クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします
二輪・四輪にかかわらずパーソナルモビリティが、どのように変わっていくかを考察します

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2011年10月

EVレースを観て。リーフの完成度を実感する

EV-GP1030

昨日、袖ヶ浦フォレストレースウェイにて行なわれた「全日本 袖ヶ浦 EV50kmレース大会」を観てきました。主催は日本電気自動車レース協会(JEVRA)で、5クラスで全12台のエントリーですから完走すれば表彰台という感じで、レースとして成立していた感があったのは、5台のリーフが競ったEV-2クラス(モーター出力50~100kW)くらいでしょうか。

そんなわけで、レース展開を楽しむというよりは、EVレースの雰囲気を味わうといった日曜日でありましたが、何度もEVは運転しているし、その走行シーンも目にしてはいますが、この日の袖ヶ浦の静かな様子は、たしかに耳からレースを楽しめるという感じではありません。ときおり大きなスキール音が聞こえてくるかと思えばスピンしたマシンが発したもので、レースを競っているマシンはコーナーをスムースに走り抜けている様子。たしかに現在のEVで50kmという距離は全開走行では完走できない微妙なディスタンスで、スキール音という無駄なエネルギーを消費している場合ではないのかもしれません。

それはさておき、この日のレースを見ていて感じたのは、リーフの完成度というか、EV専用につくったクルマの優位性。

圧倒的に速いテスラも参加していたのですが、外から見た限り挙動的な自然さではリーフに軍配があがる印象。もちろんメーカー製コンバートEVのi-MiEVやそのほかのコンバージョンEVと比べても、リーフの安心感は圧倒的。単にバッテリーを床下に積んでいるというだけでなく、その重量とホイールベースやトレッド長がマッチしているという感じを走りから受ける次第。

スタートからゴールまで、常にバトルモードだったリーフの一団を観ていても、バトルを楽しめるというか、不安にならなかったのは、そうしたリーフの素性のよさが背景にあったからなのかもしれません。


ベース車があるコンバージョンより、バッテリー搭載量も含めて、最初から設計したEV専用モデルのほうが走りの素性に有利というのはアタマではわかっていたわけですが、それを実感した日曜日でありました。


出揃った4種類のLEAエンジンを比べてみる

フリードにハイブリッドモデルが加わり、またインサイトに1.5Lバージョンが追加されたことで、もともとCR-Zに積まれていたハイブリッド用1.5Lエンジン「LEA」型のバリエーションが増えたわけですが、これらのエンジンのスペックをよくよく見れば、四車四様。スペックの数字からもそれぞれ専用セッティングとなっていることがわかります。

正直、共通しているのはボア×ストローク:73.0×89.4 排気量:1496ccというプロフィールだけ。この数値からL15A型をハイブリッド用としたのがLEA型エンジンということもできます。


まずは、そのスペックからエンジン部分を抜き出してみます。

Honda│クルマ│フリード│スペック

Honda | クルマ | インサイト | スペック

Honda│クルマ│CR-Z│スペック
 


モデル(バルブ数)

最高出力 

最大トルク

圧縮比

フリードHV(8バルブ)

65kW/5400rpm

132Nm/4200rpm

10.8

インサイト1.5(16バルブ)

82kW/6000rpm

142Nm/4800rpm

10.4

CR-Z・CVT(16バルブ)

83kW/6000rpm

144Nm/4800rpm

10.4

CR-Z・6MT(16バルブ)

84kW/6000rpm

145Nm/4800rpm

10.4

参考  L15A型
フリード(16バルブ)


87kW/6600rpm


144Nm/4800rpm


10.4

参考  LDA型
インサイト(8バルブ)


65kW/5800rpm


121Nm/4500rpm


10.8


いずれもカムは一本ですが、フリードハイブリッドのLEA型はインサイト1.3用エンジン(1339cc・LDA型)と共通の2バルブ・2プラグヘッドで、インサイト1.5はCR-Zと同じく4バルブ1プラグヘッドというのがメカニズム的には大きな違い。

単純に数値でみると、16バルブのLEA型は、同じく16バルブL15Aのそれと圧縮比を含めてほぼ同じスペックとなっていることがわかります。さらに8バルブヘッドの圧縮比も共通ということは、おそらく圧縮比をコントロールしているのはヘッドガスケットではなく、そもそもの燃焼室容積と考えるのが自然でしょう。

またインサイト1.3とフリードHVにおいて発生回数は異なるものの、最高出力が同じ65kWというのも気になるところ。ここで取り上げたホンダのハイブリッドが使っているモーターのスペックが同じだけに、この65kWという数値にIMAにおける省燃費性能での最適解があるのかもしれません。


一方、コンパクトカーに相応しい燃費性能とパフォーマンスをバランスさせた16バルブ+モーターのハイブリッド仕様のエンジン単体スペックが単純なガソリンエンジン仕様の車両とほぼ同じスペックということは、つまりモーターの上乗せがそのままパフォーマンスアップにつながっているということ。

