クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2014年10月

高齢ゴルファーにピッタリ? 公道を走るゴルフカート?

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間もなく発表されるであろう、ダイハツの新型軽自動車。



こちらの誌面でも紹介原稿を書かせていただきましたが、1800mmを超えるスーパーハイトな全高が特徴で、リアのラゲッジは床面を深くすることができ、なんとゴルフバッグが縦に積めるとか。

この画像のように大人が前後シートに座り、そしてラゲッジにゴルフバッグが縦置きされている絵柄は、まさに公道を走るゴルフカートといえそう。

いや、実際問題として、郊外在住の高齢ゴルファーで20km圏内にコースがあるような環境であれば、高速移動の快適性へのニーズはなくなるので、この手のスーパーハイトな軽自動車で十分以上に要求を満たせるのでは? と思うところで、ダウンサイザー志向にあった商品といえそう。

そこそこ座面高があって、ドアが開口部が広いクルマというのは、高齢・壮年層にとって乗り降りしやすいパッケージでもありますし。あとは、ゴルフバッグの積載性次第では、おもしろい提案になりそう。

そうなると、シルバー系のボディカラーが人気になるのか、などなど、デビュー後にどういったマーケットを開拓するか、気になるクルマであります。

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精進します。



グローバル化と空洞化を感じるルノーグループ的エピソード


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4,000 Nissan Rogue vehicles, produced in Renault Samsung Motors’ plant in Busan, Korea, were shipped today to North America

北米日産が販売する「日産ローグ」は見ての通りエクストレイルの兄弟車。しかし、その生産は、日産ではなく韓国・釜山にあるルノーサムスンモータース(RSM)が担当しているのでありました。

9月に発表された、ルノーグループによるニュースリリースは、そのRSMから4000台が初出荷されたことを報じるもので、いろいろグローバル化が進んでいるのを実感。

ごく一部かもしれませんが、北米日産で販売されているクルマの中に、しかもOEMに見えないのに、日産が生産していないものがあるという事実。しかも、それがメキシコも含めた北米地域の現地生産ではなく、アジアからの輸出製品という事実。

いまや日産はルノーグループの一員であるので、こうした生産拠点の最適化は不思議な話ではないにせよ、為替がどうこう、関税がどうこうという政治的なテーマとは別のところで、グローバル化や国内生産の空洞化は減速しないのだろうな、と実感するニュースでもありました。

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ちなみに、このイベントではルノーグループのアジア・パシフィック地域を統括するトップが次のように述べたということ。

“in the future, Renault Samsung Motors will continue to play a leading role as the Asian Hub of Renault Group.”

イベントにおけるリップ・サービスもあるにせよ、グループにおけるアジアのハブを釜山に置くという発言は、日本国内の製造規模を守るという視点からは穏やかではありません。もっとも、まだ規模としては小さいので、すぐにRSMがルノーグループのアジア・パシフィックの拠点になるというわけではないでしょうけれども。

しかし、ルノーグループでこうしたケースが増えてくると、現時点では誤差範囲かもしれませんが、将来的には日産の生産・販売実績を読み解く難易度が上がりそうではあります。ま、すでにNMKVでの軽自動車など難易度は高いのではありますが(汗)
 

精進します。

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アクセラ・ハイブリッドに衝突被害軽減ブレーキが標準装備で思う

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「マツダ アクセラ」ハイブリッド車を一部改良−衝突被害軽減ブレーキ標準化など、装備を充実−

『アクセラ』のハイブリッド車に、低速走行時の衝突被害をブレーキの自動制御で回避または軽減する「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)」&AT誤発進抑制制御を標準装備化しました。これにより安全を重視してクルマ選びをされるお客様のニーズに応えます。衝突被害の回避または軽減をサポートする自動ブレーキを、ハイブリッド車の全機種に標準装備化するのは、日本メーカーでは初めて
なるほど、プリウスでもメーカーオプション(一部グレードに標準装備)のプリクラッシュセーフティシステムを、アクセラは全車に装備という差別化であります。

ただし、プリウスのプリクラッシュセーフティシステムは、ミリ波レーダーを使用していて、レーダークルーズコントロールも備えているのに対して、アクセラのそれは赤外線レーザーを使ったもの。コストを無視して、ハードウェアとして見ればプリウス優勢といえそう。

もっとも、トヨタ系のプリクラッシュセーフティシステムはミリ波レーダーを使っていても、止まる性能面でかなり厳しいという結果が、先日のJNCAPテストで出ているので、ミリ波レーダーだから優れているとはいえないのですが……。

動画再生時には音量注意。






マツダの衝突被害軽減ブレーキにしても、テスト結果はさほど変わらないというか、もちろん30km/hでの違いはあるのですが、トップランナーと比べると五十歩百歩という印象であります。ちなみに、テスト車両はアクセラXDで、赤外線・ミリ波レーダー併用タイプ。一応、30km/h以上ではミリ波レーダー、30km/h以下では赤外線を使って障害物を検知しているという設定になっているはず。

ちなみに、アクセラ・ハイブリッド(セダンボディ全般)はミリ波レーダーはオプションでもつけることができないので、この性能を出せるという意味で動画を貼っているわけではありません、悪しからず。





