クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースやコラムをお伝えします。

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2009年11月

ガソリン1リッターの発熱量は34,000kW?

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SI単位で仕事量の単位はJ(ジュール)、そして仕事率はW(ワット)。その関係は以下の通り。

W=J/s

そしてレギュラーガソリンの発熱量は約34.5MJ/L(ハイオクで約35MJ/L)ですから、ガソリンを1Lを完全燃焼させたときに発生する仕事率、すなわちパワーは34,500kWとなります。
たとえばポルシェ・パナメーラターボの最高出力が368kW(500PS)ですから、ガソリン1Lの持つ熱量がいかに大きいかわかろうというもの。というよりも大きすぎると思えてきます。パナメーラでいえば燃料タンク容量は100L(ハイオク)ですから、3,500,000kW相当の燃料を抱えているわけです。

というわけで、もういちどジュールとワットの関係式をみれば

W=J/s

ジュール・パー・セク、「一秒間に」という条件があるのでした。
つまりハイオクガソリン1Lを1秒間に完全燃焼させたときに発生させられるパワーが35,000kWということなのです。
ここから逆算して、言い方を変えると「パナメーラのガソリン満タン状態とは1時間連続して972kWのパワーを出しつづけられる」となります。さらに単純計算すれば「最高出力を出し続けたとして2時間半連続走行できる」となります。

おっと、これは数字遊びでありまして、真に受けないでください。

W=J/sではありますが、ご存知の通り発熱量≠軸出力でもあります。当たり前ですが、ガソリンの発熱量をすべて軸出力にできるわけではありませんので。


燃料噴射量から最高出力を導き出す計算式(SI単位仕様)

エンジンというのは燃料(炭化水素)と空気(酸素)を反応させることでパワーを発生している機関で、あたり前ながらパワーのピークはシリンダー内に吸い込める燃料と空気の量で決まってきます。

だから空気量を増やすこと(たとえばブーストアップ)がパワーアップにつながるわけですが、もちろん燃料供給も空気量に合わせないと意味がありません。

というわけで、ある程度のレベルで燃料と空気を反応させられているとすれば、燃料供給量の上限からパワー(最高出力)を導き出すことができるのであります。以前にも、その計算式を掲載したことはありますが、非常に簡単な計算式ですので、あらためてご紹介。

燃料噴射量÷500=最高出力(kW)

注意点は燃料噴射量は時間当りの容量となること。一般的にインジェクターの噴射量は1分あたりの容量(単位はcc/min)で示されるので、燃料噴射量を導き出すにはインジェクター噴射量×気筒数×60をする必要があります。また当然ながら100%噴射を前提条件とした数値となりますので、お気をつけあれ。

つまりこの計算は、純正インジェクターの噴射量がわかっていたとして、インジェクターを交換せずに、どの程度の最高出力が狙えるかの目処にするといった使い方に適しているというか、その程度の判断材料にしかならないものですね。

現実的には、上記の計算式の結果の八掛け程度が実際に狙える最高出力と考えるのがいいのでは?



【追記】
やっぱり馬力表示は旧来のPSのほうが馴染むというひとは以下の計算式をご活用ください(笑)

燃料噴射量÷370=最高出力(PS)

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※画像はイメージです

11月最後の土曜日だなぁ、とつぶやく

クルマだけに限った話ではないけれど、本当に貴重なものを持っていて、この不景気でそれをろくに維持できないのなら、きちんと維持管理のできるひとにゆずる勇気を持つべきときかもしれません。無理に所有してダメにしてしまったら取り返しはつきませんが、成功して再度所有することは可能ですから

ヨーロッパ(経度0)を中心とした世界地図を仕事部屋に貼っている。こうして見ると、日本が辺境の地で、それゆえの不思議感を持っていると感じる次第

「整理しない」ことが、人間の本能というかスタンダードであれば、整理することがビジネスになるわけですね。ならば情報過多のいまだからこそ、情報整理人としての編集者にはニーズがありそうなものです

ひさしぶりにワンボタンの、昔のアップルマウス(白くて丸いヤツ)を引っ張り出して使っている。スクロールができないのは不便だね。でも新鮮w さらに左手で使うと何かあたらしいアイデアが生まれそうな予感。いつもと違う刺激が入力されているようです

