クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

YouTubeチャンネルで動画を公開しています。チャンネル登録よろしくお願いします。お問合わせや情報などは、こちらのアドレスまで ysplaning@gmail.com   Instagramでも情報発信しています   Facebookページ随時更新中 noteで無料&投げ銭方式のコンテンツを公開しています。

2012年01月

燃料タンクの小型化はトレンド? カタログ値で500km走行が基準になるか

im0000001480

スズキの飛び道具、こと「アルトECO」はJC08モードで30.2km/Lという省燃費がうりなわけですが、同時に燃料タンクが20リッターと小さくなっていることが物議をかもしているようです。


航続距離を短くしてまでカタログスペックの追求をしたというのを批判するひともいれば、不要な重量になるガソリンを必要最小限の搭載量に制限するというのを評価するひと、また軽自動車を短距離用途のクルマだと考えれば20リッタータンクでも充分以上だとするひと、様々のよう。

どの見方も正しいというか、なにを重視するかで評価が変わるのは当然ですが、とはいえこれからは燃料タンクの小型化というか、タンク容量によって航続距離を稼ぐというのはトレンドに逆行しているかもしれません。


むしろ、燃費スペック×タンク容量=航続距離 という机上の計算における航続距離で比較されるというか、それが重視されるのではないか、と。



たとえば、プラグインハイブリッドのシボレー・ボルト。

モーターと基本的に発電用1.4Lエンジンで動く、このハイブリッドカーは、16kWhのバッテリーと8ガロン(約30L)の燃料タンクを有しています。

カタログスペックでいえば、バッテリー満充電からの走行距離は約40マイル、エンジンを動かすことでさらに約300マイルを走ることができるとされています。つまりボルトの最大航続距離は340マイル(約550km)。


あらためてアルトECOの最大航続距離を計算すると 30.2km/L × 20.0L で、約600km となるので、航続可能距離でいうとボルトとアルトECOは同等、むしろアルトのほうが少しばかり足が長いということになるわけ。
 

で、どちらが優れているという話ではなく、これからは500km程度の航続距離があれば十分で、それ以上を目指すために燃料の搭載量を増やすのはナンセンスという時代ではないかと思う次第。


いや、EVの潜在的な航続性能(バッテリー容量よりも家庭での充電能力) を考えると、短距離ユースでは100~200kmの航続距離で十分という提案がなされているともいえます。


となると、ガソリンエンジン車では燃料タンク10Lもあれば用が足りるということになって、そうした前提で設計されるようになると、また異なるパッケージの提案があるかもしれません。

そういう意味では初代スマートの前期型が燃料タンク22L(※記憶違いだったらすみません)だったのは、慧眼だったのかも?

SKYACTIV待ちのせい? 全体としては売れなかったけれど、後半盛り返したデミオの販売台数

demio2011

マツダ、2011年12月および1~12月の生産・販売状況について(速報)

1.国内生産

(1)2011年12月 乗用車と商用車がともに減となり、前年同月実績を下回りました(-8.1%)。
【主要車種実績】
「アクセラ」 : 26,661台(前年同期比-10.9%)
 「デミオ」 : 12,483台(同+7.9%)
 「プレマシー」 : 8,241台(同-6.3%)

(2)2011年1~12月
 乗用車と商用車がともに減となり、前年同期実績を下回りました(-10.9%)。
 【主要車種実績】
「アクセラ」 : 303,677台(前年同期比-20.8%)
 「デミオ」 : 152,675台(同-4.0%)
 「CX-7」 : 98,333台(同+10.4%)


2.国内販売

(1)2011年12月
乗用車と商用車がともに増となり、前年同月実績を上回りました(+27.4%)。
シェアは、登録車が4.2%(前年同月差+0.3ポイント)、軽自動車が2.3%(同-0.1ポイント)、総合計は3.5%(同+0.2ポイント)でした。

【主要車種実績】
「デミオ」 : 3,682台(前年同月比+54.8%)
「プレマシー」 : 1,336台(同+39.2%)
「アクセラ」 : 1,317台(同+26.4%)


(2)2011年1~12月
乗用車と商用車がともに減となり、前年同期実績を下回りました(-15.1%)。
 シェアは、登録車が5.4%(前年同期差±0.0ポイント)、軽自動車が3.0%(同+0.1ポイント)、総合計は4.5%(同±0.0ポイント)でした。

【主要車種実績】
「デミオ」 : 61,734台(前年同期比-6.4%)
「AZ-ワゴン」 : 21,673台(同-12.6%)
「プレマシー」 : 20,437台(同-20.0%)

というわけで、マツダの2011.12および暦年での生産・販売速報より気になる部分を引用。

個人的には、デミオとアクセラの動向が注目点。

まずデミオ。
暦年でいうと、61,734台(前年同期比-6.4%)と販売台数は減っているものの、12月だけにかぎっていえば3,682台(前年同月比+54.8%)と大幅なアップ。前年同月の数字が少なすぎたというのもあるでしょう。ともかく、2011年の前半はSKYACTIVデミオ待ちの状態だったので、後半の巻き返しで、前年比-6.4%まで持ち上げたという感じでしょうか。とはいえ、心配なのは12月の販売台数が3682台なこと。たしか、月販目標6000台でしたよね……。


