クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2012年06月

BMWとTOYOTAの協力宣言に思うこと

BMWグループとトヨタ、協力関係強化で合意
BMWグループ(ビー・エム・ダブリュー・グループ 以下、BMW)とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、昨年12月に締結した両社の戦略的な協力関係を強化することを発表した。具体的には、「FCシステムの共同開発」「スポーツカーの共同開発」「電動化に関する協業」「軽量化技術の共同研究開発」という4つのテーマで、長期的な戦略的協業関係構築を目指していく覚書に調印した。
という発表を受けて感じたことを脊髄反射的にメモ的に。そして関連画像を適当に並べてみよう、かと。
 

まずFC(燃料電池)について。BMWは水素といえば内燃機関のほうばかりで、FCは手がけていなかったので、トヨタと組んででも市販(おそらく限定的)しなければいけない状況に追い込まれているということなのでしょう。カリフォルニアの規制がパッと浮かびますが、さて?
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ダイハツの水加ヒドラジンをつかったFCが、机上にあがるようだとオモシロイのですが、それはないでしょう。FCshowase002 



次に電動化について。
すでにフル・ハイブリッドについては、それぞれにモノにしていますから、協業する必要なし。だから電動といった風に明記されているのだろう、と。



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となると、ピュアEVですが、この分野ではじつはTOYOTAは積極的ではないので(テスラに丸投げしているくらいですから。基礎技術はかなりありそうですが)、量産効果によるコストダウンという点ではBMWとの共同開発は効いてきそう。すでに発表されているリチウムイオンバッテリーの共同開発とあわせてスケールメリットが活かせそう。

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またBMWは二輪メーカーでもありますが、意外にコミューター的なEVについてはウワサを聞かない気もするので、トヨタ車体のノウハウがアッセンブリーで売られるというケースもあり、か?
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そしてドイツ・トヨタ・電気自動車といえばTMGのコレ。
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BMW名義のワンメイクレースとかに使われたりしたら、おもしろいかも。





そしてスポーツカーの共同開発。BMWという名前からFRプラットホーム! と思いがちですが、ミニもありますし、どちらの方向へも可能性はあると考えておくのがよさそう。
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ただ、FRプラットホームというか、いわゆるMシリーズの技術要素をトヨタに移植するとなると、例のトリプルターボ・ディーゼルエンジンの供給という線が濃いか、と。

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もしくは、ガソリンエンジンの開発はトヨタ、ディーゼルエンジンはBMWと分担することで、お互いのリソースを有効に使うという流れもありえそう、です。









最後に軽量化は、ずばりカーボンボディの量産効果を狙ったものでしょう。
BMWはカーボンルーフ、トヨタはレクサスLFAでカーボンモノコックと実用化していますから、基礎技術というよりは量産性や購買のメリットが大きい印象。
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そんなわけで、個人的には、いまさらBMWがFCに手を出さなくてはいけなくなった背景に興味津々。

ほぼ完成しているトヨタFCを搭載するだけならば、それほど開発に時間はかからないでしょうから、このクルマが市販時には、コンセプト段階のレンジエクステンダーから、燃料電池車に変わっているのでは、とか思ってしまうわけです。
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ボクサー•メモ

クルマの感じ方には、いろいろな見方がありましょうが、パッケージは無視して、期待値との差を主に順番付けすると、奥から5 3 1 2 4 となるでしょうか。

輸出産業の自動車製造において国内市場の体感スケールは1/10になるか??

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三菱自動車 2012年5月度 生産・販売・輸出実績
に思う、国内市場の行く末について、思うところを箇条書き的に。

三菱自工というと、それほど海外比率が高いイメージはありませんが、さにあらず。


国内生産台数は39485台

海外生産台数は44693台

生産台数ベースで海外比率が半分以上となっています。


そして、国内販売台数は9819台(軽自動車含む)

総生産台数が84178台ですから、三菱自工にとって国内市場というのは1割強でしかないわけで。軽自動車というドメスティックな商品を除くと、さらに比率が下がることは必至。

