クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2015年05月

ドリフトプリウスがクラウドファウンディングで性能アップ?!

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2015年の東京オートサロン・D1キックオフイベントにおいてデビューを果たしたドリフト仕様プリウスを覚えているでしょうか。言葉は悪いかもしれませんが、物珍しさから、かなり撮影してしまったマシン。

見た目はプリウスですが、中身はリア駆動のEVというモータースポーツというか、D1も視野にいれたドリフトマシンとして製作されたコンバージョンEVでありました。

そんなドリフトプリウスが、D1で勝てるマシンを目指して進化プロジェクトをスタート。そのための資金をクラウドファウンディングで集めようとしているのも、今どきで、このプロジェクトに似合った選択といえそう。
というわけで、気になる方はリンク先でもろもろご確認を。3000円~10万円のメニューが用意されております。

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自分自身、サクッと支援できるくらいの資金的な余裕があればいいのですが…。


精進します(汗)











ホンダS660にLSDは必要か?

Honda S660 、どちらかと言うとビートよりカプチーノ寄り  カプチーノといっても、後期EA21Rの初期のK6Aエンジン的トルク感に近いというのが第一印象だったわけです。リア195幅のタイヤというのが、このクルマの個性に大きな影響を及ぼしているであろうというのも、先入観かもしれませんが、ともかくトルクに対してシャシーが上回っている感触が印象深いファーストタッチでありました。

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そんなこんなで、S660をノーマル状態(エンジンに手を入れず、タイヤのアドバン・ネオバのまま、舗装を走る)という条件で考えるとLSD不要と感じた次第。

そもそもの話をあらためてすれば、LSDが必要なのは、オープンデフで空転することによるトラクション抜けを嫌うからであります。トラクションが抜けないようなアクセルワークが求められるときに、LSDをインストールすることでパワーをアクセルで絞らずに済ませるためのパーツというのが基本。
 
もちろん、フィーリングを変えるという意味であれば好みでありますから、オーナー/ドライバーの自由でありますが、トラクションを確保するためのツールとしては、ノーマル状態での通常ユースでは必須ではないだろうということ。
もちろん、ダートを走るという向きや、リア内輪の摩擦円を小さくしてヨーを増やすシャシーにセッティングするといったケースでは、LSDが必要になることもあるでしょう。そして、将来的にLSDが必要になりそうなプランであれば、そうそうにインストールしてLSDに合わせてもろもろアジャスト&セッティングしていったほうが近道であろうと思うところ。

この辺り、あくまで”予感”ですので、タイヤサイズを変えて、どのような顔を見せるのかに興味津々。


それはともかく、ムチムチの腕であります(汗)

精進します。










 

S660、ドライバーを育てる一台

Honda S660 、どちらかと言うとビートよりカプチーノ寄り  というファーストインプレッションでしたが、このクルマは(実際にはそこそこの年齢を重ねたベテランドライバーが多いようですが)、これから運転を学んでいきたいという意気込みのあるドライバーに乗って欲しいというか、今どきの運転の教科書となり得るモデルだと感じた次第。

その理由はふたつ。

ひとつには、195幅のリアタイヤを履いていることが示しているように、ミッドシップでありながら、安定志向の仕上げになっていること。曲がりやすく仕上げたほうが刺激はあるでしょうが、失敗への許容範囲が狭いクルマはスキルのあるドライバーが楽しむにはよくても、ドライビングのレベルアップを図るには不適でありましょう。

その点、S660の基本的な安定志向と、そうはいってもスポーツカー全体で見れば、狭いトレッドと短いホイールベース というプロフィールは、ドライバーが関わっていくファクターも少なくないという印象であります。基本的にはフロントが軽いクルマでもあるので、うまく運転しないと思うように曲がらない面も残っているようですし…。




ふたつ目のポイントは、メーカーオプションのセンターディスプレイに「Gメーター表示」が用意されている点。 『前後左右の加速Gに加え、アクセルペダル開度やブレーキ圧を表示』するという、この表示モードはまさに運転の教科書に相応しいデバイスといえるのでは?

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ブレーキ圧とアクセル開度を数値化するというのは、MT乗りにとっては重要なデータ。たとえば、ヒール・アンド・トゥをマスターしていると思っていても、このメーターが、その完成度を可視化します。

ブレーキを踏みながらアクセルを煽るといった動作をした際に、このメーターでブレーキ圧が抜けているようであれば、それはカタチだけのヒール・アンド・トゥでしかないという反省材料になることでありましょうし。

ブレーキを一定ではなく、ブレーキを抜きながらアクセルを煽るようなケースもあるでしょうが、ともかくヒール・アンド・トゥの基本的なポイントである「ブレーキをキチンとかけつつ」という点について、数値化できるのは上級者から初心者まで有効と思う次第。

もっとも、走行中に確認するのは危険ですので、停止状態で自分の感覚でヒール・アンド・トゥをしてみて、そうしてブレーキ圧の変化をチェックして、アジャストしていくのがよさそうであります。

それ以前に、ブレーキ圧メーターが振り切るところまでキッチリ踏めるかどうか、そこからスタートでありましょうが(汗)





精進します。












 