 

それにしても、プリクラッシュセーフティシステム、単純についているというだけで諸手を上げて商品性として評価していいものかどうか迷うところではあります。

ただ、こうして標準装備が増えていくことで、ハードウェアの量産効果や、ソフトウェア(制御系)の煮詰めが期待できますから、プリクラッシュセーフティシステムの拡大そのものはウェルカムなのは間違いないところ。

一方で、追従クルーズコントロールは体験できても、衝突被害軽減ブレーキは並列で評価できるほどの状況を作るのが難しく、ハードウェアによる差がパフォーマンスに対して絶対的に影響するのでないとしたら、こうした機関による試験結果を参考にするほかないのが歯痒いところでもあり。


精進します。



ミニバンではなく、コンパクトキャブワゴンというトヨタの「エスクァイア」

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トヨタの小型(5ナンバーサイズ)ミニバンに新顔登場。

ハードウェアの主要部分(ボディ、パワートレイン)がノア、ヴォクシーと共通の兄弟車「エスクァイア」であります。

新型車エスクァイアは、広い室内空間を追求した5ナンバークラスミニバンにワンランク上の高級感を付与し、高級車の新たな選択肢として開発。国内市場に新たなポジションを築く「新上級コンパクトキャブワゴン」である。

ミニバンではなく、キャブワゴン。ラブワゴンではありません(古ッ)


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大型T字グリルが印象的なフロントマスク、果たして何に似ているというのでしょうか。

クラウン・ロイヤルを縦に伸ばすと、こんな感じになるかもしれません。トヨタ店つながりの連想、というわけではありませんけれど……。

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それはさておき、ミニバンではなく、キャブワゴン(しつこい?)といえば車いすをのせたりする福祉車両的な機能も求められるわけで、そうなると上級指向というユーザーアピールも効果的なのかもしれません。

ただし、リリースにあった次の一文は、車両の保有期間を10年と想定した上でのアピールだとすると、ちょっとばかり微妙な感じでもあります(汗)




ともあれ、価格帯からもノアやヴォクシーより上級指向なのは明らかですが、兄弟車なのはかわりなく。かつてのマークII三兄弟を思い出すのでありました。
ちなみに、上の例えは基本的には100系をイメージしたものであります、ハイ。

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ただ、こうした企画が国内マーケット向けに出てくるというのは、選択肢が増えるというポジティブな話だけではなく、高級ミニバンの世界にもダウンサイザー(経済的な理由も含めて)が出てくるという景気の悪さを象徴するマーケティングなのかもしれない、という見方もでき、だとすると空恐ろしい気分になるわけです……。
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精進します。



レガシィが「雪国のクラウン」的ポジションを得るとして。

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6代目レガシィ、そのAWDセダンは「雪国のクラウン」になるや? というエントリをあげたばかりですが、クラウンといえばピンクに塗ったクルマでプロモーション、特別仕様車としても販売したのが印象に残るところ。

そのカウンター的な思いつきとして、従来のスバル(国産メーカー)とひと味ちがう高級感を演出するのであれば、今度のレガシィにパープルのボディカラーを用意して、プロモーションするのはどうだろう? などと考えてしまう夜であります。

精進します。




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北米のマツダ・ロードスター(MX-5)は2.0リッターガソリンエンジン

NDロードスターのSKYACTIV-G 1.5 単体画像 
ND_NB_Roadster



というわけで、国内&欧州仕様は1.5リッターとアナウンスされてきた次期ロードスター(海外名:MX-5)は、仕向地によって2.0リッターもラインナップ、北米では2.0リッターエンジンを搭載することをLAショーで高らかに発表する模様であります。

ちなみに現時点で参考となりそうな、1.5と2.0のSKYACTIV-Gをラインナップするアクセラのエンジン関係スペックは以下の通り。

SKYACTIV-G 1.5
P5-VPS型
1496cc
74.5×85.8mm
13.0
82kW/6000rpm
144Nm/3500rpm

SKYACTIV-G 2.0
PE-VPS型
1997cc
83.5×91.2mm
13.0
114kW/6000rpm
196Nm/4000rpm

いずれもレギュラーガソリン仕様なので、仮にハイオク仕様にすれば、もう少しハイレビングなエンジンにできるかもしれませんが、このままでは平凡なエンジンになってしまいそう。もっともロードスターの場合は、初代からずっとエンジンは影の存在であって、それが目立つことは逆にロードスターらしくないとも言えそうであります。むしろ、アクセラ同様のスペックで出てくるほうが、正統的なのかもしれません(汗)

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それでも、オープン2シーターに搭載する2.0リッターであれば130kW/7200rpmくらいの数字を見てみたいと思うのでありました。


そして、アクセラの1.5と2.0の6MT同士で車重を比べてみると、1.5が1240kg、2.0が1280kg。


このすべてがエンジンはじめパワートレインによる違いとは言い切れませんが、仮に40kgほどエンジンだけで重くなるとすれば、当然ロードスターでは前後重量配分にも大きく影響するでしょうから、そのあたりの話も気になるところ。


そうした情報はおいおい出てくるのでしょう、おそらく。



精進します。


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