その中でもCR-Z・6MT仕様がもっともパワフル(とはいえ数字的には僅かな違い)となっていて、CVT仕様でもCR-Zとインサイト1.5では微妙にスペックが異なるのは、その理由が気にならないといえば嘘になります。

とはいえ、最高出力、最大トルクとも発生回数は変わらず、1~3kW、1~2Nmという本当に僅かな差ですから、走りの差として体感できるとは考えづらく、この数値にはそれほどこだわる必要はないと思われます。

むしろ、この微妙なスペックの違いは、ホンダというメーカーがスペックの違いに現れるほど、車種ごとのセッティングをきちんとしていると捉えるべきでは? そう思うと、この些細な違いが、大きなセッティングの違いにつながっているのではないかと思え始め、エンジン単体とし手ではなく、モーターアシストの入れ方まで含めて、どのような味付けになっているのか、様々なシーンで乗り比べしたくなります。


そんな機会、作れるといいのですが……。




900gのオムライス!

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昨日、安城に行った際にふたたび訪れたビッグオムライスのお店(?)「カントリーヴレッジ」にて、標準650gのオムライスの大盛り900gに挑戦。

たしかにボリュームはあるのですが、意外にサッパリ感があって、もくもくと食べていると、いつの間にか完食してしまいます。量が多くて食べ切れないという感じは個人的にはありません。

そんなわけで、今度は1000g以上という最大サイズにチャレンジしてみようと思う次第。このサッパリ感なら1kg以上でも、ほどよく食べられそうです。

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FUSO Super Great HEV が東京モーターショーで公開される

Fuso develops heavy-duty hybrid truck | Daimler Global Media Site > Daimler Trucks > Mitsubishi Fuso
Fuso develops heavy-duty hybrid truck

Kawasaki, Japan/Stuttgart, Germany - Commercial vehicle manufacturer Fuso, a member of the Daimler group, has introduced a heavy-duty hybrid truck in Japan. The new vehicle concept will have its show premiere at the Tokyo Motor Show from 30 November to 11 December 2012. First tests of the Super Great HEV have demonstrated significant fuel efficiency improvements over conventional diesel-only vehicles.

The newly developed hybrid heavy-duty truck is based on the technology of the Canter Eco Hybrid, around 1200 units of which have been sold since it was introduced in 2006 and which has proved itself in numerous applications worldwide. The Fuso Super Great HEV now being presented features a conventional diesel engine; electric motor/generator; lithium(Li)-ion battery; and related control software. It utilises a parallel hybrid system. That means power to drive the vehicle comes from the vehicle's electric motor, the diesel engine or both. Fuel efficiency and emissions reduction are achieved by using them singly or in combination with each other according to driving conditions. When slowing down or braking, the electric motor functions as a generator to brake the vehicle. The generator converts brake energy into electric energy and returns it to the lithium-ion battery.
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FUSOの大型トラックのハイブリッドバージョン「Super Great HEV」Conceptが東京モーターショーで公開されるという情報がダイムラーのグローバルサイトで発表されております。

リリースによれば小型トラックのキャンターエコハイブリッドと似たシステムということですから、おそらくエンジンと多段ミッションの間にモーターを挟んだパラレルハイブリッドということでしょう。

この手の大型トラックの場合は、エンジンで発電、モーターで駆動するシリーズハイブリッドのほうがエネルギー効率的には有利という話もありますしが、あえてパラレルハイブリッドを選んできたというのは、それなりの勝算あってのこと。

リリース内でも加減速の多い小型トラックと違って、長距離を巡航する大型トラックでは回生したエネルギーの活用ノウハウが異なるといったことも書かれています。そして、その対応として道のアップダウンを長い目で見て、回生システムとして活用することでハイブリッドが活きるといった点に触れています。 



ならば、ハイブリッドシステム単体だけではなく、コース設定やペース管理も含めたトータルのシステムとしての提案もあるのではないかと思う次第。 どのくらいのスパンで管理できるかはバッテリー搭載量にもよるでしょうが、仮に東名高速・名古屋~東京間くらいの距離感でアップダウンを考慮したエネルギー回生と利用ができるとしたら、興味深いところ。そこまでのスパンで加減速をコントロールするとなったら、かなり自動運転に近づいているかもしれませんが、さて?

