クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2006年11月

ムーヴに、省燃費な予感のワケ

先日、ダイハツ・ムーヴに乗ったときに燃費の良さそうな感触を得たのですが、
その理由のひとつがコチラ。


ボンネットの裏に貼ってあるシールですが、まず注目はアイドリング回転数です。800rpmになっていますね。他社のクルマでは850~900rpmが標準的なことを考えると、ダイハツのKF型エンジンはアイドリング燃費で有利なのでは、と想像されます。ちなみにホンダのP07型エンジンは850rpm。コチラの画像で確認できます。


さらにダイハツのステッカーで注目なのは使用オイルの項目。
0W-20なんていうやわらかめのエンジンオイルが指定となっています。これも燃費には有利な選択といえましょう。


もっとも、燃費が良さそうだなぁと感じる一番の理由は、アイドリング振動から感じる単なるフィーリングだったりするのが説得力のないところだったりするのですけど。

アリストの本が出ました



先日の、お仕事日記で書いたアリスト漬けの一日の成果が本になりました。それが今日発売のハイパーレブ116 トヨタ・アリストNo.3であります。

昨晩、出来上がった本に目を通しました。しかし、あらためて見てみるとアリストは魅力的なクルマです。個人的に所有したことはありませんが、同じプラットフォームのクラウンに乗っていたこともあり、乗り味の基本は体が覚えています。だから、パッと乗ってもしっくりクル感じなのも○。
なにより、ちょいハズシ的な存在感がいいですね。羊の皮をかぶった……じゃないですが、いかにもなスポーツカーで速いより、アリストのようなセダンで速い方がインパクト大な気がしませんか? しかも、その潜在能力は300㎞/hオーバーだというのですから。


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そういえば、セルボ。

そういえば、先日書かなかったけれど新型セルボに触れて、感心させられたポイントがありました。それはシート。とくに運転席シートリフターが全グレードの標準装備されているのはポイント高でしょう。調整幅もけっこう確保されていますし。それにシート幅もゆったりしているので、座っていて軽自動車ならではのナロー感を受けることも少ないと思われます。余談ですが、逆にシートの狭い感じが気になるクルマは三菱i(アイ)。意外かもしれませんがiのシートはかなり幅が狭くって、長距離ドライブはちょっと躊躇しちゃいます。

追記:そういえば、上の画像でサイドシルの前側がすこしヘコンデいるのは乗降性を向上させるための工夫。同じチームで開発したというMRワゴンにも採用されていましたが、こうした心遣いは嬉しいものです。

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山中湖畔で三兄弟揃う

本日のお仕事はサスペンション試乗会。
山中湖畔まで行って参りました。

そこで出会った三兄弟。
といっても、体型が似ている(単にデブというだけじゃないよ!)
フリーランス(カメラマン2名&ライター1名)なのでありました。

そのライター1名というのがワタクシ。

そしてカメラマン2名のうちの一人がOMIYAカメラマンであります。

彼は「俊敏なデ■」。いい写真撮るんです。
今日もガンガン走り回りながら撮影していました。
上のプロフィールカットもOMIYAカメラマンの作品です。


ちなみに、三兄弟を構成するもう一人はM野さんというベテランカメラマン。

今日は、そろいも揃ってフリースなんて着ているものだから
ますます兄弟風情が漂っていたのかもしれません。

そして、お互いに毒舌なので周りはヒイているかも? なのですが
毒を吐きあって、笑い合えるの兄弟ならでは??

ま、なんにせよ現場で楽しい時間が過ごせるというのはイイことです。



あ、もちろん仕事はマジメにしてきましたよ。
湖畔から道志道にかけて、たっぷりじっくり三台に試乗。
記事は、年明け発売のジェイズティーポ誌に掲載される予定であります。

腰に重心があるムーヴ


先日もココで書きましたが、やたらと評判のいい新型ムーヴに乗ったのです。
たしかにリアシートの足元は広い。ハンパなく広い。そして意味なく広い。
広いのはいいのですが、もはや広いだけで人の乗るスペースとしては空虚すぎる印象。意味を感じません。
ただチャイルドシートに子供を座らせる作業や、その状態でミルクをあげたりすることを考えると、かなり有効だとも思ったり。

