クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2015年02月

もうすぐ「身近」なミッドシップが復活しそうですが……

いろいろウワサになっているところからすると、そう遠くない時期に、まあまあ身近というか、手の届きそうな価格帯のミッドシップカーが登場しそうなわけですが。

ミッドシップに何を求めているのか、公道で味わえる領域で何が楽しめるのか、はたして気分の問題なのか。


久しぶりの「身近」なミッドシップだけに、現代のレベルに求められるイージーさや安全性から、ミッドシップ2シーターへのニーズや必要条件を再定義することから始めないといけないのだろうな、と思う次第。


こちらの画像、かつてトヨタ博物館に展示されたこともあるトヨタMR2のプロトタイプですが、この時期に流行ったミッドシップ2シーターというのは、スーパーカー気分を味わえるセクレタリーカーといった位置づけだった印象強し。

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スーパーカー気分として、低く尖ったノーズ、リトラクタブルヘッドライトといったエクステリアがあり、また室内でいえば、ドライバーの後方から聞こえるエンジンサウンドも欠かせない要素であったのでしょう。

実際、MR2(AW11)には一時期持っていたこともあるのですが、耳のすぐ後ろから聞こえてくる吸気音は独特。それを味わうために、性能を無視してむき出しタイプのエアクリーナーにしていたこともあるほど。

運動性能などドライバーのスキルに影響されない部分で、ミッドシップらしさを味わうためにには、聞こえてくる方向も含めてエンジンサウンドが有効な要素のひとつだろうな、とは感じるのでありました。

もちろん、街乗りレベルの速度であっても、交差点を曲がってアクセルを踏むだけで、リアタイヤがグッと沈み込む感覚はミッドシップやリアエンジンに特有のもので、それもまたも日常域で感じられるミッドシップらしさなのでしょう。

そうした特性は、三菱アイが出たときにも感じたところ。比較的ホイールベースは長いアイですからミッドシップのセンシティブな雰囲気はなくマイルドに仕上がっているのですが、加速時の沈み込み感はミッドシップらしいもので、いやむしろリアエンジン的なトラクション感をしっかりと味わうことができたのは鮮明に記憶に残っているのでした。

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そして、軽自動車ミッドシップの個人的な経験でいえば、AZ-1やキャラに乗っていた時期があるので思うところはまだまだありますが、その辺りはあらためて整理したいところではあります。


精進します。





ついに、 マツダのコンパクトクロスオーバーが発売開始

近年、新型車のティザー期間が長くなりつつありますが、ついにというか、ようやくというか、ともかくマツダのコンパクトクロスオーバー「CX-3」が発売開始であります。

パワートレインの主役となるエンジンは、スカイアクティブD 1.5、つまりデミオにも搭載されている1.5リッター4気筒クリーンディーゼル一本で、その代わりに、全グレードで2WDと4WD、6MTと6ATを用意するという選択肢の広い設定が、国内向けの商品企画としてはかなりユニークで、市場の受け止め方が気になるところなのでありました。

CX-3_OTHER34


グレード構成は以下の3機種
XD
XD Touring
XD Touring L Package

基本的なパワートレインは共通で、機能面でいうと違いはタイヤサイズと先進安全装備が主なところ。


XDが16インチで、それより上が18インチ。

おそらく赤外線の低速域・衝突被害軽減ブレーキは全グレードに標準装備ながら、ミリ波レーダーを使った追従クルーズコントロールや衝突被害軽減ブレーキはL Packageに標準で、Touringにオプション。そしてXDでは選択不可となっている模様。

ただ、最低限の衝突被害軽減ブレーキはついているので、クルマと対話する派というか、シンプルにクリーンディーゼルを味わいたいという向きはベーシックなXDグレードで十分に楽しめそうではあります。
そして、ピストン部分の重量を増やす、マツダの新技術ことナチュラル・サウンド・スムーザーは、キャパシタを使ったエネルギー回生システム「アイ・イーループ」とセットオプションの『イノベーションパッケージ』として設定されていて、XD Touring以上のグレードに64,800円で装着可能。