スバルは、買う気がなくても試乗が許されるようになりました


富士重工業株式会社 ニュースリリース
 スバル 新試乗キャンペーンの実施について
~ 試乗で体感!"「スバルの試乗はたのしーじょプロジェクト」 ~
新しい試乗体感の提案活動、「スバルの試乗はたのしーじょプロジェクトを、2011年10月29日(土)から全国スバル特約店にてスタートします。

スバルの試乗はたのしーじょプロジェクト」は、"買う気がなくても乗るだけOK!"をコンセプトに、スバルの販売店でより多くのお客様にご試乗いただき、「安心と愉しさ」を実感していただくことを目指した活動です。
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わざわざ"買う気がなくても乗るだけOK!"と銘打っているということは、このキャンペーンをはじめる以前は「買う気のない来店者は客として見ていなかったし、試乗させても無駄だ」と思っていたことの裏返し。うっかり、こんなところで本音が出てしまったのでしょうか(笑)

もっとも、こうしたキャンペーンをはったからといって、すぐさま現場の空気感が変わるわけではないでしょうが、それをどこまで変化させられるかが販売セクションの力量というか、このキャンペーンの成否を分けるポイントでしょう。
 
もっとも「たのしーじょ」という言葉の響きで初来店したユーザーに、いきなり水平対向エンジンやシンメトリカルAWDなどのカタイ話をしても、キャッチするのは難しいでしょうから、どのようなセールストークをするのかに興味津々。 

ダイハツからOEMの軽自動車などを除いて、スバルオリジナルのモデルでいうと、シートアレンジとか電動ドアといったソフトなハードウェアの話とかしづらそうですし……。

その意味でも、ティザーもはじまり、間もなく出てくる次期インプレッサに、こうしたキャンペーンによってスバルに興味のなかった層を引き込んだときに、キャッチーな何かがあるのだろうなと想像してしまうわけですが、いかに?

2ピースローターはスポーツモデルのアイコンになるか?

LEXUS、米国SEMAショーに次期GS350のスポーティバージョン“F SPORT”を出展 | ニュース
  LEXUSは、11月1日から4日にラスベガス・コンベンションセンターで開催されるSEMA*1ショーに、次期GS350の「もう一つの個性」としてのスポーティバージョン“F SPORT”を出展する。

  LFAを頂点とする“F”の走りのテイストを継承したスポーティバージョン“F SPORT”は、高速域での抜群の走行安定性や、中速域での卓越したアジリティ(俊敏さ)と低速域での取り回しの良さを実現する新開発のLDH(レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム)を採用するとともに、専用意匠の19インチホイールや専用サスペンションなどを装備。次期GSの走行性能を最大限に引き立て、より本格的なスポーティバージョンとして、次世代LEXUSの感性に響く走りを象徴している。

  また、メッシュタイプの「スピンドルグリル*2」に加え、内外装には専用装備を採用。走りを予感させる“F SPORT”ならではのデザインとしている。 次期GS350“F SPORT”の車両概要は以下の通り。
  ▽ ギヤ比可変ステアリング「VGRS*3」と後輪操舵「DRS*4」などを統合制御し、理想的な車体スリップ角を実現する「LDH(レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム)」により、高速域における抜群の安心感と、中速域での切れ味・アジリティを生み出し、また低速域においては取り回しの良さを実現
  ▽ 専用意匠の19インチホイールと、フロント18インチベンチレーテッドディスクブレーキ(2ピースアルミハットローター)を設定。高いグリップ力とともに、優れたハンドリング性能、ブレーキ性能を実現
  ▽ 外装には専用意匠のフロントグリル&バンパーやリヤスポイラ-などを装備し、内装には専用のシートや本革ステアリングホイール&シフトノブ、本アルミオーナメントパネルなどに加え、専用内装色ガーネットなどを設定することで、感性に響く“F SPORT”の走りを視覚的にも強調するとともに、“F SPORT”としての一貫性・記号性があるデザインを創出

  なお、次期GS350“F SPORT”の日本での発売は、2012年初頭を予定している。

*1 SEMA:Specialty Equipment Market Association
*2 スピンドルグリル:レクサスの独自性を継承した逆台形のアッパーグリルに、台形のロアグリルを組み合わせたスピンドル形状のグリル。空力・冷却などの性能向上を活かした造形とし、今後のレクサスフェイスの方向性を示唆
*3 VGRS:Variable Gear Ratio Steering
*4 DRS:Dynamic Rear Steering 
GS350F

次期GS350のスポーティバージョン「F SPORT」がSEMAショーで先行公開されるというニュースですが、個人的に気になるのは、専用装備として『フロント18インチベンチレーテッドディスクブレーキ(2ピースアルミハットローター)』が掲げられている点。 アルミハットの2ピースローターといえば、アフターパーツでは定番で、軽量化による性能アップだの、フローティングマウントによる熱膨張対策だの、いろいろなメリットがあるわけですが、外観的なアピール性能というのも見逃せないところで、そうした部分も含めて、このスポーティグレードに採用されたのでしょう(※ただしフローティングは音を嫌って採用していない可能性アリ)。


これから、機能面のみならず対向ピストンキャリパーにはスポーティさの象徴という面もありますが、これからのスポーツモデル、スポーティグレードには2ピースローターというアイコンが重要になってくるかも、と思ってみたり。


というわけで、手持ちの2ピースローター画像を見ながら、そのドレスアップ効果を再確認。

撮影好調! さて、本日のモデルさんは何でしょうか?

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やはりハット部分が別素材(アルミ)だとアピールするほうが、それっぽいでしょうか。

あんまり派手な色味だと好みがはっきりしそうだし、また色アセも気になりますが。

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