そして、この広大なリアスペースを実現した新開発プラットフォームは走りの面でも先進的な印象。あくまでイメージですが、コーナリング時に感じる重心位置が先を行っている感じなのです。とくに縦方向の重心に、そうした印象を受けます。
個人的な感覚を、あえて具体的にいうと
旧来のFFシャシーの軽自動車では三次元的に感じるロールの中心点がエンジンのヘッド辺りにあるような感触ですが、
ムーヴのそれはフロントシートの座面あたりに感じます。ちょうどドライバーの腰あたりにロールの中心点があるようなフィーリングです。
実は、このロールの中心点がエンジンルームからキャビンに移動してきているのが最近の軽自動車の特徴だと思っているのです。とくにダイハツとホンダに、こうした傾向は強いように思いますね。

で、ムーヴのコーナリングはちょうど腰を中心にロールしているような感覚なので、少々ロールが大きくても違和感や恐怖感はなし。すごく素直に動くクルマに感じるわけです。こりゃ確かに評判がピカイチなのも納得。

でも諸手をあげて誉める気にもなれません。なぜなら試乗したムーヴのXグレードの走り全体の印象は「ギクシャク感」が強いものだったから。
その原因はパワートレーンが洗練されすぎていること。洗練されているのなら悪くはないでしょ? と思うかもしれませんが、その洗練というのが10・15モード燃費への意識が高い洗練なのがネガティブポイント。つまり10モード燃費計測のターゲット速度である40km/hでの燃費を稼ぐべく、シフトアップとロックアップ制御が早くしてあるような気がするのですね。そのため、慣れるまでは40㎞/h手前くらいの速度域から加速する際に、いちいちキックダウンしてしまってかえってイライラする感じなのです。ミッションがCVTになるグレード(Xリミテッドなど)であれば問題ないのでしょうが、価格的にも売れ筋と思われる4AT搭載グレードでの、このギクシャク感は気になるところ。それにエンジン自体も予想よりトルクが薄い印象。
個人的に、このKF-VEエンジン+4ATの組み合わせを最初に乗ったのはエッセだったのですが、そのときには十分すぎるトルク感だと思っておりました。
しかし、いざムーヴで味わってみると、ちょっとトルクが足りない感じ。たしかにエッセに比べれば重量がプラス100kgとなっていますから仕方ないのかも知れませんけど……。
ともかくCVTグレードに乗っていないので結論は出せませんが、現段階では三菱i(アイ)のNAエンジン+4ATのパワートレーンのほうが乗りやすさでは勝っているようです。もっともムーヴのパワートレーン、燃費性能ではかなりの高レベルの予感がします。

セルボの走りはキビキビ感がポイント


いま一番あたらしい軽自動車、スズキ・セルボ。
デザインコンシャスなアピアランス、インテリアから
上質な軽自動車という位置づけで紹介されることの多い
新型セルボですが中々どーして走りもキレまくりですよ。

とくにタイトコーナーでの身のこなしはかなりのモノ。それなりにロールをするのですが、同時にリアからグッと巻き込むように向きを変えていきます。


この、リアからも曲がるような印象を受けた軽自動車は久しぶり。
思えばL502ミラ(旧規格時代のミラターボ)以来でしょうか。そのL502ではセミトレ形式のリアサスにトーコントロールアームが装備されていたのがニュースだったわけですが
セルボも、やはりリアサスに工夫がなされているようです。

なんでも聞いた話では、セルボのリアサスはトーインにセットされているというのです。といってもスズキの軽自動車に共通のI.T.L(リジッド)式リアサスなのは変わっていません。ですから常識的にはトーゼロの設定となるはずです。
つまりセルボでは、ハブの取り付け部分に角度をつけて、わずかながらトー(上から見たタイヤの向き)を前が内側になるようにセットしているわけ。こうしたセットは直進安定性を増すためのアライメントと思われがちですが、タイトコーナーでロールさせたとき(アウト側に荷重をのせた状態)にトーインの影響で回頭性にプラスの影響が出ているというわけです。

もともとスズキ軽自動車のプラットフォームの味つけは、キビキビ感したコーナリング感覚が特徴ですが、セルボはさらにその味わいを強くしているのであります。そして、こうした味付けがリアサスによるところが大きいのだとしたら、アルトワークスやKeiワークス、ラパンSSなど現在の規格で作られたスポーツ仕立ての軽自動車に、セルボのリアサス(アクスルだけでOK?)を移植すれば、同じようなキビキビ感を手に入れることができるのかも? 純正パーツの価格次第ですが試してみる価値はありそうな気がしませんか。

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