アメリカのビンテージカー、ヒストリックカーをきちんと保存しようという政府も絡んだプロジェクトにおいて、「キャデラック タイプ57 U.S 1257X」という個体が選ばれたという発表あり。
http://media.gm.com/media/us/en/gm/news.detail.html/content/Pages/news/us/en/2014/Jul/0723-cadillac-v81-gm.html
第一次世界大戦で戦地にも赴いたという、この個体は1918年製ということですが、GMのアナウンスによると、このモデルに搭載されているV8エンジンは、キャデラックとして初の量産V8ということで、ヒストリック性よりも、100年前の設計というエンジンが気になるのでありました。

樹脂パーツだらけのエンジンを見慣れた目からすると、画像だけでは金属の塊にしか見えないかもしれませんが、スパークプラグらしきものが片バンクに4本確認できるので、たしかにV8なのでしょう。
そして時代的にサイドバルブ・レイアウトとなっているはずですが、画像を眺めていても、そうした構造がまったく思い浮かばないのでもありました(汗)
ところで、このキャデラック タイプ57は、7人乗りだったそうで、いま風にいうと「7シーター・コンバーチブル」でしょうか。
そう書くと、ミニバンの屋根なし仕様のようでなんとも不思議なプロフィールになりますが、なにせ100年前の話ですから……。
とはいえ、GMのリリースには、当時からV8エンジンは全長を短くできる(おそらく直6エンジンに対して)というのがアピールポイントだったとありますが、それは現代においてもいえること。変わるトレンドもあれば、不変といえるセオリーもあるということでしょうか。
その個体におけるヒストリーだけでなく、そうした視点もヴィンテージカーを見る楽しみでは? などと思う2014年夏。
精進します。

In 1914, Cadillac became the first manufacturer to mass produce V-8-powered automobiles. The compact design of the Cadillac V-8 enabled the overall frame length to be shortened by 10 or more inches, making the car more sturdy and easier to handle. In 1917, Cadillac participated in a U.S. Army, 2,000-mile competitive endurance run in Marfa, Texas. From its performance, the V-8-powered Cadillac was selected as the “standard seven-passenger car of the U.S. Army.”