Honda S660 、どちらかと言うとビートよりカプチーノ寄り

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都内・高速道路・市街地…S660を30kmほど乗ってみての感想を。

たしかに、エンジン音は後ろから聞こえてきますし、例のリアウインドウを開けると熱気も入ってくるので、ミッドシップであることは間違いなく体感できるのですが、20年前のミッドシップにありがちだった不安な感じはほとんどなく。

たしかにフロントの軽さはありますが、その一方でリア駆動ならではのリアの落ち着いた乗り心地。ミッドシップ軽自動車(乗用車限定)でいえば、ビートよりもAZ-1よりも、三菱アイに近いシャシーの印象でありました。

エンジンについては、タービンの性格が影響大でありまして。キャラクター的には日立タービンのスズキK6Aに似ている感じあり。

トータルでは、カプチーノ後期(EA21R)の乗り味を思い出すものだったのは、意外な発見だったのでした。

そして、巷の評判通り、たしかに目立った欠点はなし。いまのところ、唯一気になっているのはエンジンヘッド周りから聞こえるメカニカルノイズの音作りくらいでしょうか。

そういえば、S660のデビューに合わせて発行された2冊の本に寄稿させていただきましたが、かなり売れている(増刷したとのウワサも)そうで、それだけ注目度が高いクルマに相応しい仕上がりであることをあらためて納得。

ただ、歩道をあるく小学生の視線は期待していたほどは集められなかったようではありましたが…(汗)




精進します。








環境志向であっても、やっぱりブースト計は欲しいと思う

ここ数十年の自動車史を振り返ると、1970年代にハイパフォーマンスとしてのターボエンジンが生まれ、大排気量主義や環境性能へのニーズにより衰退し、また再び環境志向のダウンサイジング過給エンジンとして復活を遂げているといった大きな流れを感じる今日このごろ。

それはさておき、ターボエンジンを操るポイントはブーストを管理意識にあり、とは昔から思っているところ。

パフォーマンスを引き出す面でいえば、加速時のブーストドロップを防ぎ、またピーク値を維持できるような走らせ方(アクセルやシフト操作)が重要であります。

それは環境志向のダウンサイジングエンジンでも同様。ダウンサイジング過給が狙う省燃費性能においてもブーストをコントロールする意識は持っているべきだと思うのです。

といっても、燃費指向のドライビングにおいてはフルブーストをキープするというよりは、正圧に入るか入らないかという領域で走らせると有効であろうというのが経験則。

この画像でいえば中央にある「0」の辺りに針がくるようなブースト値が燃費においしいイメージなのです。

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とはいえ、あくまで経験則であり、イメージでありますから、すべてのクルマ・個体に通用する話とも思っておりません。燃費のスイートスポット、やはり個別に異なるでしょうから。

であれば、燃費的においしいゾーン、走らせ方を学ぶヒントとしてエンジン回転とブースト(過給圧)、そして瞬間燃費という3つのデータはドライバーが注視せずとも認識できるようにしておいて欲しいと、しみじみ思うのでありました。

エンジン制御において過給圧を管理していないわけがないので、データは走っているはずで、最近のクルマで多く見られる多機能ディスプレイにブースト値を表示するのは、けっして難しいことではないでしょうから……。



参考画像は新しいフォード・マスタングのメーター中央ディスプレイにブースト計を表示したところ。さすがに3barまでの表示はやり過ぎな気もしますが(汗)


精進します。











 

ガソリン直噴の必須アイテムとなるGPF【人とくるまのテクノロジー展2015】

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DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)は、ディーゼルエンジンの吐き出す粒子を捕まえる排気フィルターで、すでにお馴染みとなっておりますが、ガソリンエンジンにも必要になる時代は間近に迫っております。

そういえば、ガソリン直噴のパティキュレートマターがポート噴射に比して桁違いに多いという発表もありました。

というわけで、人とくるまのテクノロジー展の住友化学ブースに飾られていたのは、欧州EURO6で厳しくなるというガソリン(直噴)エンジンの排出する粒子を捕捉するGPF(ガソリン・パティキュレート・フィルタ)。

さすがに、まだGPFについては製品版ではないということでしたが、自動車メーカーには納めている模様で、遠からず市販車に搭載されるテクノロジーといった印象を受けたのです。

さて、同社のパンフレットには以下のように紹介されております。
住友化学のSUMIPURE®は、耐熱性・耐久性に優れたチタン酸アルミニウムを基本材料とし、セル設計技術との組み合わせにより、高いスス限界堆積量と低い圧力損失という優れた特徴を持つディーゼル・パティキュレート・フィルターを開発しました。また、今後需要が拡大すると予想されるガソリン車向けの排ガス対策として、独自の設計技術により圧力損失の低減が期待されるコーディエライト製のガソリン・パティキュレート・フィルターを開発しています。




小さなパティキュレートマターを捕まえるということは、単純に考えると、それだけ圧力損失が大きくなりそうであります。そして、圧力損失が大きくなって効率が落ちると考えると、燃費性能においてはネガティブ要素。

すでに、そうなって久しいのですが「クリーンな排ガスと燃費性能が相反する」時代の難しさをしみじみ感じるのでありました。


精進します。











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