仮に先進安全技術「アイ・アクティブセンス」と「イノベーションパッケージ」を必須と考えると、XD Touring L Package を選ぶのがベターチョイスになりそうですが、そうなると二駆のコンパクトクロスオーバーで300万円オーバーの乗り出し価格になってしまうのでした。

ちなみに、値引きなし、ボディカラーをソウルレッドプレミアムメタリックでシミュレーションしたところ、諸費用込みで3,143,640円。クリーンディーゼル補助金を加味して、300万円ちょうどくらいの負担といったイメージでしょうか。





そういえば最低地上高が160mmなのはクロスオーバーにしては控えめだなあ、とも思ったのですが、全高1550mmに収めるためには、その最低地上高になるのは必然だったのでしょう。

都市型SUVとしては、1550mmの全高は譲れないのは当然で、コンセプトからすれば最低地上高の意味はすぐに感じ取れなければいけないのでした(汗)





精進します。





BMWのFF・7シーターのブランディングとは?

フロントエンジン・リア駆動で前後重量配分50:50……といった文句が枕詞となっていたBMWですが、すでに2シリーズアクティブツアラーというFFモデルを登場させているほか、すでにBMWを選んでいるユーザーも駆動方式には興味がないという話もあるほどで。そのメカニズム的バックボーンは、これからのブランディングには不要という流れを感じる今日このごろ。

というわけで、ついに登場したFFシャシーの7シーターミニバンが、「2シリーズ・グラン(ド)ツアラー」であります。

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すべての面とは言いませんが、日本の自動車市場より保守的なイメージもある欧州の自動車マーケット(新車の回転率の違いもありましょう)。いよいよ、BMWがこのクラスの7シーター・ミニバンを出したことで、欧州系の各社からミニバンが出揃うことになって、このクラスのミニバンが世界的に大きな流れになっていく予感といったら大袈裟でしょうか。




精進します。








オーリス・ワゴン・ハイブリッド、日本でもニーズあり?

ジュネーブでトヨタ・オーリスに新エンジン発表 という発表において、気になったにはオーリス・ツーリングスポーツなるワゴンのスタイリングでありまして、そのフロントフェンダーに「ハイブリッド」とバッジが貼られているのも気になるところ。

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そういえば、国内市場でステーションワゴンのハイブリッドというと、カローラフィールダーくらいしかないはずで、現実として「ハイブリッドありき」というトレンドの市場からすると、このクラスのハイブリッドワゴンというのは、それなりにニーズがありそうではあります。もっとも、ステーションワゴンの市場がかなーり縮小しておりますから、国内向けとしては、アベンシス同様にイギリスから輸入するというくらいの数しか期待できないでしょうけれど。

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とはいえ、実質的には4+2人乗りのハイブリッドワゴンといえるホンダ・ジェイドも出たことですし、ジェイドを求めるユーザーの一部は、2列シートの5人乗りのハイブリッドワゴンでもカバーできそうな気もするところですが、さて?


精進します。





三菱自動車の新PHEVはシリーズ・パラレル型

三菱自動車がジュネーブモーターショーにて、FF・PHEVの小型SUV型コンセプトカーを展示との発表。車体のあれこれは置いておいて、注目はそのパワートレイン。

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『MITSUBISHI Concept XR-PHEV II(ミツビシ・コンセプト・エックスアール・ピーエイチイーブイ・ツー)』

●プレスリリース
http://www.mitsubishi-motors.com/publish/pressrelease_jp/motorshow/2015/news/detail4866.html
今回のPHEVシステムは、MIVECエンジン、新開発のモーターとジェネレーター、そして新型パワードライブユニットをフロントに搭載したFFタイプとし、大容量バッテリーを低重心化に貢献するようフロア下に配置しました。
新型パワードライブユニットは、インバーターと可変電圧システムで構成し、小型・高効率なシステムでありながら高出力・高トルクを実現。走行時のCO2排出量を40g/km以下に抑え、プラグインハイブリッドでクラストップレベルの環境性能としました。
また、このPHEVシステムは、モーター走行を基本に、エンジンが発電と駆動の両方を担い、走行状況やバッテリー残量に応じて、EV走行、シリーズ走行、パラレル走行のうち最適な走行モードを自動選択。
 
