クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースやコラムをお伝えします。

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2009年01月

若者のクルマ離れ、とは。

自動車販売不振の理由として「若者のクルマ離れ」が挙げられることが多いですが、だからといって「若者にウケるクルマがない」ことを、その原因に求めるのは間違いでしょう。

そもそも「若者がクルマを買う」ようになったのはバブルの頃(1980年代半ばから後半にかけて)だったのでは? それ以前はサラリーマンであっても自家用車を手に入れるというのはそれなりに一大イベントだったように思います。バブルというのはちょうど自分自身が大学に入った頃で、大学生が当たり前のように自分のクルマを所有する時代をリアルに過ごしてきた経験からすれば経済状況的に「若者でもクルマを買える」ようになっただけで、それによって若年層のマーケットが一気に広がったに過ぎません。さらに、その世代につづいたのは数の多いベビーブーマー世代ですから、その後もヤング層市場は拡大していったわけです。

では、バブル期の「若者でもクルマを買えた」という状況がなぜ起きたかといえば、「若者でもクルマを買えるだけの収入があった」からといえましょう。実際、大学生のアルバイトでも年収200万円前後(月収15~18万円)というのは珍しくなかったように思われます。なにしろ時給1200~1500円なんて当たり前の時代でしたから。

つまり、現在の「若者のクルマ離れ」とは「若者にクルマを買えるだけの収入がない」ということが主たる理由であって、「若者がクルマに魅力を感じていない」というのは二次的、三次的な理由・事象なのではと思う次第。こうしたことを主張する人は少なからずいますし、だからといってそれが正しいとも限りませんが、ともかくトレンドに流されず主たる原因の正しい究明をすべきでしょう、今だからこそ。

S2000生産終了のお知らせ

リアルオープンスポーツカーS2000の生産を終了というリリースがホンダから発表されました。残念ではありますが、予想の範囲内というか、それほど驚きがないのも事実。尖がったキャラクターが、それなりに好きなクルマではありましたからなくなってしまうのは勿体なく思いますが、仕方ないことかと。

結局スポーツカー受難の時代を通り越し、スポーツカーが不要な時代になっているのでしょう。そもそもスポーツカーでなくてはスポーツできないわけではなく、ドライビングのスポーツ感覚はクルマを選ぶものではありませんから。

それにしても、次期NSXの開発も中止され、ホンダのFRシャシーが消えてしまうのは残念なことではあります。FRの広範囲な展開を前提としていないゆえに、凝った設計にしているあたり、興味をひかれるものだったのですが……。



所有する喜び

金融危機を発端にモノが売れない時代になった、といいますが、では再び大量消費時代に戻るかといえば、それはそれで問題アリのようにも思われ。とくに環境系のことを考えると、消費が減るのは環境負荷を減らす方向なわけですから。つまり、ひとつの商品を大事に長く使っていく時代に戻りつつあるのは必然のような気もします。しかし、こうなると頻繁に買い換えられないわけですから不満を感じながら所有しつづけるのは極論すれば苦痛であって、わざわざガマンするような商品を購入する必要はありません。そこでキーワードとなるのが「所有する喜び」では、と思う次第。つまり「所有する喜び」を感じるか否かがモノ選びにとって大事な要素になると思われるわけです。そのために、どこまでの価格差をマーケットが許容してくれるかも製品作りでは重要なポイントとなるでしょうが、ともかく「安かろう、悪かろう」、もしくは「使用期間を短く見積もった」商品作りからはシフトすべきでしょう。自分が販売しているテキストにしても、一度読めば用済みとなる内容では「所有する喜び」を刺激することはできないわけで、何度でも読み返したくなる文章を提供することへの意識を強めるべきなのだと考えます。
そのためには……、どうしたらいいのでしょうか、カンタンに答えは見えません。まだまだ試行錯誤が必要です。


精進します。



『i MiEV SPORT AIR』に興味津々

3月に開催されるジュネーブショーで、ミツビシは『i MiEV SPORT AIR』を世界初公開するとの発表がありました。『i MiEV SPORT AIR』とは、こんなクルマだそうで。


ベースは、今年中に市販予定のピュアEV「アイ・ミーブ」で、『取り外し可能な透明の樹脂製ルーフを採用することで、開放感に溢れた、爽快なドライビングを楽しめる。』というのがウリのよう。

発表されているイラストから想像するに、2年前に発表されたコチラのコンセプトカー「アイ・ミーブ スポーツ」の進化版と思われますが、脱着ルーフ化だけというはずはありません、コンセプトカーですし。ならば、果たしてフロントのインホイールモーターの有無は? そしてモーター制御によるS-AWCの新提案は? などなど期待が高るというもの。

インフラも含めて、EVメインの時代にあっという間になりそうという予感ビンビンなだけに、市販にもっとも近いミツビシの動向から目が離せません。

キーワードは“V2G”ですよ。

匿名性という罠

匿名性のマイナス面が問題なのはネットだけではありません。


交通社会においても匿名性は様々な問題の根本にあるような気がします。


匿名性が高いほどガマンをしなくなるというか、本性が出るというか……。


そういう意味では、目立たないクルマを選ぶというのは、匿名性を求めているのかもしれません。


目立たないから、意外に気付きづらいとは思いますが、ちょっと気をつけて見ていくようにすると発見があるかも。

今日は春節、つまり旧正月

今日1/26は春節といって、つまり旧正月なわけですが旧暦を大事にしている、かの地では「お年玉」など色々とタイヘンなよう。

なにしろ「お年玉」といっても、大人が大人(年長者)に渡すわけですから、ハンパな金額というわけにはいかないようで。

豊かになるというのは、複雑化なのでしょうか。

だからこそ問題を単純化する能力が求められているのかもしれません。


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