クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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2006年07月

RA530/SA250……?

ウチのクラウン・アスリート3.5に搭載されているエンジン(2GR-FSE)はカタログ値で232kW/6400rpmという高出力なわけですが、数値だけでなく高回転域での伸びやかなフィーリングが魅力です。

メカニズムからいえばエンジンの低フリクション化がはかられているからこそのフィーリングといえるのでしょう。そのために多くの技術が使われています。そのひとつが、クランクシャフトを支え、コンロッドとの連結部に使われるベアリング(通称「親子メタル」と呼ばれるパーツ)です。この画像からも分かるように、クランクシャフトを支える部分は常に回転しています。そしてクランク軸出力こそがエンジンの力ですから、ここを支えるベアリングの性能はフィーリングへ与える影響も大きいというわけです。

そこで2GRエンジンでは新しい素材のベアリングが採用されたということです。新型車解説書によれば
ベアリングライニング材にアルミ合金を採用するとともに、ライニング表面に樹脂コーティングをほどこすことで、耐磨耗性および耐焼き付き性の両立をはかりました。
とあります。

そして、そのベアリングの名称がRA530/SA250なのです。

開発したのは大豊工業で、そのリリースをそのまま紹介すれば
微細な固体潤滑剤と耐熱性に優れたバインダー樹脂による、薄膜の鉛フリーオーバーレイRA530を新規開発、既に実績ある鉛フリー・アルミニウム合金SA250との組み合わせで、世界最高水準の[高負荷・高周速]エンジンに対応しました。始動・停止が繰り返されるハイブリッドエンジンにおいてもその信頼性が実証されています。
とのこと。
ちなみにオーバレイ(樹脂コーティング)のRA530とアルミ合金SA250の関係は、こんな感じ


このイラストは結構、珍しいかも。製造メーカーのホームページにも載っていないようですから。

小型車サイズでもデキルじゃん!

新型ストリーム、感心させられるところの多いクルマなのですが、
なかでも個人的に評価したいのはスタイリングです。
とくにリアからの眺めは小型車枠(5ナンバーサイズ)に収まっているとは思えないほどダイナミック。この画像は1.8のRSZですがワゴンといっても違和感を覚えないほど腰高感は薄いですし、全幅1700mm以下なのにも関わらずサイドパネルの造形は立体的で無理やり5ナンバー枠に収めた感はありません。

考えてみれば、ちょっと前までの国産車は5ナンバー枠の中できっちりとデザインしてきたわけで「3ナンバーの幅がなければデザイン代が少なくて……」なんていう話は最近になって聞くようになったこと。

そんなわけでストリームのエクステリアを見て、
やれば出来るじゃないの! と思った次第でありますよ。

もっともサイドウインドウの下ラインを後ろ上がりにしてスポーティさを演出するという手法はちょっと古いし、ミニバンとして考えると3列目の圧迫感が強くなるのでは? と疑問もありますけどね。

Jノーズ、ですって!?

スズキスポーツがスイフトスポーツ用に新製品のジェイノーズエアロバンパーを新発売、だそうで。

リンク先のリリースによれば
JWRCスイフトを連想させる、コンペティショナルなスタイルのFRPバンパー。
「もしJWRCのレギュレーションに制約が無かったら・・・」そんな開発陣の思いを各部に盛り込みました。
ということです。

発売開始は8月19日だそうですが、なんか人気出そうな感じですね。

そんなことより注目したいのはリリースの左上にある風洞実験の画像。
小さい画像なので、確信はもてませんが、もしかしてJWRCマシンを開発しているときの画像じゃありませんか? 

ところでスズキスポーツが風洞を導入したのは、ずいぶん前のこと。すでに当時はフォーミュラ系コンストラクターでは当たり前の設備でしたが、グラベル系コンストラクターでは風洞を持っていることは珍しい、最先端の設備だと思った記憶があります。たしかパイクスピーク用のモンスターマシンを開発するのに導入したはず。

あれから10年は経ったでしょうか、いまや完璧に使いこなしているのでしょうね。

細部に惹かれるのです

先日、新型ストリームに乗ったときに撮影したデータを整理していたら
こんな画像がありました。
何を撮った画像だかわかるでしょうか?
自分の中では下に見えるシルバーのステー部を撮ったつもり。

このステーが使われているのはキャタライザー(三元触媒)とフロントパイプの接合部あたり。キャタライザーを支えるのが目的です。

なんでも現在の排ガス規制をクリアするためにはキャタライザーが大型化する傾向にあって、ストリームのR型エンジンに使われているそれは3~4kgはあるというほど重いのですね。そんなわけでキャタライザーがゆれることでエキゾーストマニホールドやフロントパイプなど前後の排気系に負担がかかり、クラックなど破損の原因にもなるというのです。

