「タクシーを水素自動車に改造しよう!」というプロジェクトを考えている人がいるそうです。
単純にいえば「タクシーの多くはLPG車で、そのタンクに水素を入れれば、水素自動車になる!」という狙いらしいのです。
なるほど。ガソリンと水素のバイフューエル車もあることだし、エンジン制御に手を入れれば、わずかな改造で水素自動車にコンバートできるのかも……ってことのようですが、実際にはどうなんでしょう? 自分はエンジニアではないので断言はできませんが、素人考えながら水素とLPGはかなり条件が異なるので難しいと思うのですよ。
まずLPG(Liquefied Petroleum Gas=液化石油ガス)は、およそ8気圧・常温で液化させたものですが、水素が液化するのはマイナス259.2℃となっています。しかも沸点はマイナス252.6℃ですからタンクにはかなりの断熱性能も要求されます。ちなみに温度の下限といわれる絶対零度は273.15℃ですから、それほどの低温ということです。
タクシーのLPGタンク(トランクの奥に鎮座してますね)をみたことがあれば、わかるように、ほぼ剥き出し状態ですから、あのタンクに液体水素を入れれば周囲が凍ってしまうのはもちろん、どんどん気化してしまうのでタンク内の圧力が上昇して破裂してしまう可能性大であります。
つまりタンクからして流用できないのですから、改造する意味はないと判断せざる得ません。せいぜいタンクを置くスペースが確保されていることくらいしかメリットが感じられません。
また液化水素を使うというのはBMWとGMが行なっているくらいで、業界的なスタンダードは圧縮水素を使うことだと考えても、LPG車の水素仕様へのコンバートには違和感がありますね。
では、圧縮水素を使うとして、同じく圧縮ガスを使っているCNG(Compressed Natural Gas)車を水素自動車へコンバートはできないのかといえば、それも疑問。おおよそCNG車が天然ガスをタンクに押し込むときの圧力は200気圧(20MPa)ですから、現状で350気圧がスタンダードの圧縮水素を使うのにそのまま流用できるわけはない……ですからね。あ、でもインジェクターは流用できそうな気がします。たしか水素REのインジェクターはCNG車と似たものを使っていた記憶がありますから。
【追記】
アメリカで水素エネルギーを専門にしている団体から(人づてに)教えてもらったところによると「プロパンタンクは、きれいに洗えば使える」ということです。また「1万PSI(およそ70Mpa)の水素専用タンクで小さくてもっと容量の入るものが$700くらいで手に入る」ということ。
素人的にはムリだと思っていましたが、意外にカンタンに出来るのかもしれません。まさに技術は日進月歩。常にウォッチしておかなくてはいけないのですね。
単純にいえば「タクシーの多くはLPG車で、そのタンクに水素を入れれば、水素自動車になる!」という狙いらしいのです。
なるほど。ガソリンと水素のバイフューエル車もあることだし、エンジン制御に手を入れれば、わずかな改造で水素自動車にコンバートできるのかも……ってことのようですが、実際にはどうなんでしょう? 自分はエンジニアではないので断言はできませんが、素人考えながら水素とLPGはかなり条件が異なるので難しいと思うのですよ。
まずLPG(Liquefied Petroleum Gas=液化石油ガス)は、およそ8気圧・常温で液化させたものですが、水素が液化するのはマイナス259.2℃となっています。しかも沸点はマイナス252.6℃ですからタンクにはかなりの断熱性能も要求されます。ちなみに温度の下限といわれる絶対零度は273.15℃ですから、それほどの低温ということです。
タクシーのLPGタンク(トランクの奥に鎮座してますね)をみたことがあれば、わかるように、ほぼ剥き出し状態ですから、あのタンクに液体水素を入れれば周囲が凍ってしまうのはもちろん、どんどん気化してしまうのでタンク内の圧力が上昇して破裂してしまう可能性大であります。
つまりタンクからして流用できないのですから、改造する意味はないと判断せざる得ません。せいぜいタンクを置くスペースが確保されていることくらいしかメリットが感じられません。
また液化水素を使うというのはBMWとGMが行なっているくらいで、業界的なスタンダードは圧縮水素を使うことだと考えても、LPG車の水素仕様へのコンバートには違和感がありますね。
では、圧縮水素を使うとして、同じく圧縮ガスを使っているCNG(Compressed Natural Gas)車を水素自動車へコンバートはできないのかといえば、それも疑問。おおよそCNG車が天然ガスをタンクに押し込むときの圧力は200気圧(20MPa)ですから、現状で350気圧がスタンダードの圧縮水素を使うのにそのまま流用できるわけはない……ですからね。あ、でもインジェクターは流用できそうな気がします。たしか水素REのインジェクターはCNG車と似たものを使っていた記憶がありますから。
【追記】
アメリカで水素エネルギーを専門にしている団体から(人づてに)教えてもらったところによると「プロパンタンクは、きれいに洗えば使える」ということです。また「1万PSI(およそ70Mpa)の水素専用タンクで小さくてもっと容量の入るものが$700くらいで手に入る」ということ。
素人的にはムリだと思っていましたが、意外にカンタンに出来るのかもしれません。まさに技術は日進月歩。常にウォッチしておかなくてはいけないのですね。