クルマの衝突実験で面白いのはドライバー役のダミーはアクセルペダルに右足をのせていること。つまり想定しているシチュエーションは衝突の危険性に気付いていない状況といえます。

購入の機会均等という点からすると電子出版はリアル書店よりも優位ですね。ネットワークの整備のほうが物流と小売店の確保よりもコストかからないし。


機械だから、あるタイミングで壊れ始めるわけですが、そのクルマをしっかりと維持していく甲斐性がないのなら、いさぎよく手放すのもひとつの選択。だから長く乗り続けないし、中古車に手を出すことも少ないのです、自分。

日が暮れるのがはやい、この時期になるといつも思うのですが、安全性を考えてクルマのヘッドライトを常時点灯にするという話はときおり話題になりながら、なぜに立ち消えになってしまうのでしょう。HEVやEVの静音問題の解決にも一役買うと思うのですけれど。

ヘッドライト常時点灯、普段乗っているクルマはスイッチをライトオンの状態にしていてもエンジンを切ると消灯するタイプで、バッテリーあがりの心配もないので実効しやすいのですが、真ッ昼間から点灯していると煽っていると思われるかなぁという心配もあって夕刻はやめに点灯するにとどめています。あと高速道路では昼間の点灯はしないようにしています。なんせクルマがシルバーのクラウンなもので。周囲に余計なプレッシャーをかけるのも申し訳なくて……w

もっとも二酸化炭素排出減の視点からすると、ヘッドライト常時点灯による負荷の上昇はCO2排出を増やす要因になりますから出来るだけ点けないのが正解かもしれませんけどねw


味覇でなんでも本格中華風w

味覇(ウエイパアー)買いました。980円。調味料としては少々高価ですが、これがあれば、たいていの料理が本格中華風になるので大助かりです

今日は“Buy Nothing Day”

今日は“Buy Nothing Day”

ネットで検索してみると--『無買日(Buy Nothing Day)とは、1年で1日だけ、「余計なモノを買わ ない日」です。そして「消費」について考えてみる日です。』とのこと。

食料品が足りているなら、たまには買い物せずに、消費について改めて考えてみるのもいいかもしれません。

もっとも消費することが経済活動の基礎ですから、消費しない社会というのは成り立たないし、そうなったら、まさに底なし経済になってしまうのでしょうが、年に一度くらいは立ち止まって考えてみるのもヨシじゃないでしょうか?

しかしながら、いわゆる経済の底抜けをしてしまうと、買いたくても買えない日というのが来てしまうのか? ともかく心配ではありますが、自分としては目の前のハードルをくぐってでもクリアしていくしかありません。

インホイールモーターの冷却について調べていたら。

【11.28追記】サイト復活していました。よかった。http://www.sim-drive.com/


8輪EV「エリーカ」で知られる慶應大学の清水教授が代表をつとめるSIM-Drive社のサイトが見れなくなっているようで、ちと心配。

電気自動車研究室のサイトは生きている(2016/11/24現在、このアドレスでは運用されていないようです)ので、単なるミスだと思いますが、ちょうど清水氏のインタビューが日経系のサイトに掲載された直後だけにもったいないですね。

というわけで、エリーカの勇姿を。



さて、インホイールモーターといえば気になるのが冷却について。エリーカの使っているモーターについての詳細は知らないのですが、永久磁石を使っているタイプであることは間違いないでしょう。磁石が熱を持つと『熱減磁』といって磁力が落ちる症状が起きるはず。すなわちモーターの性能が落ちてくるわけです。
インホイールモーターの場合は、メカニカルブレーキが近くにあること、そしてホイールの中という熱の篭りやすい条件なのでなおさら熱減磁の影響が気になります。エリーカのモーター、ホイールの隙間から覗いて見た限りでは空冷フィンが確認できる程度ですから水噴射などによる冷却はしていないようですが、これだけの巨体を走らせ・止めているわけですから、それなりの温度上昇が予想され、その対策をどうしているのか気になります。
冒頭にあげたSIM-Drive社は、名前の由来がシミズ・インホイール・モーターというくらいですから、そのあたりのデータや対策案もあるはずで、そのヒントがサイトに載っていないかと思い、アクセスしたところで、ダウンしているのに気付いた次第。いやはや、ちょっと気になります。

【2016/11/24追記】
すでにSIM-Driveは別資本。清水浩氏はSFC名誉教授となっております。


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