しかもR型エンジンはヘッド内で排ガスを集合されるエキマニ・レスの設計ですから
キャタライザーが動くことによる負担はフロントパイプに集中してしまいます。

そこで、このステーが重要な役割を果たします。キャタライザーの下側(接合部あたり)を固定することで揺れを抑え、排気系への負担を軽減できるというのです。

いまさら珍しい部品でもないのでしょうが、撮影したということは何か心に引っかかったんでしょうね。ステーの曲げが琴線に触れたのでしょうか? 自分のことながら、どうして撮影したのか忘れてしまいました。

ただ、それだけの画像なのです。

ボンネットを開ければすぐに見えるのですが、あまり表に出てきて注目されるパーツでもありません。 実車を見る機会があれば、どんなカタチのステーなのか確認してみてください。もしかしたら、ビビッと来るかもしれません!?

ストリームのブレーキ

まずは、こちらの画像を見てください。

ストリームの前後ホイールを同寸で撮影したものです。
この画像を見ていて、あることに気づきました。
赤い線で示したように前後のブレーキディスク径がほぼ同じなのです。
撮影したグレードは1.8LエンジンのRSZ・ナビ&VSA付きのFF

実際、メーカーの発表データを調べてみれば
ディスク有効径は、フロント224mmに対してリア239mmとなっているのです。なんとリアの方がディスクが大きいのですよ! なおVSAなしの場合はリアは220mmとなります。

たしかにフロントはベンチレーティッドで、リアはソリッドですからディスク径だけで単純に比較できるわけではありませんが、リアのほうが大径ディスクなのは事実です。もっともパッド面積はフロント49cm2に対してリア30cm2となっているので、やはりフロントの方が制動力が大きいことは間違いありません。

たいていのクルマではフロントディスクが大きいもので、前後のディスク径が同じくらいのクルマは珍しいと思うのですよ。有名どころでいえばBMWが前後で同じくらいのサイズを使っていますが、それは重量配分が50:50に近いというのがあるわけで、ストリームはフロントヘビーなはずのFFですからね。

ちなみに、このグレードの前・後軸重は
車両単体で810kg・570kg  総重量だと920kg・845kg となっています。
7シーターとしてフル乗車を考えると、前後重量バランスは52:48になりますから、このくらいリアブレーキの容量をアップさせる必要があるのでしょうね。

だからといって一名乗車でリアの効きが強すぎるなんて心配することはありません。RSZについていえば、それなりにサスペンションが引き締められていますからフルブレーキをかけてもノーズダイブは気にならないし、むしろフロント中心の制動ではなく、四輪の荷重に対してバランスよく制動力が配分されている印象です。

そのおかげでワインディングの下りが結構楽しめるのですね、ストリームは。
物理的にフロント荷重が増えるのでブレーキバランス的にもフロント寄りになるのですが、そのためにリアが効き過ぎているわけでもなく、それなりに締まった足回りのおかげもあって四輪で減速している感が強いのです。

ただRSZに関していえば、リアタイヤを粘らせずにスパッと向きを変えるようなイメージでセッティングされているようで、減速時と旋回時でグリップ感がちょっと違うのです。とくにタイトなコーナーだと最後までリアが粘らずに、アンダーが強まりそうな感じがする前にリアから回り込むような印象もあります。こうしたセッティング、むしろスポーティで好ましいという人が多いのでしょう。そして、この旋回フィーリングは、もはやミニバンじゃありません。ホットハッチのそれです。

惜しむらくはパーキングブレーキが足踏み式なこと。
四輪ディスクのグレードはパーキングブレーキがドラムインタイプとなっているので、もしハンドレバータイプであればサイドターンが楽しめそうな足回りに仕上がっているようにも思うのですが……。

というわけでストリームのブレーキを見ていて思ったことでした。
エンジンやミッションなど、もっと大事なこともあるのですが、ついつい枝葉なところに目がいってしまいました。
そろそろ以前に書いたエンジンについての疑問をスッキリさせなきゃいけませんね。

車検まで1年、走行1万km

愛車のスイフトSE-Zの車検が切れるのが、ちょうど1年後。
そして、先ほどオドメーターが1万kmになりました。

ようやくというべきか、ともかく走っていませんなぁ……。べつに大事にしまっているわけじゃないのですけどね~。
2日に一度は乗っていても、近場ばかりで距離がのびないのです。こうした使い方って、かえってクルマに負担かけちゃいますから、しっかりメンテナンスせねば。



と、忘れないように、ここに書いておきましょう。
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