使いますが、ここに至っては「広範囲にガンを切除」しないと解決しないというか、末期的な状況なのかもしれないと思う次第。

とはいえ、ひとまずは不正の原因解明よりも、まずは不正の範囲を確定させ、該当モデルのユーザーなどに対するフォローを明確にしていくことが、最優先されるべきと思うのです。もっとも、当事者間の話であって、外野があれこれ言えることではないのでしょうが…。


もっとも四半世紀にわたって製造してきた車両のほとんどが不正な認証取得によるとなれば、補償のしようもないのかもしれませんが……。


精進します。








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