さらに不安なのはアクセラ。
12月の国内販売は1,317台(同+26.4%)とプラスなのですが、暦年での生産は303,677台(前年同期比-20.8%)と大幅減。しかも輸出は、12月で27,162台(前年同月比-10.8%)と落ち込んでいます。海外仕様ではSKYACTIV効果がないのか、仕向地によってはこれからマイナーチェンジなのか。ともかく売れていないわけです。個人的な印象としては、SKYACTIVと名付けたほどの燃費効果が感じられないのが、アクセラ苦戦の理由と感じますが、いかに。

好意的に受け止められているニューGSのワゴンバージョン【予想イラスト】


LEXUSの新たなステージを切り開く新型GS、ついに日本でも発売されたばかりですが、このセグメント、クラスで勝負するならば、ステーションワゴンの存在は不可欠ではないかと、あらためて思う次第。




こちらは、昨年の夏頃に北米のレクサス・ファンサイトで話題となっていたGSワゴンバージョンの想像図。

このイラストに対するコメントには、5シリーズやEクラス、キャデラックCTS-Vあたりとの比較で、ステーションワゴンを望む、好意的とさえ思える声が見受けられます。

マーケットをリサーチしたわけではないので実際に売れるかどうかはまったく不明で、無責任な言い方にはなりますが、そうしたライバル車とのバランスを考えると、たしかにステーションワゴンがあっても不思議ではないし、セダンとワゴンの両方で破綻しないスタイリングとなっていることが、このクルマをワンランク上のステージに押し上げるのかもしれないと思えるのも正直なところ。

むしろ普通にマーケット・リサーチをしていれば、そうしたステーションワゴンに対するニーズは浮かび上がってくると思うのですが、レクサスがその部分に切り込まないのはどんな理由があるのか、それはそれで気になります。

ハイブリッド耐久マシンのオンボード映像、公開

今シーズンからWECにチャレンジするトヨタのハイブリッド耐久マシン「TS030 Hybrid」のテスト映像がYouTubeに公開中。トヨタとトヨタヨーロッパがそれぞれ、微妙に異なるバージョンをアップロードしています。





この手のマシンのオンボード映像は見慣れていないので、なんともわかりませんが、ともかく二本目の映像ではピットロード途中でエンジンに火が入っているので、EVモードはあるよう。

また、パーシャルスロットルの状態で、ちょっと違和感を覚えるのは、開発途上だからなのか、それともハイブリッド故の回生ブレーキによる特性のなのか。そのあたりも、ちょっと気になります。

あと、なんというか世界選手権のマシンにTAKATAのハーネスがついているのは、ちょっと誇らしい感じ?


【2012.1.30追加】
ピットロードをEVモードで走りながら、エンジンを始動させるシーンを外から撮った映像があったので追加しておきます。 

トヨタ・ハチロクの実測出力は172馬力!

今シーズンのD1GPに、トヨタ・ハチロク&谷口信輝選手というパッケージで復帰するというHKSのレポート動画がアップされております。(現在は公開停止中のようです)


【2012.1.30追記】公開再開されたようです。

発売前にハチロクを手に入れているということは生産車と完全に同じとはいえないかもしれませんが、HKSがチューニングする前提のマシンでしょうから、メーカーがエンジンをイジる必要はないわけで(もろもろのロックは外してあるかも知れませんけれど……)。

flv_000367434

というわけで、この映像の6分すぎで計測されているシャーシダイナモの数値は、ノーマル状態での参考値として考えてよいのでは? と思えるわけです。



その気になる計測値は5速で172ps、4速で169ps。
flv_000393093

通常のMTであれば4速で計測するのでしょうが、ハチロクのアイシン製6速MTは5速直結タイプなので、5速で計測するのが正解。
 
つまり、ハチロクのFA20エンジンのシャーシダイナモ計測値として、とりあえずは172psを基準としてよさそう。横軸の数値(回転数)が見えないのですが、 グラフの描いたラインは100psあたりで盛り上がって、そのあとで抑えられているようにも見えるので、まずはこの部分の足かせを外し、また回転限界を上げることでカタログスペックの200psを目指すのがファーストステップになりますでしょうか?

もっとも補正値の設定などがわからないので、この数値の評価は難しいところではあります。



なお、5速直結ミッションのカットモデルを映した動画はこちら。ご参考まで。

2月最初の土日は青山で次期NSXをチェック!

ホンダが、デトロイトで開催された2012年北米国際自動車ショーにて発表した「NSXコンセプト」を、Hondaウエルカムプラザ青山にて2012年2月4日(土)~2月5日(日) 国内初公開します、とのこと。

 
軽量なボディに次世代V型6気筒VTEC直噴エンジンをミッドシップレイアウトで配置し、走りと燃費性能を両立した高効率・高出力のハイブリッドシステム「Sport Hybrid SH-AWD®」を搭載した新しい価値を提案するスーパースポーツモデル「NSXコンセプト」。

期間中は、初代NSXも同時展示しますので、この機会にぜひご来場ください。

※展示予定のNSXコンセプトはモックアップとなります。

モックアップということですが、ラジエターは従来型同様にフロント配置なのか、ミッドシップの王道的なサイドラジエターなのか、そのあたりが確認できるようなら、このモックアップ展示を見に行ってみたい気分。

そして、この次期NSXが、日本の、ホンダの本拠地において、どのくらいの注目度を集めているのかも見てみたいというのは、仕事柄ゆえの好奇心かもしれません。

それにしても、新旧NSXを並べて見ることができるというのは、貴重な機会となりそうですから、かなり見逃せない展示といえそうです。


記事検索
アクセスカウンター
  • 累計:

月別アーカイブ
  • ライブドアブログ