つまり、日本国内向けの商品展開をする必要がないというか、そこにリソースを割く意味が見出せないのも事実。ならば日産やスズキからOEMでミニバンをラインナップしているのも納得。しかもスズキ・ソリオ≒デリカD:2は941台と、馬鹿にできないボリュームだったりします。

『コルト』(361台 : 前年比 82.8%)  *2002年11月11日発売
『コルトプラス』(168台 : 前年比 80.0%)  *2004年10月25日発売
『ギャランフォルティス』(124台 : 前年比 93.2%)  *2007年8月23日発売
『アウトランダー』(151台 : 前年比 52.6%)  *2005年10月7日発売
『デリカD:5』(874台 : 前年比 112.1%)  *2007年1月31日発売
『パジェロ』(150台 : 前年比 90.9%)  *2006年10月4日発売
『eKワゴン』(1,893台 : 前年比 90.3%)  *2006年9月13日発売
『アイ』(230台 : 前年比 109.5%)  *2006年1月24日発売
『トッポ』(544台 : 前年比 85.0%)  *2008年9月17日発売
『アイ・ミーブ』(142台 : 前年比 417.6%)  *2009年7月23日発売
『RVR』(442台 : 前年比 136.0%)  *2010年2月17日発売
『デリカD:2』(941台 : 前年比 67.7%)  *2011年3月10日発売
『デリカD:3』(25台 : 前年比 -)  *2011年10月27日発売
『ミニキャブ・ミーブ』(134台 : 前年比 -)  *2011年12月8日発売 

ランサーエボリューションが記されていないのは、けっしてディスコンになったわけではない、と信じたいところですが、実際明記するほどの台数が出ていないのでしょう。



しかしながら、グローバル生産に対する国内比率の低さは驚くばかり。同月でいうと、ホンダがグローバル生産357619台、国内販売57919台で、トヨタのグローバル生産が761771台の国内販売117638台ですから、大手と比べても三菱自工の国内販売比率は低いわけですが、これが三菱自工だけの話ではなく、未来の日系自動車メーカーと日本国内の市場の関係になる可能性があるかと思うと、いろいろ感じるところありませんか?






というわけで、以下は街でみかけた三菱車の画像を2、3点ほど。

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スバル•ボクサー、ボアピッチの変遷

新世代ボクサーエンジンの話を伺う中で、ボアピッチの変遷を聞けたので、メモ的にアップしておこう、と。

最初が103ミリ
EA82〜が106ミリ
EJになって113ミリ
F系も113ミリ






6発系の変遷は、今後のテーマということで。

ミニ・クラブバン、の画像集

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BMWミニの新たなバリエーションとして間もなく市販といわれている「ミニ・クラブバン」。その画像をプレスサイトからDLしてきたものの、記事を書く機会を失したので、画像集としてアップしておこうかと。


しかし、冷静に見ていくと、洒落た外観から宣伝を兼ねた存在としては有効でも、この床の高さとルーフの低さは、実用としては厳しい感じ。

作り手は、そんなことは重々承知でしょうから、おしゃれに目立てればオッケーでしょう? と考えているのでしょうが、商用車としてはなにか間違ったベクトルなのではないかとも思うわけです。

そして発展的なバリエーションとして、リアのオーバーハングを伸ばした霊柩車バージョンがあってもいいのかな、と感じるのは、気のせいでしょうか。ミニの霊柩車、指定して乗りたがるユーザー(というかホトケ様ですが)、けっこういそうな気もします。

クルマの進化を再考

朝から最新のモデルをちょい乗りして、そして夕方にはこのクルマをちょっとだけ動かす機会に恵まれた一日でした。そして、果たしてクルマの本質的な進化とは何なのか考えさせられています。





もちろん快適性や運転手への負担、環境性能という点ではウン十年の時間は大きな隔たりというか、仕上がりにつながっていますが、動くという一点においては、それほど差はないのかな、と。むしろ動かすことのわかりやすさはプリミティブな旧車のほうが上なのだなぁ、と。

あまり単純化すると誤解を招きそうなのと、自分の感じた意味のいくつかが失われそうなので、シンプルには書けませんが、そうした部分も含めて納得いく文章をシンプルに書けるようにもなりたいとも思うわけです。


精進します。
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