●基本諸元
全長×全幅×全高
4,490[mm]× 1,890[mm]× 1,620[mm]
ホイールベース
2,670[mm]
乗車定員
4名
バッテリー容量
12kWh
モーター出力
120kW
駆動方式
2WD
CO2排出量
40g/km以下
 
三菱自動車最初のPHEVであるアウトランダーとの違いは、とにかくFFであること。たしかに三菱のSUVというブランディングからすると電動AWDの必然性はあるのでしょうが、正直いってアウトランダーPHEVの場合、プラグインを活用しないときに、「ハイブリッド」という言葉から期待するほどの燃費性能を実感できないという印象が強し。

技術的なブレイクスルーなしに、燃費性能を改善するためには、まずはリアモーターを外してFF化して軽くする、バッテリーを少々減らして軽量化する、といった手段が思いつくところで、このコンセプトカーではそうした手法をとっているということは……おそらくPHEV関連テクノロジーはそのままにハイブリッド状態での燃費性能もそれなりに改善しているのだろうと期待するところ。

そして、公式にシリーズ・パラレルハイブリッドシステムと宣言したということは、トヨタがプリウスで使ってきているTHS相当のユニットになっているということ。いや、従来のアウトランダーから、ほぼTHSという内容ではありましたが(汗)

三菱自動車としてのブランディングもあるのでプラグインであることは必須なのでしょうが、国内市場だけを考えると、搭載バッテリー量を1/20くらいまで減らして、単なるハイブリッドとして、それなりに頑張った価格設定にすると三菱自動車復活の狼煙になるかも? と妄想させるパワートレインではあります。


なお、発表されている二酸化炭素排出量は、あくまでプラグインを利用したときなので、ハイブリッドモードでの燃費は不明であります、あしからず。

精進します。





インディカー2015年エアロパッケージ

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共通シャシに、シボレー(GM)とホンダがエンジン供給を行なうという、日本のスーパーフォーミュラにも似たレギュレーションという印象もある、アメリカ・インディカーの2015年仕様が発表されております。

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インディカーといえば、安全性を考慮して、タイヤとタイヤが当たらないようにしたシャシを使っているのが特徴。DW12というシャシ名は、開発ドライバーであり、このシャシが採用される前年に事故で亡くなったダン・ウェルドン氏のメモリアルなネーミングと記憶しておりますが、2015年仕様はさらに安全を意識したアップデート。
The road course configuration’s changes over the 2014 DW12 aero package are easily identified by major components, including:

Front wing that features new pedestal-mounted “front uppers” toward the outer edges
New sculpted “wheel wedges” in front of the rear tires
An engine cover and side pods that have more compact shapes, achieved through a revised
turbocharger and exhaust system layout
New larger rear bumper pods
A multi-element upper rear wing, along with louvered end plates.
日本のスーパーフォーミュラが、どちらかと言えば古典的なフォーミュラらしいシルエットなのに対して、インディカーは、未来感ある方向へ進んでいるというか、とにかくリアバンパーの存在感が独特。

かつてフォーミュラではフロントに立体形状のノーズをつけたタイプがあり(有名どころでは6輪のタイレルP34など)を「スポーツカーノーズ」などと呼んだ時代もありましたが、インディカーのリアは、まさにフォーミュラではなく、ハコ車的な方向へ進んでいるようです。

そして、この形状は間口を広げる(ミニカーにして子供が楽しめそう)ような気もするのでありました。フォーミュラのミニカーで子供が遊ぶときに、リアウイングが狭いと持ちづらく、手で”ブンブン”と走らせるのが難しいように感じることもありましたので。



それにしても、今年のマクラーレン・ホンダのマシン(MP4-30)は、現代のF1レギュレーションにしては、スラリとしていてフォトジェニックな印象もありましたが、インディカーのシルエットに比べると、よくいえばフォーミュラらしく、逆にいえば、ちょっと古い感じも受けるのですが、いかがでしょう?

MP430

精進します。





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